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トップ > 日記・時事・業界 > 「ノクチクロン」対「α7+55mmゾナー」 前編 
久々にマイクロフォーサーズ絡みのエントリとなります。
今回はお便りからご紹介します。
少し前に掲載した記事にいただいたコメントからの抜粋です。

ーーーーーー以下引用ーーーーーー
気づけばレンズも10本を超えすっかりm4/3ユーザーなのですが、最近Nocticronを買うか、
それならいっそもう少し出してα7+55/1.8にするかで悩んでいてこちらのブログに辿り着いたという経緯があります…。
とても参考になる記事の数々、感謝しています。 

15万前後出してどちらが今までにない体験ができるか…と考えるとα7に気持ちは傾きますが、
ここまでm4/3を買い揃えてきて今更別マウントに手を出すのも躊躇います。
しかし、PM2(or GM1)+75/1.8でも、もう一歩満足しきれない感覚もあり、
一度フルサイズを経験してみたい気もして迷う日々です。
(D610他レフ機はさすがに大きすぎて手が出ませんが) 

換算85mmと55mmでは用途が違ってそのまま比較できるものでもないとは思いますが、
両方使われているてーあい様の両者の満足度のほうはいかがでしょうか。 
ーーーーー引用ここまでーーーーー

コメントありがとうございます。一応ことわっておきますが自作自演ではございません(笑)
ノクチクロンが欲しいが、それならばそこにあと幾らか予算を足してα7+ゾナー55mmを買うのが良いか。
この比較は面白そうですね。
ポイントは「両者の満足度のほうはいかがでしょうか」という部分です。単純な性能比較ではない、ということであります。
となりますと、当然ながら主観が評価に直接影響を与えますよね。
ですのでここでは実際にどんな写真を撮ることができるのかを例示しつつ、私なりにポイントを整理して、
「『ノクチクロン』と『α7+Carl Zeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8ZA』の二者について、どのような満足度を得ているか」という点を書き、
その上で「私としてはどちらをオススメするか」まで踏み込んでみようと考えています。
今回の作例では「OM-D E-M1 + ノクチクロン」と「α7R + Carl Zeiss Sonnar T* FE 55mm F1.8ZA」を使用します。
お便りにある比較とは厳密には違うのですが、そのあたりはこの際目をつぶっていただければと。ここでは大差ないですので。
絞り優先モード、すべての写真を絞り開放で撮っています。ノクチクロンならF1.2、ゾナー55mmならF1.8で撮っている、ということです。

1)まずは価格比較

とにかく最初は値段です。
ディカプリオのように予算が無限にあるならともかく私達はおこづかいをやりくりして機材充実を図るのですから、
これが真っ先に検討課題になることに議論の余地はない、はずです。たぶん。
ヨドバシ価格で比較してみましょう。

ノクチクロン     172,440円
α7+ゾナー55mm  223,620円

5万円ほどα7の方が高いですね。ボディごと新規購入するわけですから高くなるのは仕方がないことです。
ここはちょっと詭弁になるかもしれませんが、ノクチクロンを買おう、と思い立った時点で17万円の出費を覚悟しているわけですから、
覚悟していた予算にプラス5万円でフルサイズセンサーのボディが手に入る、という風に考えられなくもないですね。
5万円でα7が手に入るのか!胸が熱いな!(違
それはそうと真面目な話、この価格比較での印象はむしろ「ノクチクロン、高いな」であります。
発売が予定されているオリンパス40-150mmもだいたい15~20万円ぐらいだと予測されているらしいですから、
マイクロフォーサーズのレンズ沼も知らない間に深くなっているのかもしれませんね。
開発中止になったパナソニックのサンニッパ、いくらで売るつもりだったんだろう…

2)明らかに違う「画角」について

今回比較する二者の「第一の大きな違い」は画角だと考えます。
ノクチクロンは42.5mmとは言いますが換算85mmでしか使えないレンズです。
α7+ゾナー55mmはフルサイズですからそのまま換算でもそのまま55mm、
APS-Cクロップモードにすると82.5mmとなって似たような画角になりますね。
とにかく比較してみましょう。ノクチクロンで撮った写真です。
EM142102
続けてα7R+ゾナー55mmで撮った写真です。
DSC08066

画角が違う!当たり前っちゃあ当たり前のことですがα7R+ゾナー55mmの方がワイドに撮れています。
さて、機材購入前の検討事項として重要なのは「何を撮りたいか」ですよね。
この画角の差で自分が撮りたいもの、それを撮れるかどうか、という点がイメージできますでしょうか。
まあこの作例では想像できないですよね、すみません(笑
たとえばポートレート撮影では、ノクチクロンですとバストアップ(胸から上)、ゾナー55mmですとウエストアップ(腰から上)、
ぐらいの違いはあります。
ゾナー55mmを使ってバストアップで撮ろうと思ったら近寄るなりAPS-Cクロップするなりしなくてはなりません。
ノクチクロンを使ってウエストアップで撮ろうと思ったら思い切って被写体と距離をとらなくてはなりません。
その結果がどのような影響を与えるか?については、次の項目で書きます。

3)やっぱり差がつく?意外に違いが少ない?「ボケ」について

同じ被写体を、同じ大きさになるように撮ろうと思ったのですが全然大きさが違いますね。失敗!
でも趣旨は変わりませんので掲載します。
こちらがノクチクロンで撮った写真です。
42.5mm F1.2
EM142118
こちらがゾナー55mmで撮った写真です。
55mm F1.8
DSC08078
先にノクチクロンで撮って、水差しが同じ大きさになるようにα7Rで撮ろうとしました。
ノクチクロンは換算85mm、ゾナー55mmは換算55mm、当然ながらゾナー55mmで撮る時は被写体に近寄ることになりますね。
ここでボケの四要素というのを思い返してみます。
●開放 絞りは明るい(F値は小さい)方が、よくボケる
●望遠 焦点距離は長い方が、よくボケる
●接近 カメラは、主役の被写体に近付いたほうが、他の部分がよくボケる
●距離 背景は、主役の被写体から遠いほうが、よくボケる

これは余談というか今更ながらのおさらいですけれども。
俗に「フルサイズの方がボケが大きい」というのは、フルサイズセンサーが特殊な性能を持っているわけではなく、
同じ被写体を同じ画角焦点距離のレンズで同じ大きさに撮ろうと思ったら、
より大きなセンサーサイズのカメラは、より被写体に近づかなくてはならない、という理屈があるからで、
そうやって近づいて撮る際に、上の四要素のみっつめ「接近」の法則が働くから、ですよね。

ボケ量の比較についてはノクチクロンの方が絞りが明るいですが焦点距離はゾナー55mmの方が長いということで、
これも重要な要素になってきますが、この両者の比較では私の主観としては大差ありません。撮り方によって優劣が変わる気もしますし。

そう書くと「なんだ、ノクチクロンは半額程度のレンズと似たような性能なのか」という印象になってしまいますが、さにあらず。
フルサイズセンサーとフォーサーズセンサーという、決定的で埋めようのない差を、ノクチクロンは埋めに来ているわけです。
そして(撮り方はあるにせよ)比較してもこのレベルまで伯仲しているのです。
正直、この作例を見ただけで「どっちがノクチクロンで撮った写真か?」なんてクイズをしてもまず当てられないだろうと思います。
ノクチクロンは、同じような写真を撮るために被写体に近づいたゾナー55mmとも、ボケ量がいい勝負!
とは言えると思います。
まあ、チャートとか使って真面目に比べると差がつくのかもしれませんが、日常でそんな方法で比較しませんし(笑

今回はこの辺で。次回怒涛の後編なのですが数日後になります、すみません。
ここまでの結論ですと「やっぱりノクチクロン良いじゃーん」となりそうなものですが、まだだ、まだ終わらんよ。
またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。
m(_ _)m

今回登場した
撮影機材
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