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パナソニックGX8の新機能「フォーカスセレクト」を実際に使ってみて感じたことを書いています

パナソニックから発売されているレンズ交換式デジタル一眼カメラ「LUMIX GX8」関連エントリです。 今回も採り上げることになりましたGX8には、デジタルならではの魅力的な機能が多く搭載されています。 その最たるものが「4K PHOTO」。 4K解像度で動画撮影を行い、そこから気に入った1コマを写真として切り出すという、パナソニックイチオシの撮影機能です。 …という書き始めだと、さも「4K PHOTO」について書きそうな空気がありますね。 しかし、今回触れますのはそれとは別の機能であります。 すなわち「フォーカスセレクト」。 自分で使ってみて思ったことを、つらつらと書いていきます。

「フォーカスセレクト」とは何か

その前におさらいです。この記事の主役「フォーカスセレクト」とは一体何なのか。 パナソニック公式サイトの「フォーカスセレクト特設ページ」には、以下の様な記述があります。 フォーカスポイントを近(Near)から遠(Far)へ変えながら撮影。 撮影後、好きなフォーカスポイントの写真を自由に選べる機能です。
フォーカスセレクト|デジタルカメラ LUMIX(ルミックス)|Panasonic
さて、この記事本文でネタにするために敢えて上記サイトから引用しなかったフレーズがあります。 それが「4Kフォト機能を利用し」という部分。 そう、このフォーカスセレクトは、「4K PHOTO」の応用版機能、と言うことができるのであります。

「4K PHOTO」と「フォーカスセレクト」との違い

「4K PHOTO」とは、秒間30コマでひたすら画像を記録して、後でそこから気に入ったコマを抜き出す機能です。 一方の「フォーカスセレクト」は、秒間30コマでひたすら画像を記録して、後でそこから気に入ったコマを抜き出す機能です。 って、一緒やん。 異なるのは、その「秒間30コマでひたすら画像を記録」という能力を何に使うか、という点であります。 「4K PHOTO」は事実上の動画撮影を行って、そこから画像を切り出します。ですから延々とカメラを回し続けることも可能です。 一方の「フォーカスセレクト」は、その場で画面中を舐めるようにピントを一通り押さえ終えたら、止まります。 つまりAFが画面を網羅する間だけ画像記録が行われます。また、MFでは動作しないモードということでもあります。 フォーカスセレクトは、連続記録した画像から「気に入ったところにピントが合っている画像を切り取る」ことに特化した機能です。 「4K PHOTO」がMFでも動作することを考えると、その用途も自ずと変わってくるのではないかと思います。 私なりの現段階での印象を申しますと、 「4K PHOTO」はフットワーク優先のシャッターチャンス重視、決定的瞬間をとにかく押さえるために使う、 「フォーカスセレクト」は被写体とじっくり向き合い、どこにピントを合わせるかを後からゆっくり選ぶために使う、 そんな気がしますがどうでしょうか。

フォーカスセレクトは夢の技術

後からピントの場所を選ぶことができる、そんな夢のような機能なのか!? と思い、さっそく現場に突撃です。 場所は京橋、東京スクエアガーデン。 ピントの場所は後から選ぶことができるわけですので、カメラを「フォーカスセレクトON」にして何も考えずシャッターを押しました。 その時のカメラの動きは、こんな感じです。 フォーカスセレクト時に連続記録された画像は動画ファイルとして保存されますので、このようにご覧いただくことができます。 このように、画面全体(実際には隅々まですべて、というわけではありませんが)を舐めて、大量の画像を生成しています。 実際のファイルは動画ファイル、カメラはその各コマに「どこにピントを合わせたか」という情報を仕込んでおり、 カメラで再生する時にその情報を呼び出せる、すなわち「画面中のこの部分にピントを合わせた画像はどれか」を検索できる仕組みです。 よく考えたらすごい機能です。 画素数に制限があるとはいえ、未来の技術なのではないか、という風に思えますね。 しかしその上で感じたことがあります。 この機能、夜撮りではちょっと使い方を考えなくてはならんね、ということであります。

フォーカスセレクトは夜撮りに弱い、のか?

皆さんも経験があるかと思いますが、カメラのAFって、迷いますよね。 で、迷った挙句に見当違いの合わせ方をして「ぴぴ。」って、「ピントが合ったふり」をすることがありますよね。 撮影環境によっては仕方がないことです。現実にはAFは完璧ではない。苦手な部分というものがありますから。 この現象が、この「フォーカスセレクト」でも起こります。 具体例を示します。 上の動画のようにひととおりピントが動いた後、私は画面を確認しながら「画面右下の椅子にピントが合った写真」を呼び出しました。 具体的には、背面液晶タッチパネルで、写真の○がついた部分をタッチして選択し、 そこにピントが合った(とカメラが考えている)画像を呼び出した、というわけです。 P1010452 特に問題無かったですね。 ではこちらはどうでしょう。 「画面左下イルミネーションの樹木にピントが合った写真」をタッチパネルで指定して呼び出しました。 するとこんな感じです。ピントが合っているはずなのに。迷った最中のシーンを切り出した、みたいな印象です。 P1010451 イルミネーションも含めた「(相対的に)強い光」や、あるいは真っ白な壁などもそうなると思われますが、 もともとAFが苦手とする場所に対して、「フォーカスセレクト」もまた弱みを見せます。 1枚目の写真のような、「通常の被写体」であれば問題はありません。「フォーカスセレクト」は絶大な効果を発揮します。 しかし、夜撮りにおいてはちょっと難しい状況があるかもしれません。 夜の街撮影というのは、すべからく「暗い場所の中から光を探す」作業ですので、 そこにピントを合わせようと思うとAFが期待通りにいかないこともあると思われます。 失敗しないためにはむしろ「4K PHOTO」か通常撮影モードにして、 自力でピントを合わせに行く作業が必要になるのではないでしょうか。

ネガティブファクター

もう一例出してみます。 場所は八重洲口です。 画面右上、常陽銀行の「銀行」の文字あたりにピントが合った写真を切り出しました。 P1010454 お次はこちらです。 画面左下、樹木の根元あたりにピントが合った写真を切り出しました。ピント合ってませんけど。 P1010453 このように、フォーカスセレクトにはAFの得手不得手がモロに反映されます。 秒間30コマでどんどん記録していきますから「ちょっと待った今のところもう一回」ということが難しいのかもしれませんね。知らんけど。 また、これはもう切り出し画像だけで勘弁していただきますが、もうひとつネガティブファクター。 「フォーカスセレクト」は事実上の動画撮影を行います。つまり電子シャッターを使って画像を記録しています。 電子シャッターって、露出が不安定だったりフリッカーの直撃を食らったりしますよね。 「フォーカスセレクト(に限らず4K PHOTOも同様だと思いますが)」は、そのような電子シャッターで撮った写真の特徴を継承します。 日中屋外での撮影などでは気にならないようなことが、夜撮りではデメリットになり得ます。 P1010435 というわけで、フォーカスセレクトという機能には興味を惹かれました一方で、 その限界といいますか、使いドコロというものはあるのだなという感想を持った、というあたりが現段階での感想です。 ただ、その前に思ったことがありまして。 「写真を撮っている感覚」がまったくありません。 これ、楽しくないなあ(笑 「写真を撮るという感覚とは、どのようなものか」は、人それぞれです。 光学ファインダーを覗かないと撮っている気がしない、とか、 中判以上でないと撮っている気がしない、とか、 フィルムでないと撮っている気がしない、とか、 三脚立てないと撮っている気がしない、とか、 シャッター音がしないと撮っている気がしない、とか、 スマホでないと撮っている気がしない、とか、 こだわりが色々ありますよね。 主観になってしまいますが、「フォーカスセレクト」は、現段階では私にとっては「写真を撮っている気がしない」方に分類されます。 それは何となく趣味に対する情熱をスポイルするような気もしますので、 この先「便利だ」と思ったとしても、頼り切ることはせずにおきたいなあと思いました。

今回はこの辺で。

GX8については、私の印象では、GX7からの進化版というよりは、実験的要素が極めて強い新機種という印象を持っています。 ガンダムで例えますと、ザクレロです。 動画の手ぶれ補正にしても、頼みの綱の電子補正にしても、私のような末端ユーザーが使っていても熟成が甘い、と見えます。 おそらくGX8後継機種では問題点を解消してくるでしょうが、その登場まで時間がかかるでしょうね。 おなじみの告知コーナー! カメラの祭典「CP+」に便乗して実施予定のオフ会を開催します! 詳しくは専用掲示板を立ち上げていますので、そちらをご覧ください。 実施要項のご確認・参加表明等はそちらでお願いいたします。 長くなってしまいました。申し訳ありません。 次回もGX8ネタになる予定です。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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