ソニーα・マイクロフォーサーズのデジタル一眼カメラで撮影した動画や写真、初心者向けや撮影現場で使える撮影術や新製品レビューも豊富。クリスマスイルミネーションなど季節ごとの写真も充実しています。読み物としても充実させることを目指しています。
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●figma「ラブライブ!高坂穂乃果」

まさかの3回連続記事化、figma高坂穂乃果関連エントリです。 私としては本当に魔が差したといいますか、たまたまヨドバシで積まれていたので手にとっただけでした。 が、これは良いものでしたわ、もっと早く手を出すべきでした。 過去のシリーズ製品がどんなのか知りたくて、思わず秋葉原に行ってしまったというのは内緒です(笑 今回もスタジオ撮影の合間にこっそり撮影したものを掲載します。 記事を分割した意義は薄いかな?似たような写真ですがそのあたりはご容赦いただいてー 21609989280_455b1b1877_o.jpg

●figma撮りにも「コツ」があるのですね

上の写真はちょっと肘の曲げ方に違和感がありました。次の機会には再チャレンジしよう。 細かくポーズをつけていくことが出来る反面、油断すると人間らしからぬ造形になってしまいますね。 そこらはセンスと根気の勝負のように思いました。

・関節を構図から外す

figmaのみならず、もちろんキューポッシュも、関節部分が気になるから手を出さない、という方も多いことと思います。 私も以前はそういう気持ちが無くもない、という感じでしたが今はすっかり飼い慣らされまして(笑)気になりません。 ただ、状況的に可能なら、関節を目立たなくする努力はした方がいいのかもなあ、と思いました。 この写真はひじ・ひざ・手首の関節を誤魔化す意図を持って撮ったものです。 余談ながらたまには機材の話もしますと使ったレンズはパナソニックの42.5mm F1.7、寄れるからという理由でのチョイスです。 この写真が今回一番のお気に入り(笑 EM524878

・クールに撮ってみようと

1枚だけ試しました。ゆるふわコンセプト(ハイキー・低コントラスト・彩度上げ)の逆を行こうかなと。 ローキー・高コントラスト・彩度は下げ…たかったのですが、まあ普通ぐらいで。 青みのある写真ですがホワイトバランス等をいじったのではなく、光の調節によるものです。 EM524885

・関節が目立つ時は

この写真は(も?)ポーズの煮詰めが甘い、と言えます。 左腕の関節がとても目立ってしまいました。 目にピントを合わせて他の部分はボカしたつもりでしたがそれでも目立っています。 こういう時は身体の方に腕を曲げさせればよかったですね。 EM524883

・たまには修正を入れて

この写真は、Photoshopで修正を入れています。 figmaシリーズをお持ちの方であれば一発で指摘できる場所を、手を入れました。 どこでしょう!ぱんつじゃないですよ! EM524891

・どんなポーズでも様になる

人間のモデルさんを撮る時もそうですが、「こんなポーズ現実ではやらないだろ」みたいな格好をしてもらうじゃないですか。 figmaも玩具とはいえ人間をかたどったものですからその処理や考え方は基本的には同じであるように思います。 この写真でも、ぱんつをチラーリさせたいただそれだけのために、わけの分からんポーズをとらせているのであります。 EM183798

●今回はこの辺で。

figma良く出来てますね。本当に今更なんですけれども。 これまでのシリーズ製品が200体以上(この高坂穂乃果が253番目!)ありますから今更追いかけるのも大変、 キューポッシュはともかくこちらは「お!」と思ったものを重点的に集めていくスタンスで行こうと思います。 figma高坂穂乃果関連記事はいったんここまで、次回は別のネタでまいります。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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●当ブログフィギュア撮り記事の新機軸

マックスファクトリーのアクションフィギュアシリーズ「figma(フィグマ)」関連エントリです。 検索してみましたら2008年に第一号が発売され、只今8年目で250体以上という人気シリーズになった、と。 で、本日秋葉原へ行った際、初号機の長門有希(ハルヒ)を見ましたが私の素人目には正直ちょっとショボくてですね、 この8年間でのメーカーの品質工場への追求は相当のものだったのだな、と実感いたしました。 んでもって。 入手数日後というタイミングではありましたが、仕事で出掛けたスタジオに連れて行き、休憩という名目で色々撮らせてもらいました。 21610058960_4c04e403a1_o.jpg

●普段とは異なる環境で撮りまくり

撮りまくり、というほどではなかったのですが、とにかくことりさん、じゃなかった、高坂穂乃果に動き回ってもらいました。 キューポッシュもそうですが、いつも自宅で撮る時はテーブルの上で背景に何も置きません。 シンプルに「フィギュアの素の魅力を引き出す」と書くと格好いいですが、そこまでの意図はありません。 ただ単に「下手に背景を作るよりその方が出来が良い」からであります。 ですが、だからこそ、たまに「それなりの環境を持った場所」に行きますと、テンションが上がりますね。 今回行ったところは「人物撮り専用撮影スタジオ」ですから、まさしく「それなりの環境を持った場所」なのであります。 良い雰囲気ながら主役の邪魔もしない、そのバランスが良いスタジオの見極めどころ、なのかもしれません。 EM524886

・ゆるふわを意識しました

撮り方としては、コントラストを下げて、明るくして、それに負けない程度に彩度を上げるという、 いわゆる「ゆるふわ」をベースにした撮り方をしました。 カメラ女子的な撮り方ということになります。 が、そこらのゆるふわ写真にありがちな「違和感を感じるほどの彩度アップ」はせず、あくまでも自然な感じで撮ろう、と。 まあそんなあたりで。 EM524875

・ひたすら「目にピント」

目にピントを合わせる、人物撮影の「イロハのイ」です。このノウハウにパクリも何もない(笑 全体的にどんなに仕上がっているように思えても、目にピントが行ってなかったら「ダメダコリャ、バウワウワウ」であります。 当ブログでもその大原則に従って、figmaであれキューポッシュであれ、とにかく第一に目にピントを合わせに行きます。 極論を言いますね。目以外が全部ボケていてもいいぐらいのものです(笑 EM524889

・たまには「イキリ構図」で勝負

ことりさん、じゃなかった、高坂穂乃果が主役なのは紛れも無い事実です。 その上で敢えて主役を「主役が置かれるべき位置」に置かず、構図で不安定さを出しつつ強調する手法です。 ピントは顔、てゆうか目に合わせています。他の部分は全てボカしています。意図したものです。 AFで何度か試して期待通りの出来にならず、 MFにしてピーキング(ピントが合った部分に色をつける、デジタルならではの機能)を頼りましたが満足できず、 結局ピーキングを切ってEVFでガッツリ狙わせてもらいました。 結果、世間様の評価は分かりませんが私は出来に納得しています。 EM524879

●今回はこの辺で。

この時に撮ったものの多くは、構図を大いに意識しました。「こう配置すると見栄えがするな」みたいな。 …と書くと、すごく考えて撮ったように聞こえますね!しかし実際には現場でそんな理屈をこねくり回すわけがない、少なくとも私の実力では。 三角だ放射だ対角線だ、色々構図理論はありますが、皆様それを「お、ここは三角構図で行こう」とか、『言葉で』考えますか? 下手っぴの私はそんなこと考えません。 強いて言うなら、言葉の定義を踏まえて意識して使っているのは「日の丸構図」ぐらいかな? あとは全て経験則、撮って帰ってきた写真を見返して、構図の名前に当てはめることがあったとしても、結果論のことが多いです。 まあ、そこが私の限界なのでしょう。 世間様は皆さん緻密に構図を「なんちゃら法」というセオリーに照らし合わせて撮っておられるのかもしれず、 私はその域に達していないということなのだと思います。 これ、皮肉で言ってるわけではありませんよ。 極端に技術・テクノロジーに偏ることなく、これまでの写真表現の歴史を土台にして、それを学んだ上で(重要)自分の作風に活かす。 それに挑みたいという気持ちがちょっぴりあるんですよね。ちょっぴり。 どういう形でそれが成果に現れるか分かりませんが、色々試したいと思っています。 次回はこの時撮った写真を引き続き掲載して記事を書こうと思います。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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●本題に入る前に

先日ヨドバシに行った時に偶然見つけて購入したのが今回の主役「figma ラブライブ! 高坂穂乃果」です。 その前に申し上げておきたい! どこでこじれたのか、私はこの子の顔は知っていましたが、この子がことりさんなのだと思っておりました。 え?高坂穂乃果?こうさかほのか?誰やねんそれ?ことりさんちゃいますのん? EM524766.jpg

・ことりさん

じゃあことりさんって誰ですのん!? 先日友人から「ことりさんは主役ではない」と説明はあったものの、それ以上興味があるわけでもなかったので調べませんでした。 今回心を鬼にして検索しましたところ、私が思っていた子とは違っていたようです。 先日ワンダーフェスティバルへ初めて行って撮った写真から引っ張ってきました。 EM163138.jpg

●当ブログ初「figma」

figmaとは「フィグマ」と読みます。 マックスファクトリーという会社の製品で、関節部分が動くいわゆるアクションフィギュア、 当ブログではすっかりお馴染みのコトブキヤ「キューポッシュ」シリーズもそこに分類されるようですがfigmaの方がずっと先輩です。 特徴はやはり「本来の設定に近い立体化」ですよね。 メーカーサイト・商品ページ 特徴はやはり「本来の設定に近い立体化」ですよね。 キューポッシュには無いリアリティが魅力です。 EM524756 開封前にしばらく眺めてみます。 今まではスルーしていてあまりじっくり見なかったので気付きませんでしたが、良く出来ていますね。今更か(笑 EM524760

●いよいよ開封

さてついに開封です。 キューポッシュのパッケージはテープやら何やらがんじがらめになっていて開けにくいものなのですが、 一方のfigmaは比較的あっさり取り出すことが出来ます。メーカーの考え方の違いが見えるような気がしました。 それはともかくこのラブライブ、私は知りませんでしたがサンライズ作品なんですね。 だからというわけではないのでしょうが、パッケージから取り出してそのまま立たせるとこのようなカトキ立ちに。 EM524761

・スタイル良いですね

さっそく色々ポーズをつけてみます。 この高坂穂乃果はアイドルだそうで、女子高生なのか中学生なのか設定は知りませんが、制服が良いなあと。 アイドルコスチュームだったら、手を出すことは無かったかもしれません。 EM524771

・顔もかわいいですね

UFOキャッチャーなんかで取れる安価なフィギュアって、顔とかあまり塗装に気を使ってなかったりするじゃないですか。 私はfigmaにその印象を持っていました。目の端っこが滲んでたり、そういうクオリティなのでは、と勝手に想像していたのです。 本当にノーマークでしたので、ネットで情報を探すこともありませんでしたし。 ところがどっこい私はfigmaを馬鹿にしておりました。良く出来てます。 人形は顔が命。これは充分コレクションに耐えますね。今更ですが(笑 EM524765 関節もよく動きますので、スギちゃんのポーズ。 EM524762

・下から見上げたら、あかんよ

撮っていて倒錯的な気分に。クラクラしてきました。 キューポッシュには無いリアルさが吉と出るか凶と出るか(笑 EM524772 例えばfigmaに限りませんがこういう写真を撮っていたとして、見どころはどこかと言いますと太ももだと思うのです。 これは見れば見るほどよく出来てますね。 EM524773

●今回はこの辺で。

私個人的には今までfigmaに手を出さなかった理由はハッキリしていて、200体を超えるラインナップが足枷となっていました。 自分のコレクション欲(可能ならばコンプしたい)を踏まえますと沼が深すぎて、とてもではないが扱えないと思ったのです。 が、今回こうして縁を得たことで、この先figmaが増えていくのかな?そのへんはどうでしょうね。 これも縁ですので、年末に出るらしいことりさんだけはゲットしておこうかなと思っている今日この頃であります。 最後になりますが。毎回書いているような気もしますけれども。 コメントをいただけるのはとても嬉しく思っていて、ブログ運営冥利につきるのですけれども、 figma良いですよ!この子の方が良いですよ!この子も良いですよ! ラブライブDVD出てますよ!見てください!見ましたか!まだ見てないんですか! CDも出てるんですよ!一度聴いてください!聴きましたか!こっちの曲もオススメです! とか、レコメンドはいいです。そこまで追いかけるつもりは無く、気を使うだけなので(笑 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m EM524767
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2015/09/26 Sat 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●久しぶりの更新です

一週間ぶりの更新となります。 9月に入り、ずっと「過去に撮った写真」を引っ張り出したりして記事を作っていました。 撮影に出掛ける機会が激減したのが理由です。 ブロガー特有の言い回しをするならば、写欲減退、ということになるのでしょうか。 私生活ではシャッターを切る気がまったく起こらなくなりました。 その期間、3週間ぐらいだと思います。 稀にこういうことになるんですよね。 普段に比べて忙しかった、というほどでもありませんでしたし、 メンタルがどうとか、凹んでいるとか、そういうことでもありません。 単純に「飽きた」のかもしれません。 3週間ぶり?厳密にはちょっと違いますが、久し振りに行った夜撮りの写真です。 横浜象の鼻パーク、下の方で少し触れます。 EM524550

・ブログを更新する意欲も減っていた

写真を撮るだけでなく、ブログの更新に対しても意欲が減退していました。 これも別に心の病とかそういうことではなく「ただ単に書く気が失せた」だけです。 前回まで続けていた「著作権シリーズ」においても、私としては過去にないほど「必死で文章をひねり出し」ながら書きました。

・原因を考えてみる

所詮はネット辺境の過疎ブログ、掲載ペースが落ちようが世間様には関係ない話です。 が、「趣味の継続が途絶える理由と、そこから脱する方法」を考える良い機会になりました。

●原因

写真を撮ることに対しては約3週間、記事を書くことに対しては約1週間。 ここ数年での、私の写真なりブログへの関わり方としては最もペースが落ちた時期となりました。 冒頭で「単純に『飽きた』のだ」と書きましたが、だとしたらその理由は何だろうか。 その原因を考えてみようかなと。

・写真を撮らなくなった原因

写真を撮らなくなった原因は、大きく3つあるだろうな、と思いました。 以下に挙げていきます。

 同じ所にずっと通っていた

一つ目としては「毎日同じ風景しか見なくなっていた」ことがあります。 具体的には銀座近辺です。 従来は「週に一回程度訪れる場所」だったのが、ほぼ毎日通うようになりました。 その結果、銀座の風景に飽きたんですね。何を見ても心が動かされることがなくなりました。 銀座は私の街スナップの定番撮影エリアでしたので、 「今まで『ここが定番』だと思っていたところ」へ行っても何も出てこない、というの状況に陥るのは意外に大きかったようです。 連動するかのように、丸の内、有楽町、秋葉原、上野、それらのいずれに対しても写真を撮ろうという気持ちがなくなりました。

 下地が無いことへの虚無感

私は「デジタル時代の新参カメラ趣味者」で、フィルム以前の経験の蓄積がありません。 フィルムの経験が無いことについては別段コンプレックスも何もありませんが、 写真について学ばなかった、というのは大きいなあと、今では思っています。 撮影技術や機械の知識、光学理論というようなメカニカルな部分ではなく、 写真史・建築史・映像史など、特に芸術史についての不足が自分では引っかかるようになってきました。 砂上の楼閣というのでしょうかね、自分の根っこが無いことから来る、隠しようのない薄っぺらさ。 何を撮っても何も伝えることが出来ない、この虚無感は圧倒的なものであります。 要は不勉強、ということです。

 OM-D E-M5 markII

そんなところにとどめを刺したのが、8月に入手した「E-M5 markII」です。 初期不良だったことは以前に散々書きましたのでここでは経緯は略しますが、 今振り返っても、決定的にテンションを落としてくれたカメラでした。 どれぐらいテンションを落としたか。 購入初日に初期不良食らった際、 「機材全部処分してカメラ趣味なんてやめてしまおうか」と、衝動的ながら真剣に考えたほどです。

・ブログを書かなくなった原因

さて、ブログを書く気がなくなった原因についてはどうでしょう。 こちらは大きく2つあるように思いました。

 文字数増量による負担増

ここ最近、ブログ1記事あたりの文字数を、意図的に増やしています。 今までは「写真1枚につき2行感想を書く」というスタイルを守っていましたが、そこを(私の主観ですが)大幅に増やしました。 これのメリットは当然「記事に厚みが出る」ことですけれども、 同時に「それぞれの写真に対して何でもいいから語らねばならぬ」状況に陥るというデメリットがありました。 私は百発百中で名作を生み出す凄腕写真家ではありません。 従来は「それでも良い、文章を2行くっつけられる写真なら掲載レベル」と思っていましたが、明らかにハードルが上がりまして、 写真の質について、少なくとも私の感覚では従来より良い物を量産せねばならない、という気負いにつながりました。

 同ジャンルのサイトを見なくなった

私は基本的に、それほどネットサーフィンをするタチではありません。 Twitterだって数日放ったらかしにすることもありますし、mixiやGoogle+だって開店休業状態です。 そんな中で、同業他社って言うのでしょうか、他所様の写真ブログも見なくなりました。 相互リンク先のブログ様についてだけでも時間があったら見るように、とは心がけておりましたが、 それすらペースが大幅に落ちてしまい、今に至ります。 従来はそれらの他ブログ様から発想をいただいたり、モチベーションをいただいたりすることもありましたが、現在はそれも殆ど無く、 これも「よーしうちも頑張って記事更新するぞー」という意識から遠ざかった原因だと思います。

●対策

私は仕事にしていることもあり、今さらカメラと距離をおいた生活など不可能です。 ですから、今の「何もする気にならない」状態から脱却する必要がある、という認識はあります。 メンタルがおかしい、ということではありませんので、そのあたりの判断は現実に則したものだ、と自分では思っています。 では、どうすれば以前のように「写欲・ブログ更新欲を復活」させることができるか。 自分なりに考えて、実行してみました。

・漫画「ドカベン」におけるスランプ対策

考え方の基本になったのは「ドカベン」です。 漫画で言うと終盤40巻台でしたか、山田太郎が突然、まったく打撃結果を残せなくなる、というエピソードがありました。 「ドカベン」は怪我や病気でしばしば登場人物が不調に陥りますが、この時の山田太郎は怪我でも何でもない、スランプでした。 打撃の不調がリードにも影響して、チーム全体の士気も下がりつつあったその時、 当時明訓高校キャプテンを務めていた岩鬼は、山田太郎にある指示を出します。 それは「打撃練習一切禁止、バットに触れることも許さない」というものでした。

・シャッターを切らない

私は写欲減退している自分の状況を認め、それならば、と、カメラを使わない生活に入りました。 とは言うものの仕事でカメラを使いますので、日々肌身離さず持ち歩く点は変わりません。 持ち歩くけれども、仕事でも使うけれども、自分のためには使わない。 その生活を課すことにしました。 「ドカベン」では山田太郎は自分のバットを縄で縛って片付けてしまい、文字通り一切触れないという生活に突入しました。 私の場合は仕事で否応なしに触ってしまいますからそこまでの徹底さはありませんでしたが、 少なくともプライベートではまったく使わない、ということは取り決めて、守りました。 カメラは持ち歩いているわけですから、咄嗟に「この景色良いなあ、撮りたいなあ」と思った時、シャッターを切ろうと思えば可能です。 が、それもグッとこらえて、素通りするようにしました。

・写真ブログを見ない

前回まで書いていた「著作権シリーズ」でも、無い知恵を絞って慣れない文章を捻り出していましたが、さすがに力尽きまして。 カメラと一緒で「ならばいっそ、ブログを一切書かない」という生活をしようと思いました。 自分の仕事や、別で請け負っている作業では、何らかのコンテンツ作りをすることにはなりますが、 プライベートについては、手を止めました。 パソコンには日々触れるわけですし、過去の写真も膨大ですからブログネタが無いわけではありません。 が、それでも記事を書くことをやめました。

●現在と今後

その結果どうなったか。 「ドカベン」では、久しぶりにバット使用を解禁された山田太郎が、 「ただひたすらバットを振りたい、ボールを打ちたい」という、自分の中にある根源的な欲求を復活させ爆発させることで、 見事にスランプを脱出していました。 私も子供の頃にそのエピソードを読んでいましたので、この方法は使えるかも?という気持ちはあったのでしょうね。 自分でカメラを封印しながら、「あの時の山田太郎みたいだな」などと思ったりしていました。

・意欲は完全には回復していない

写真については、プライベートについては完全封印している中で、それなりに写欲というのは復活したように思えましたので、 シルバーウィーク後半に横浜へ行ってきました。 しばらく撮り歩いていたのですが、正直まだ早かったな、と思いました。 巨神兵の「腐ってやがる、早すぎたんだ」ってのに近いですね(笑 久しぶりにカメラを使える、嬉しい!というところまでには到達していなかった感じです。 ブログについても、「これを書きたい!」という明確な欲求のようなものが現在なお復活しない状況です。 もう少し時間が必要だったのかもしれませんね。まあ再開しますけど。

・それでもとりあえず再開します

写欲もブログ欲も完全復活にはまだ足りない状態です。 が、やめてしまおうというつもりもありませんので、とりあえず従来のペースに戻していこうと思っています。 精神的に落ち込んでいるとかそういうわけではありませんので、生活習慣を戻すような感覚です。 余談ながら、実はYouTubeだけはちょくちょく更新していました。 何かを作りたい、という欲求は健在だったわけですね(笑 EM524566

●今回はこの辺で。

いやー最近写真撮ってないですわー、というだけの記事のつもりが長くなってしまいました。 次回はまったく別の内容でまいります。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/20 Sun 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●著作権シリーズ最終回

長いこと続けてきました著作権シリーズも、今回が最終回です。 アイデアの話から始まり、BGM使用許諾の話や肖像権や私有地での撮影マナーなど。 もちろん全部を網羅したなどと自画自賛するつもりは毛頭ございません。 また「このトピックについて書きたい」と思ったら書かせてもらおうと思っています。 なお、今回も「著作権法」と言いますと、日本の著作権法を指すということで進めてまいります。 著作権法 今回も問いかけから始めます。 この写真は紛れも無く私が撮ったもので、著作権は私にあります。 新宿京王プラザホテルのレストラン街紹介のパネルを撮りました。 正面から撮る構図、モノクロで撮るスタイルは現場で咄嗟に浮かんだものです。 さて、今後この場所で私同様の撮り方をする方がいた場合、その方に私は「パクリだ!」と文句を言えるでしょうか。 写真の善し悪しは別として、正解・私の見解はCMの後! EM102845 (CMのつもり) (CMのつもり)

●著作権法はアイデアを守らない

冒頭の写真について。要素で分解していきますと、 「京王プラザホテルのレストラン案内パネル」「正面から撮った構図」「モノクロ」ですよね。 それらの組み合わせは現場での私自身の判断によるものです。 そういう現場判断・咄嗟の構築が撮影の醍醐味なのだ、と私は思っていますがそれは別の話。 上の写真について私は著作権を持っていますがそれはあくまでもこの「EM102845.jpg」という画像についてのものであって、 他の方が同じ趣旨で撮った写真が存在したとして、そちらについて私は著作権を主張することはできません。

・同じ場所で似通った写真を撮っても著作権法には違反しない

著作権法によって守られるのは「著作物とその著作者、そこに発生する著作権」です。 ですので基本的に「同じ場所で同じものを撮り、別の写真とした」場合は著作権法に触れません。 例えば富士山や鉄道写真。 私は富士山写真に詳しくありませんが、「定番の撮影地があり、そこで如何に美しく撮るか」みたいな作品作りなのだとか。 鉄道写真もそうらしいですね。撮影スポットは決まっていて、そこで撮ることに意義があるとかないとか。知らんけど。 良く言えば競争ポイントが明確、悪く言えば画一的とも思えますがここで言いたいことはそういうことではなく、 富士山にせよ鉄道にせよ、パッと見で同じ写真に見えるぐらい似ていても、お互い著作権侵害を主張することはありませんよね。 仕事で「レンタルスタジオで女性撮影」というものに色々な形で携わっていますが、その場合も同じだなと思いました。 ポートレートもまたネタが出尽くしていますから、同じスタジオで撮ったらよほどの独自性が無い限り、写真は似てきます。 しかしそのことをもって「後からそのスタジオを利用して撮った写真が著作権侵害している」とはなりません。 そんなこと言い出したら、レンタルスタジオなんて商売は成り立ちませんものね。 ポートレートの醍醐味は、その上でモデルをいかに撮るかというノウハウ、ですので。単なる技術論だけではないですよね。 そういったあたりは富士山や鉄道にも言えるのかもしれません。撮影場所は一要素に過ぎない、ということです。

・「廃墟写真事件」

写真家丸田祥三氏が写真家小林伸一郎氏を訴えた裁判、ご存じの方も多いことと思います。 写真界隈に相当なトピックを提供したものですから「廃墟写真事件」で検索しますといっぱい記事が出てきます。 この訴訟は、「写真におけるパクリとは何ぞや」という問いかけをもたらしました。 結果は「原告丸田祥三氏敗訴、被告小林伸一郎氏勝訴」で確定しています。 ここでは判例データベースへのリンクを貼っておきます。 裁判の訴状って面白いですよね、訴えの内容を分解していって個別に「争うか、争わないか」を選択していくという。 長くて言葉の使い回しも難しいですが、不謹慎かもしれませんが抜群に面白いので。 一審の判決 控訴審の判決

 裁判の論点

丸田祥三氏が撮って写真集にもおさめた廃墟に、あとから小林伸一郎氏が行って撮り、写真集に収めた、という時系列になります。 丸田氏の主張によると 「廃墟写真というジャンルは被写体選定が最大のポイントである」 「しかも構図も似通っている(実際は構図的には左右反転だったりしますが)」 というわけで、複製権(著作物をコピーする権利)や翻案権(著作物を改変利用する権利)を侵害している、 と、ざっくり申しますとそんな感じです。 結論から申しますと、それらの訴えは全て裁判所で否定され、丸田祥三氏は裁判に負けてしまいました。 小林伸一郎氏の主張である 「廃墟は風景であるからどのように撮ろうが自由である」 「被写体は写真撮影の一要素であり廃墟写真もその点では同じである」 というあたりがすべて認められた形ですが、最大のポイントは 「構図決めはアイデアに過ぎず、著作権法の保護対象外である」 という点であろうかと思います。 「著作権法はアイデアを守らない」 もっと言いますと、著作権法はアイデアの発露であるオリジナリティを守らない。 上で富士山・鉄道写真・スタジオ撮影の例を出しましたが、それと同様ということですね。 これは「複製権・翻案権の侵害」という裁判ですから、結果だけを聞きますと至極真っ当なところに落ち着いたように思えます。 私の感想としては「丸田祥三氏敗訴は妥当」です。小林氏が本当はパクっていたとしても関係ありません。 この訴えが通ってしまうと、今後一切富士山も鉄道もスタジオ撮影も出版できなくなってしまいますので。

 プロの矜持

プロが撮った既存写真に類似したものを、後発でプロが撮って出版しても、著作権法には触れない。 裁判になりますと「法律的にどうなのよ」という話ですから、まあそうなりますよね。 しかし、私個人的には何となく腑に落ちない部分もあります。 小林伸一郎氏はその仕事を、プロとして他人に誇れるのか?という部分です。 確かに法律的には問題ない、と私も思いました。 私は丸田祥三氏・小林伸一郎氏に特別に詳しいわけではありませんから真相は分かりませんが、 どうも色々調べていくと、パクリを疑われても仕方がないなと感じました。 丸田祥三氏の言い様ではありませんが、廃墟の写真はやはり「物件ありき」の要素が強いように思います。 雰囲気のある廃墟なんて数に限りがあるのですから、どこかで「ネタが被る」のは仕方がない。 ですが、写真集にして世に問うなら、独自の切り口を見せてくれてもいいのでは、と思いました。 それこそがプロ写真家の矜持であろう、と。 もっとも、私は丸田祥三氏の「棄景」も小林伸一郎氏の「廃墟遊戯」も見ていません。 それらから「類似した写真」を抜き出して比較した、という意図の解説しか読んでいませんので、 他の部分、写真集の全体的な印象では大きく異なるものなのかもしれません。 ですから私の「小林伸一郎氏にはプロ写真家のプライドはあるのか」という感想はお門違いという可能性はじゅうぶんあります。 その点は差し引いておかないとね。

 オリジナリティとアイデア

ではパクられた側(便宜上)の丸田祥三氏は、どうすればよかったのでしょうか。 苦労して開拓した廃墟、そこで撮った写真をあっさり真似された…のだとしたらその心中お察しします。訴えたくもなりますね。 しかしそもそもその土地も廃墟もいずれ誰かが到達する場所だったはずです。実際旧丸山変電所は今は観光地だそうですし。 丸田祥三氏がオリジナリティを主張できる期間は限られていた、その点は自明であります。 この著作権シリーズのパイロット版として「オリジナリティとアイデア」というタイトルの記事を掲載しました。 写真におけるオリジナリティ(独創性)の出し方には、どのようなものが考えられるか。 そこで私は(とある本をパクりながら)2つの手法を引き合いに出しました。 ひとつめの手法は「その被写体を撮る最初の人間になる」でした。 ただしこの手法には弱点があって、「すぐに後続者が出るから、賞味期限が短い」という点にも触れました。 この廃墟写真事件において、丸田祥三氏は(少なくとも商業的に)その廃墟を撮った最初の人間になった、と。 しかしすぐに他の写真家がそこに到達し(小林伸一郎氏は「パクっていない」と言っているのでここではそれを信じます)、 オリジナリティが生きる状況が短期間で失われてしまいました。 ふたつめの手法「複数の要素を組み合わせる、ここでは『廃墟 + 何か』という写真」を活用する手もありますね。 その場合は「打ち捨てられた廃墟を主役にする」ことはできませんから撮影趣旨が変わってしまいますが。 ただ、オリジナリティを少しでも長く維持したい、という目的に沿うならば、そういう手法も取りうるということです。 実際丸田祥三氏は「廃墟・廃線跡 + 少女」という写真で知られています。知人女性もモデルになっていまして。 これはプロであればなかなか真似できませんよね。明らかにパクリということになりますから(笑

●当ブログの著作権に関わる考え方

最後になりますが、当ブログの内容に関する著作権周りの考え方を書きます。 ブログをやっている他の皆様とは「同じだ」という部分と「そこは違うな」という部分が混在しているものと思います。 当ブログで掲載している写真が素材利用されているのを時々見かけます。お問い合わせをいただくことも増えてきましたね。 基本的には「光栄です、もっとやって+.(´∀`*)。・:*:」という立場ですが、 その上で、幾つかの制約もありますので、それを書き出していこうということで。 まあ所詮はネット辺境の過疎ブログ、写真が利用される頻度は低いのですが、機会がゼロではないですので、 次項で挙げていきます。

・素材利用は大歓迎、その上でガイドライン

写真のウェブサイト等への転載について  「人が写っていないもの、もしくは写っていても風景の一部となっているもの」…素材利用していただいて大丈夫です。  「人が写っていて、かつ、顔も識別できるもの」…肖像権でトラブルになる可能性があるため転載禁止とします。 動画のウェブサイト等への転載について  …一律に転載禁止とします。 写真の商用利用について  …例えばキューポッシュ写真が例として考えられますが、頒布目的の許諾は取っていませんので一律禁止とします。 写真転載時の私への許諾・クレジット表記・改変について  …転載する方の良心に委ねます。媒体との兼ね合いで最善と思われる対応をお願いします。 写真転載時の金銭のやり取りについて  …発生しません。   「利用料」などと言って私がいただくこともありませんし、   「掲載料」などと言って私がお支払いすることもありません。

・ネタの使い回しもアリですわね

当ブログは「写真と文章でコンテンツを作っていく」スタイルです。 ですので記事本文についてもガイドラインを用意しました。 記事テーマの応用・転用について   どのブログにも少なからず独自性があり、それぞれに特徴ある記事を掲載しています。その点では当ブログも同様です。   記事のテーマは上で書いたとおり「アイデアに著作権はない」との立場ですので、私が何かを申すつもりはございません。   例えば私が丸の内のクリスマスイルミネーションの記事を書いたとして、他人にそれをさせないという権利はありませんし(笑 記事本文の転載について   文章をそのまま、もしくは部分的に改変して利用にするのは禁止とします。

・著作権は放棄しません

転載についてはご自由にどうぞ、ただし私以外の肖像権や財産権を侵害するような利用法はお断りします、 ということですがその上で、写真の著作者は私である点は変わらず、著作権も私が持ち続けます。 非営利で転載する場合に限り掲載する権利を開放しますよ、というスタンスは、 例えば「孤独のグルメオリジナル・サウンドトラック」に類似しています。 私が持っている諸権利につきましては放棄しない、ということです。 なお、著作者の権限として「元画像はお渡ししない」という姿勢でおります。当ブログに掲載されているものをお持ちください。 世間的にどんなにダメ写真であっても私はそれぞれに愛着なり思い入れを持っておりますので、 たまたま当ブログに「世間に評価される写真」があったとして、私以外の方がそれを転載の上「自分が撮った」と主張したとき、 その方と揉めることになったとしても、私が勝つためです。

・肖像権侵害には速やかに対応いたします

当ブログに掲載されている写真や動画に肖像権を侵害されている、と思われた方は、 メールフォームまたは非表示コメントでご一報ください。適切に対応いたします。 ただし、ご本人様からのお申し付けに限らせていただきます。

●今回はこの辺で。

最後に余談ですが、ブログやSNSに掲載されている写真には「クレジット表記」が入っている場合が多いです。 このクレジット表記、どういう目的があるのでしょう。 以下の目的で入れられている、という認識が一般的です。 第一に「著作権者を明示するため」ですよね。誰が撮ったか、を見る側に示すためのものです。宣伝にもなるかもしれません。 第二に「無断転載を防ぐため」ですよね。クレジット表記が入っていますと、素材利用しづらいですからね。 第三に「デザイン上の理由」ですよね。ロゴ等に凝って「作り上げていく」という感覚ですね。 クレジット表記がない=著作権放棄されたフリー素材、というわけではありません。 以前の記事で書きましたように「無方式主義」により、写真は撮られた時から届出アピール一切不要で自動的に著作権が発生します。 ですので単純に「この写真は誰かに著作権がありますよ」というアピールとしては、実は意味がないものなのであります。 ただ、パクリ転載が横行している現在のネット状況を鑑みるに、一定の抑止効果はあると思われます。 なお、私は当ブログの写真にクレジット表記を入れていませんが、「面倒」というのが理由です(笑) リサイズのみ撮って出し、というのもコンセプトのひとつですので、あまりいじくり回したくない、ということですね。 というあたりを締めのネタにさせていただきまして、著作権シリーズいったん終了でございます。 次回は違うことを書きます。 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/16 Wed 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●今回は「他人のものを『撮』ったらどうなるか」

相変わらずアクセスだだ下がりの著作権シリーズ、これがまだ続いてしまうのです。 どうしよう、振り上げた拳の下ろしどころを模索している感じかな?(笑 準備号「オリジナリティとアイデア」で、独創性や発想の持ち方について引用紹介いたしました。 第一回「著作物と著作者」で、そもそも著作物・著作者って何よ、ということを書きました。 第二回「著作権と著作者人格権」で、著作権って耳にするけど具体的には何なのか、ということを書きました。 第三回「許諾の必要性」で、著作物、特にBGMの利用にまつわる現状を書きました。 第四回「肖像権と表現の自由」で、他人を撮るという行為について触れました。 というわけでさて皆様、今回も冒頭は問いかけから入りますね。 この写真は横浜ルミネのハンバーガーレストランで撮らせてもらいました。 正真正銘私が撮りました。人間が写っていませんから、肖像権は発生しません。 ただし、ハンバーガーを作ったのはコックさんですし、この写真を撮る時店員さんに許可も求めませんでした。 さてこの写真は、撮っても良いものだったのでしょうか、ダメなものだったのでしょうか? 正解、ではなく、今回は私の見解、CMの後で! EM527307 (CMのつもり) (CMのつもり)

●レストランで承諾なく料理を写真に収めるのは犯罪か?

当ブログでも時々採り上げる撮影テーマとして「レストランでの食事の際の写真」があります。 外食での撮影ですから、周囲に別の利用客もいるでしょうし、店員さんもいるでしょう。 人が写り込むと肖像権が云々、という話になります。前回書いたとおりです。 今回採り上げるのは「人が含まれない場合」ということです。肖像権の話はひとまず置いときます。 人が写り込むような撮り方はしていませんよ、と。 今回のテーマは、そういう撮影が法律的にどうなのか、ということです。

・料理は「著作物」か

レストランの料理を撮る、という行為について触れる前に、料理に著作権があるのか?という議論があるようです。 そもそも「料理は著作物なのか」ということなんですけれども、 料理は「思想や感情を創作的に表現したもの」ではない、つまり著作物ではない、というのが一般的な解釈らしいです。 確かに自宅で作った野菜炒めが「思想や感情を創作的に表現したもの」かと問われると、自分でも大いに疑問です(笑 一方で、盛り付けに配慮した料理とか、独特の形状のスイーツなどは著作物として認めてもいいのでは?とか思いますよね。 そちらもやはり実際には著作物として扱われることは無いっぽいです(全部を調べたわけではないですが)。 むしろ商標権とか特許とかナンチャラ製法とか、そういう別の法律で保護されることが多いようです。 この記事では「料理は著作物ではない(=著作権は発生しない)」とします。 ですので、料理の写真を撮る事は、著作権侵害にはならない、という前提で進めてまいります。

・自分たちのテーブル上の料理を撮ること

フードポルノ、という言葉がありますよね。 「うちの店の料理を撮ってなにしようってんだ?どこかに載せるのか?」って、あれです。 お店側からしたら「シャッター音が店の雰囲気を壊す」「盛り付けが他店に盗まれる」「何となく気分が悪い」などなど、 事情は色々あると思います。 お店が「料理の写真を撮る」ことをさせたくない場合、どのようなロジックをとることができるか。 「著作権」では無理、ということを上で書きました。料理ですから「肖像権」もありません。 では「所有権」はどうでしょう。レストランで提供される料理の所有権はレストランのものだ、と。 レストランの料理の所有権はどこにあるか。イチイチそんなことに言及する法律があるわけもなく(笑 ここでも必然的にいろんな法律の合わせ技で解釈していくことになるのですが、 私は法律に疎いですので、こういう場合の判断はまったくチンプンカンプンです。 今回は法律相談やら弁護士ドットコムみたいなサイトを、目を皿のようにして見てみました。そしたら意外にも判断が割れてます(笑) 私は「客に所有権があるのが当然」だと思いましたが「レストランに所有権がある」という意見もある。 仮にレストランに所有権がある場合、出される料理は食べてはいけないのではないか、とか、 仮に客に所有権がある場合、バイキングの料理を全部タッパーに詰めて持ち帰るのだってOKだろ、とか、 面白いんですけど、わけが分かりません(笑 ですので、所有権についてはここではお手上げ、放棄します。

・施設管理権という別ルート

レストラン側からしたら、料理の撮影をさせないための理由付け、 客側からしたら、料理の撮影をさせてもらえない理由付け、 そんなものがあるかというと、私としてはもう、これしか思い浮かびません。 施設管理権というのは、その施設の管理者(ここではレストランの従業員)が持つ権限で、 施設を運営したり、備品設備を設置したり、施設の治安維持などについて、権限があるそうです。 要するに「その施設の持ち主(雇われ管理者も含めて)が好きにしていい、ということで、 民法188条:占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する。 民法206条:所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。 がその根拠となるそうです。財産権ですね。 郷に入らば郷に従え、施設の持ち主には好きにする権利がありますから、従わなくてはなりませんよ、というわけです。 ただこれには「法令の制限内において」という条件がついてきます。 オーナーシェフがスマホ撮影を気に入らないからといって「スマホで料理を撮ったら死刑」とかいうルールはナシですよ、ということです。 お店やレストランで「撮影禁止」とある場合は「人は写っていないから」とか「金を払ったんだから好きに撮らせろ」とかはアウト、と。 ここまでは民法で罰則も無く、違反しても逮捕→犯罪者、とはなりません。損害賠償請求はあるかもしれませんが。 ですが、調子に乗るのはよした方がいいです。 ゴネ方の度が過ぎる場合、お店側には「出て行け」という権限もあります。 お店側から退出を促されて、それでも出て行かない場合は「不退去罪」という罪になってしまいます。 刑法130条(抜粋):要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。 こうなると犯罪の一歩手前です。 撮影禁止のお店で写真を撮った ↓ お店の人が「禁止です、やめてください」と言ってきた(施設管理権に基づく要求) ↓ 「そんなケチくさいこと言うなよ」と開き直った(施設所有者の財産権を侵害) ↓ お店の人が「もう出て行ってください」と言ってきた(施設管理権に基づく要求) ↓ 「うるせーよハゲ」と無視した(不退去罪の成立) ↓ おまわりさん登場 ↓ (゚д゚)ウマー 不退去罪は「滞在する正当な理由がある場合は適用されない」ようですが、この場合どうでしょう。 「事前に『撮影禁止と知らされていなかった』だから継続してサービスを受ける権利がある」みたいなことは主張できるのかな? お店側は、本気で店内で撮影をされたくない時には、よく見える場所に「撮影禁止」と明記しておくと後々有利なのかもしれません。 これでお店まるごと、もちろん料理も含めて、撮影できないことになりますし。

・施設管理権に配慮しながら撮影する方法とは

施設の所有者に気を使うのは当然として、撮影をするにはどういう姿勢で臨むのが良いのでしょうか。 取材や業務用撮影でなく、「個人で楽しむ範囲」での撮影を念頭に置いて考えてみます。 まず思い浮かぶのが「直接口頭でお願いし、許可を取る」ということです。王道の対処ですね。コミュニケーション最強。 業務撮影では当然に許可を得ることになりますが、個人的な撮影でもその考え方を踏襲しようということです。 しかしそれも状況によりけりです。 人手不足の中で忙しそうに動き回っている従業員をわざわざ呼び止めて「撮影させてね」ってのは微妙ですよね。 店員さんからしたら「忙しいんだからそんなことイチイチ聞いてくるなよめんどくせぇ~な」、みたいな、「空気読めよ」と。 また、「面と向かって聞かれたらダメって言うしかないに決まってるじゃないか」という事もあります。 私は今の仕事に携わった初期の頃、撮影場所を探して近隣のラブホテルに「撮影で利用してもいいか」と問い合わせまくったことがあります。 その時の回答は軒並み「ダメ」、たまに親切な方が応対してくれて、 「そういうの、聞かずにやった方がいいですよ、どのみち部屋の中での事には干渉できないんですから」とアドバイスをくれたり。 まあ私がアホだったんですけど(笑)今は慣れまして、万事そういう藪蛇なことはしなくなりました。 つまり、黙認状況が雰囲気的に明白な場合は、敢えて聞かずにさりげなく撮らせてもらう、というのも選択肢、なのです! 問題は「黙認状況が雰囲気的に明白な場合とはどんな場合か」なんですけど、そこはもう人間力で見極めるしかありません。 そこを読みきれないなら、やはり「口頭で許可をとる」というのが最善でしょうね。そこから生まれる人間関係もありますし。 合わせて大切なのはその後の振る舞い、撮らせてもらう時の態度かと思います。 許可をもらって撮らせてもらうにせよ、空気を読んで自主的に撮らせてもらうにせよ、デカイ態度でバシャバシャやるのではなく、 周囲に気を使い、そっとさりげなく撮らせてもらう、みたいな。 まるで盗撮だな!という話ですが、逆に「俺はオーナーから許可もらってんだ」とばかりにデカイ顔して撮るのもダメですもんね。 結論としては「どういう形であれ、周囲に迷惑かけずに上手く立ち回るべし」というところかと思います。 DSC02576

●ヨドバシカメラの「英断」

施設管理権と言えばここからは余談になりますが、 この記事を書いている途中、ネットでこんな記事を見ました。 ヨドバシ・ドット・コム ヨドバシカメラ全店で 無料インターネット接続Wi-Fiスポット「ヨドバシ フリーWi-Fi」サービスを開始します http://www.yodobashi.com/ec/support/news/150915351917/index.html ふたつの大きなサービス開始をアナウンスするもので、 ひとつ目は記事タイトルにもある通り「店内無料Wi-Fi開始」です。従来はFREESPOTがありましたが利用可能場所は限定的でした。 そちらは今回は置きます。注目点はふたつ目の内容で、 ヨドバシカメラ店内ではスマートフォンを自由にご使用頂けます。 店舗内でのディスプレイ・商品・イベント等の撮影およびSNS、ブログ等への投稿、 他社との価格比較や商品情報の確認、ユーザーレビューの閲覧など商品の比較・検討にお使いください。 ショッピングアプリ「ヨドバシ」なら店舗ごとの価格や 在庫状況、取り寄せに必要な時間まで表示されます。 (記事からの引用) というものでした。 私個人的には、このサービス開始は画期的であり、ヨドバシカメラの「英断」だと思っています。 以下に感想を書きます。 (CMのつもり) (間違えた、こっち)

・従来「店内撮影禁止」だった理由

みんな大好きヨドバシカメラ、皆さんもよくご存知だと思いますが、従来は「撮影禁止」でした。 店内の各所で「カメラマークにバッテン印」を見かけたものです。 が、その規制が取っ払われました。 従来は何故撮影禁止だったのでしょう。私は業界人ではないから分かりませんが、 「他の客が写り込んでトラブルの原因になることを防ぐ」 「同業者の偵察を防ぐ」 「ポスター(に載っている芸能人)が写ることによる肖像権侵害の可能性を防ぐ」 というのを思い付きました。 大手企業ですから危ない橋は渡りたくない、一律禁止がいちばん楽、だったのだろうとは思います。

・「店内撮影解禁」に踏み切った理由

上で(私が勝手に想像した)禁止理由は、それなりに正当性のあるものですし、 施設管理権の考え方からしても、外野がとやかく言う筋合いのものではありませんでした。 が、それが一転して「写真撮影OK」となった。どういう事情があるのでしょうね。これも部外者の身として想像してみます。 「同業他社より『ルールがゆるい』という印象を持たせ、集客につながる」 「店内の写真がSNSで拡散することにより、宣伝になる」 「商品バーコードの読み込みは従来も許可していたが写真撮影との(見かけ上の)線引きが曖昧だったので、この際全部OKにした」 「偵察やショールーミングのリスクや影響が低いと判断した」 「ヨドバシ・ドット・コムを使わせて在庫確認を客自身に行わせることにより、従業員の負担を減らす」 …色々思い付きますが、一言でまとめると「デメリットよりメリットのほうが大きいと判断した」ということなのでしょう。 店内撮影解禁の前提としましては、最後に挙げた「ヨドバシ・ドット・コムとの連携強化方針」が後押ししたように見えます。 従来ならば、店内で商品を撮影をされることによって(他店と比較される等の事情で)取りこぼしていたものを、 今後はある程度防ぐことが出来るだろう、という見通しが立ったのか、 あるいはヨドバシカメラのお店を「ヨドバシ・ドット・コムのショールーム化」しようということなのか。 いずれにせよ実店舗を持たないアマゾンには出来ないアプローチです。 私も注目しつつ、活用させていただこうと思っています。 EM102879

●今回はこの辺で。

またダラダラ長くなってしまいました。 次回も著作権のお話です。たぶん最終回です。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/14 Mon 23:44 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●今回のテーマは「他人を『撮』ったらどうなるか」

当サイトとしては異色の連載となっております著作権シリーズ、もうちょっとだけ続きます。 準備号「オリジナリティとアイデア」で、独創性や発想の持ち方について引用紹介いたしました。 第一回「著作物と著作者」で、そもそも著作物・著作者って何よ、ということを書きました。 第二回「著作権と著作者人格権」で、著作権って耳にするけど具体的には何なのか、ということを書きました。 第三回と「許諾の必要性」で、著作物、特にBGMの利用にまつわる現状を書きました。 今回は、「他人を撮る」という行為について触れていきます。 というわけで、さて皆様、 この写真の著作権は撮影した私にあります。では、肖像権の所在はどこにあるでしょうか? 被写体を所有している私でしょうか? 被写体を政策発売しているコトブキヤでしょうか? 元キャラの版権を所有する(と思われる)バンダイナムコでしょうか? 正解はCMの後! EM123243 (CMのつもり) (CMのつもり) ※真面目な話、これらの動画に「著作権者からの申し立て」は無い(から公開されている)わけですし、今後もきっと無いものと思われます。  こういう歴史に残る映像素材はYouTubeに限らず、このように人の目に触れる形でどんどんアーカイブされていけばいいなと思いますね。  まあ今回はこの話はいいです。本編に進みます。

●街で承諾なく他人を写真に収めるのは犯罪か?

私の、と言うか当ブログの主な撮影テーマは「街撮り」です。 街撮りですから、どうしても通行人は写り込みますし、撮る側である私としてもその事を多少でも計算に入れます。 それはつまり「通行人が写真に入ることを前提として撮っている」ということを意味します。 今回のテーマのひとつは、そういう撮影が法律的にどうなのか、ということです。 P9990546

・肖像権とは何ぞや

「肖像権」とは、「他人が自分の姿を記録し、または公表し、または利用すること」を拒絶する権利のことです。 その特徴から、ほぼ「写真・映像」にまつわると考えて間違いありません。 ですので、当ブログのこの一連のシリーズで言及することも必然と言えるでしょう。 例によって肖像権にも「人格権」と「財産権」という考え方があります。 人格権というのはプライバシー権とも言いますかね、プライバシーを他人に暴かれない権利です。 財産権というのはパブリシティ権とも言いますかね、その人物が写った写真で商売をする権利です。 財産権の方は、例えばアイドルのブロマイドの海賊版がどうのこうの、みたいな話です。 それはアウトですよね。比較的明白だと思います。 今回は主に人格権の方、プライバシー絡みの話に絞って進めていきます。

・キューポッシュ星井美希の「肖像権」

さて、冒頭のキューポッシュ星井美希の写真ですけれども。 この写真では「肖像権の侵害」は発生しません。 理由は簡単、肖像権を持つ人物が、写っていないからです。 「肖像権は、プライバシー権の一種であり、人間にぶら下がる」というような判例があるそうですよ。 キューポッシュは人間ではありませんので、肖像権は発生しない、ということになります。 まあ、キューポッシュは妖精ですし(笑 余談ですが、キューポッシュの写真を撮ったとしても、それは著作権も侵害しません。 特に「複製権(著作物を複製する権利)」の侵害にはあたりません。 フィギュアの複製とは、あくまでもフィギュアのことを指すのであります。 もっと言えばフィギュアは著作物ですらないらしいのですがその話はいずれまた。

・犯罪になるのかい?

私達が街撮りをして、他人を写真に収めてしまった。往々にしてあることです。 ではそれが即「犯罪行為」なのか? 実はそうではないらしいです。 肖像権という言葉は、実は日本の法律で規定されていません。 ただ、プライバシーを守る権利というのは当然にあるわけで、現代になってはその重要性がどんどん増してきている。 ですから、「肖像権という言葉は無いけれども、複数の法律やら何やらを組み合わせて、合わせ技で判例つけて保証しよう」 というような流れになっているようです。知らんけど。 日本国憲法第13条の「幸福追求権」という考え方が根拠となっているようですが、刑法には規定がありません。 といわけで、「肖像権侵害」という単体では、刑法によって罰せられません。 「犯罪者=刑法で罰せられた者」という定義から考えましても、肖像権侵害だけでは犯罪にはなり得ません。 肖像権を侵害するために不法なことを行なった、としたら、肖像権侵害ではなく不法行為が根拠で捕まるはずです。 ですから、単なる肖像権侵害(ブログの写真を取り下げてくれ云々)は基本的に民事となります。 なお、写真に人が写っていた=ただちに肖像権侵害を意味するものではありません。 具体的には、個人が特定できるような写真を撮られてしまった、その事に対して、撮られた人物が申し立てする権利、 という言い方ができる、かな。 ですので、例えば私のブログの写真にAさんの姿が写り込んでいたとして、 それについて訴えることが出来るのはAさん自身のみ、ということになります。 周囲の「善意の第三者」は、Aさんに「あんたブログに載せられてるよ」と教えてあげることぐらいしかできない、 ということになります。

・表現の自由

じゃあ「肖像権法」とかって法律を作って罰則規定も設けてキッチリやればいいんじゃないの? と思いますよね。しかし日本では、いや、多くの国ではそれが出来ないのです。 民主主義国家においては肖像権より上位に位置する価値観「表現の自由」が立ちはだかっているのであります。 上で書きました憲法第13条でも、 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、 公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 と、あります。 幸福追求権(≒肖像権)は「公共の福祉に反しない限り」という条件がつけられているのです。 この「公共の福祉」というのが曲者で、私のような法律を読み慣れない者にとっては難解極まります。 人権、つまり個人の権利は無限ではなく、公(おおやけ)との兼ね合いで定められる。 その兼ね合いがつまり「公共の福祉」ということになる、と私は今回色々読んでいて、解釈いたしました。 個人の権利と対立するような概念ですね。言葉だけは知っていましたが、そんなシビアな存在だとは思わなかったな。 「表現の自由は民主主義国家存立の絶対条件であるから、公共の福祉に含まれる」 →「表現の自由(≒公共の福祉) > 肖像権(≒幸福追求権)」としてもおかしくない。 だから肖像権法という法律が出来ないのだろう、と私は解釈いたしました。 法律に詳しい方、特に専門家の方だと嬉しいな、大切なところなのでツッコミあればぜひ!

・迷惑防止条例?

上で書きましたように、「肖像権侵害」自体は罰則を定めて裁くことが、民主主義国家では難しいらしいです。 その代わりですかね、悪質な盗撮等の行為に対しては地方自治体ごとに「迷惑防止条例」で取り締まっている、という現状があります。 条例とは「地方自治体が定める自主的な法律」のことであり、 その存在は国によって保証されていますが、国の法律を越えるような思い罰則を定めることが許されていません。 ですから法律に無いのに「盗撮したら死刑」という迷惑防止条例は、作ることができないということです。 根拠というのかベースというのか、そういう存在は軽犯罪法のようですが、それ以上は法律音痴な私には読解できませんでした。

・犯罪ではないのなら好きに撮っていいのか?

盗撮のような露骨なものは迷惑防止条例で引っ張られるけれども、 街撮りをしていてたまたま写り込むような場合での肖像権侵害自体は犯罪ではない、 という趣旨で、ここまで書いてきました。 伝わり方としても「肖像権侵害はそんなに悪いことではない」という感じになっているかもしれません。 しかし私は、表現の自由を第一にしつつも、それを盾にして権利ばかり主張したいわけではありません。 「肖像権侵害は犯罪にならない、ならどんな撮り方をしてもいいのか?」と、いつでも拡大解釈したがる人はいるもので(笑 私はその立場に与しません。何をやってもいい、とまでは思わない。 肖像権を侵害しないように、というのはもちろん意識しています。限界はあっても。 次項で私個人が意識している具体的な対処方法を挙げます。

・肖像権に配慮しながら撮影する方法とは

上の方で書いたことをまとめますと、 「肖像権侵害というのは、撮られた人間が『プライバシー権を侵害された』と感じた時に発生するものだ」 ということです。 ですから、基本的に(基本的に、ですよ)特定の人物を大写しにするような撮り方をする場合、 その人物がプライバシーを侵害されたと思うことが無いように、なるべく顔を写さないようにしています。 当ブログの写真で「後ろ姿」が多いのは、それが理由です。別にプリケツを撮りたいからではないのですよ!たぶん! もちろん顔が入ってしまうことがゼロではありません。これはもう、私の写欲が暴走したのだとしか言えません、申し訳ない。 ただ、それを「掲載するかしないか」という場合には、周辺状況を大いに勘案します。 例えば「鶯谷を撮り歩いていて、たまたまホテルから出てきたアベックの顔が写ってしまった」なんて写真は、当然ボツです。 また仮に「住宅街で下着を干しているお姉さんが写ってしまった」なんて写真があっても、私ならボツにします。 え?許可を得ればいいじゃん、だって?そんな写真に許可出す人が、そもそも、いますかね?? ですから私は、人のプライバシーが色濃く出る状況の場所では、あまり写真を撮らないようになりました。 私の写真が「清潔な繁華街」や「観光地」のものが多いのは、その結果です。 「銀座や浅草で写真に写り込んでしまう」ってのは、お互い様でしょ?そういう場所でしか、ここしばらく撮っていません。 だからお前の写真はつまんねーんだよ、というご意見もあるでしょう。ですが、私はこれでいいです。 おおっ、言いたいことをひとつ言ってしまったぞ(笑

●今回はこの辺で。

余談になりますがキューポッシュ星井美希の写真の話。 この写真を撮ること自体は著作権の侵害にも肖像権の侵害にも該当しません。シロです。 しかし、その写真を写真集に仕上げて販売する、となると話が変わってきます。 べつの概念「商標権」の侵害となりますから、商標法という法律に従って罰則を喰らいます。 つまり、犯罪者になってしまいますから、気をつけましょうねっ!(ウインクAA略 というわけでまだまだ続きそうです。長いな本当に(笑 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/12 Sat 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●今回のテーマは「著作権との向き合い方」

最初に書いておきます、今回は音楽の話になります。 「ユーザーであり、また、クリエイターでもある立場として、私達がどのように著作権を尊重するか」 という話のひとつとしてご覧いただけると嬉しいです。 写真の話は今回はちょっと少なめかなあ。

●BGMの使用許諾

写真の話、と言って始めたはずの著作権シリーズなのにこの内容はどうなのよ、とは思いましたが、 当ブログ的にはきわめて重要な課題ですので、書くことをお許しいただきたい。 私も含めて、何らかの形で動画を制作し、YouTube等の共有サイトにアップロードしている方は意外に多いことと思います。 もちろん「撮影したもの撮って出しをそのまま掲載」する場合も多いのですが、一方で、 「動画編集ソフトを使用して映像素材を切り貼りしてテロップやBGMを足して(これを『編集』と言います)動画を作り上げ、掲載する」 という方も多いのではないでしょうか。 私は目的に応じて両方の手法を活用しています。活用というほどではないですね。マイナーなアカウントですので。 当ブログのYouTubeアカウント 今回は「撮って出し、そのまま掲載」の方は置いときます。 編集の過程で行われる作業のひとつ「BGMの選択」について、実例を挙げて触れてまいります。

・「孤独のグルメ オリジナル・サウンドトラック」は著作権フリー?

みんな大好きドラマ「孤独のグルメ」。今秋新シリーズが始まるそうですね。 私も楽しみに見ているクチですけれども、ドラマの内容と同時に、私の興味は別の事にも向いていました。 「BGMが、著作権フリーだって、まじか」ということであります。 動画に使用するBGMについて慢性的に飢餓状態である私は、一も二もなく飛びつきまして購入したのであります。 EP502857

 一般には珍しい「JASRAC非登録」という存在

「孤独のグルメサントラが著作権フリー!?」発売当時、このことは大きく話題になりました。 原作者でBGMも担当している久住昌之氏がTwitterでこのようにつぶやいたのが引き金になったそうです。 ですが、この事についてはレコード会社が明確に「否定」しました。 地底レコードオフィシャルサイト「著作権問題」 発端となった原作者久住昌之氏の「著作権フリー」という言葉の選び方が違っていた、ということです。 後に本人も訂正をしています。 「著作権フリー」ならぬ「JASRACフリー」ということなのですが、 では「JASRACフリー曲」と「JASRAC登録曲」とでは、何が異なるのでしょうか。

 実はあまり違いはない、のか?

「孤独のグルメ オリジナル・サウンドトラック(以下『孤独のグルメOST』)」の著作権は「ザ・スクリーントーンズ」にあり、 販売している「地底レコード」というレコード会社が「著作隣接権」を持っていることになります(著作隣接権の話はひとまず置きます)。 この点は前々回の記事で触れたとおり「著作権は無方式主義により自動的に発生する」ため、自明です。 ですので、「孤独のグルメOST」の楽曲をBGMとして使用させてもらおうと思ったら、著作者に許可をとらなくてはなりません。 その点ではJASRAC楽曲と、メカニズムは同じです。 じゃあ「孤独のグルメOST」の楽曲利用は結局「手続き」が必要なのか?話が違うな! …その通りです。「無許可で無制限に利用できる」わけではない、ということなのです。たとえCDを購入したとしても。 ただ、その「手続き」は、簡便そのものです。書類の提出が必要なわけではありません。 久住氏や地底レコード者のTwitteerアカウントにメッセージ、でも構わないようです。 また、「非営利」「非アダルト」であれば許可はもらえるらしい(重要、後述)ですので、看板に偽りがあるわけではありません。 一方のJASRAC楽曲。こちらは大変ですね。 楽曲の元音源を使用したければJASRACに対してではなく、「音源製作者(レコード会社等)に許可を取ってくれ」ということだそうです。 Screenshot (4) 著作権法で認められる範囲内での引用 JASRAC 動画投稿(共有)サイトでの音楽利用 さて、例えば私が自分の動画でサザンオールスターズの歌をBGMとして利用したい、と思ったとします。 どこに許可を取ればいいのでしょうね。上にある通りJASRACではないらしいですから、ビクターでしょうかね。 仮にビクターだとして、どこが窓口なんでしょうね。どのように申しこめばいいのでしょうね。 ちょっと検索してみましたら、手順が記載されたページがありました。 …ん?ちょっと待て?よく見たらこの方法でもダメですね。  個人運営のホームページ、ブログへの音源、アーティスト写真、ジャケット写真、映像のご使用に関しましては  すべてお断りいたしております。  また、YouTube等の動画投稿・共有サイトにおける個人のご使用につきましても、同様にお断りいたしております。 との文言がありました。こりゃ残念。 楽曲の元音源の使用についてはJASRACは「レコード会社に許可取ってくれ」というスタンスで、 肝心のレコード会社は使用を認めない、ということですから、これは「詰み」ということになります。 一方で「孤独のグルメOST」については、そのような事態にならない、極めて簡便な方法で使用許可を得ることができる、 というわけです。 じゃあJASRACは何のために存在するのか? ここで書いているような「個人的な用途の楽曲使用」のためにあるのではなく、 日々多数の楽曲を扱い多くの著作権者に許可をとらなくてはならない、具体的には映像制作や放送の会社の手続き簡略化のために、 「うち(JASRAC)が間に入ってやるから、とりあえずうちに年間定額制でお金払っておいて、あとは好きに使いなよ」 と斡旋する役割なのですね(これを「包括契約」と呼ぶそうです)。 ですからそういった会社にとっては逆に「孤独のグルメOST」のようなJASRAC未登録の楽曲を使用するためには、 久住氏や地底レコードに個別に許可を取りにいくしかなくなる、という不便な状況になるようです。

・「BGMを使わせてもらう」別の方法

JASRAC登録曲の音源をそのままBGMにすることは、個人で行う場合は事実上不可能である、というのが結論になります。 では「孤独のグルメOST」以外の曲を使いたい場合はどうすればいいんだ?映像に合った曲がどこかに無いのか? という疑問も出てきます。 もちろん存在します。しかも多数。私も実際、それらの楽曲を使用させていただいています。 ここでは大きく2つの方法を提示します。 「世間のユーチューバーが既に散々行っている手法」であり、私の独創ではございません。

 編集ソフトウェアに付属の音源を使用させてもらう

動画の編集には主に、パソコンのソフトウェアを使用します。 たいていのソフトには「ご自由にお使いください」という音楽が用意されています。それを使用する方法です。 ソフトウェアに収められている楽曲はそのソフトメーカーが権利を持っていて、その上でユーザーに使用を開放しています。 ですのでそのソフトウェアを自分で持っているならば、そのソフト上で自由に使っていい、ということになります。 ここでは1曲例示します。アップル「iMovie」収録の「Buddy」です。 (メーカー公式が見つかりませんでしたので「演奏してみた」から引用掲載。) 曲自体も洒落てますし、曲リストを表示させた時にこの曲は頭文字が「B」ですから上の方に出てくる、という点も大きいのでしょうね。 YouTubeのガジェット系動画を中心にめちゃめちゃ使用頻度が高く、マックユーザーでない私でもよく知っています。 「この動画はiMovieで作りました」ということをアピールしたいのか、ぐらいよく耳にします。 私も「この曲をBGMにしたいから」という理由だけで、一時Macbookの購入を検討したほどです(笑 なお、YouTubeにも現在同様の趣旨でBGMが大量に用意されていますが、そちらはまだ私が使いこなせていないこともあり、 ここでの言及は差し控えます。 現時点での感想は「ちょっと使いづらいね」というものです。 使用頻度が高い曲だけまとめてすぐに呼び出せる、とかあればいいんですけどね。

 無料音楽素材サイトの音源を使用させてもらう

もう一つの方法は「音楽素材サイト」の楽曲を使用させていただくというものです。私は現在これをBGM作業の主流にしています。 著作権はもちろん作曲者さんにあるんですけれども、使用する権利を開放してくれていて、柔軟に使わせてもらえます。 作曲者の方によっては用途を限定したりすることもあるようですが、「無料&目的自由」のところが多いです。 著作者人格権の問題もありますから極端な改変は控えるべきですが、尺の調整のために途中でカット、ぐらいは許可されています。 ここでは私もお世話になっている音楽ダウンロードサイトをご紹介します。 DOVA-SYNDROME http://dova-s.jp/ フリー音楽素材MusMus http://musmus.main.jp/ 甘茶の音楽工房 http://amachamusic.chagasi.com/ 著作権フリーの音楽配信「デコリオン」http://www.troisvoix.com/decorion.html 私がBGMを探す場合には、現在はこちらの4サイト様をあたらせていただいています。 いずれもクオリティが高く、私の好みの曲が見つかるもので、重宝しています。 これをご覧の方、他に良いサイトさんがあれば教えて下さい。「JAZZ・BOSSA系が充実」しているところが嬉しいです。

●今回はこの辺で。

写真の話どころか、全部音楽の話で終わってしまいました。 本当は今回で全部書ききるつもりだったのですが。 記事内の「JASRAC楽曲の使用」というのは、全部、元の音源の話ですので。 歌ってみた、とか、演奏してみた、というのとはまったく別の話ですので、その点だけご承知いただければと思います。 自分でBGMを作れる!という方は、そうすればいいさ!羨ましい! 次回はこの続きとなります。たぶん写真の話になると思います。 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/10 Thu 17:04 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●著作権の話、続編です

前々回で「オリジナリティとアイデア」という話を書き、その流れとして前回から著作権の話を書いています。 今回と、たぶん次回まで続くと思いますが、実はこのシリーズになってアクセス数はダダ下がり、 もともとうちのブログはカメラの話題と写真、特に被写体たる場所の歴史などを扱うサイトですから、 検索などで来訪される方のニーズと違ったんだと思いますが、それでも続けます。 運営側としましては写真ブログを標榜している以上避けて通れない、いつかは触れなくてはならない話題だとは思っておりました。 このシリーズで著作権について勉強し、整理し、再確認し、それを記録に残しておく、なのです! EM163055

●というわけでまたまた用語ごとに書いていきます

毎度ながら前提について書いておきます。 日本の著作権法をベースにしています。また、写真に絞って話を進めます。 著作権法(日本) なお、ここまでに書いてきた用語について、あらためてそれぞれ一言で説明しますと、 著作物…人が思想又は感情を創作的に表現したもの。 著作者…著作物を創作した人。 著作権者…著作者ではないかもしれないけれども著作権持つ人。 アイデア…発想。頭の中などにあって、まだ創作されていない段階のもの。 オリジナリティ…著作物が持つ独創性という要素。 となります。 この記事ではちょこちょこ出てくることになると思います。

★著作権

著作権と一言で申しますが、じつは「著作物に関わる様々な権利の総称」です。 大きく「財産権」と「人格権」に分けられます。もうこの時点で意味が分かりません(笑 ですがめげずに続けます。 著作権(著作財産権)~著作者人格権、の順番で書いていきますね。 一言で申しますと 著作権(著作財産権)…「著作権者の利益」を守るためのもの 著作者人格権…「著作者の思想と名誉」を守るためのもの となります。

・著作権(著作財産権)

私のような法律素人が「著作権」と言う時、こちらを指すことが多いです。 著作物から得られる実利の部分を守るために「著作権者(必ずしも『著作者』とは限らない)」が有するとされる権利ということです。 著作権法によると、以下のように細分化されています。挙げていきます。 写真に関係ある項目は斜字にしています。

 21条 複製権

:著作物の複製(写真で言うと焼き増し、写真集、CD-R化)を行う権利です。

 22条 上演権・演奏権

:コンサートの上演や、そこで演奏する権利です。

 23条 上映権

:映画演劇を上映する権利です。

 24条 口述権

:言葉で出来た著作物を読み上げる権利です。

 25条 展示権

:著作物を展示(写真で言うと、写真展)する権利です。

 26条 頒布権・譲渡権・貸与権

:著作物を広く売っていく(写真で言うと、写真そのものや写真集、デジタルデータを販売する)権利です。

 27条 翻案権

:「楽曲のアレンジ」「小説の映画化」などが念頭に置かれているようですが、 写真の場合でも「広告で使用する際のロゴ追加、モノクロ化、などの改変」が該当しそうです。

 28条二次的著作物に関わる原著作者の権利

:例えばドラゴンボールが実写映画化されても、外国語に翻訳されても、 原著作者の鳥山明の権利が保証されている、ということです。

 譲渡可能

さて、これらの権利なんですけれども、一括なりバラバラなり、譲渡することが可能です。 もしくは契約段階で著作権は(撮影者ではなく)他人のもの、とすることも可能です。 具体的には「企業に雇われたカメラマンが、撮影後納品する場合」ですね。 私は両方の立場を経験したことがありますが、まあ写真は「著作権者」が好き放題する実態があります(笑 これはもう仕方がない、資本主義の歪みであります。変えたければ共産主義革命を起こすしかないですね。

・著作者人格権

これを理解するのに、私はすごく時間がかかりました。 著作者は自身が創作した著作物に対して何らかの思想や感情を込めます。当たり前ですね。 それを尊重しよう、というのが「著作者人格権」なんですけれども、ぶっちゃけ言葉が悪い(笑 言葉の通りだと「著作者の人格の権利」と読めますが、 要するに「著作者の、作品を通じて表されている人格を守る権利」という風に、言葉を解釈してください。 著作権法によると、以下のように分類されています。 すべての権利が写真と関係ありますので、すべて斜字で載せますね。

 18条 公表権

:未公表の著作物(ここでは写真)を、いつ、どのような形で公表(公開、発表)するかを決める権利です。

 19条 氏名表示権

:著作物の公開に際し、著作者名をどのような方法で記載するか自由に決めていい権利です。

 20条 同一性保持権

:著作物に込めた思いを捻じ曲げられることがないよう、著作者自身以外に改変を認めない権利です。

 113条 名誉声望保持権

:このような言葉では著作権法に記載はありませんが、解説サイトに倣って便宜的に併記します。   第6項にて「著作者の名誉又は声望を害する方法によりその著作物を利用する行為は、その著作者人格権を侵害する行為とみなす。」   とあります。   悪意で改変しよう、という意思には毅然とした対応をしていいですよ、ということです。 トータルで見ますと、その意図が伝わってきます。 著作物は著作者の分身も同然、それを赤の他人が好き放題に意図を捻じ曲げて、改変して使うようなことは許さんよ、というわけですね。

 例えば、替え歌

とは言っても、「著作者人格権」という言葉を初めて聞く方には、やはりピンと来ないことと思います。私もそうでした。 ここでJASRACのサイトを採り上げてみます。写真の話からは離れますが、ニュアンスは伝わると思います。 JASRAC 著作者人格権 ここで例示されいるのが「替え歌」です。 もともとの楽曲、その歌詞に込められた思いを無視して、語呂だけで歌詞を書き換えてしまう。 私も含めて日常ちょくちょく行うことですけれども、これは厳密には著作者人格権の侵害、ということになります。

 例えば、フォトモンタージュ

もうひとつだけ、例えを出します。 「ダダイズム」とか「シュルレアリスム」という言葉をご存知の方は多いと思います。 1900年初頭、第一次大戦後あたりかな?ヨーロッパで起こった芸術運動です。 主に詩・絵画で知られていますが、写真分野でもその概念を作品化する技法がありました。 それがフォトモンタージュです。 サルバドール・ダリ、有名なアーチストですね。 その代表作に「記憶の固執」という作品があります。 sd.jpg ニューヨーク近代美術館 記憶の固執 作品解説を色々見ましたが私はどれも納得できるようなできないような、有名なのに掴みどころのない作品です。 一方こちらがWikipediaの「フォトモンタージュの項目」で例示されている作品です。 ーーーーー以下引用ーーーーー

Photomontage (Forggensee Panorama) -2.jpg
"Photomontage (Forggensee Panorama) -2" by Photomontage by: Mmxx (talk / email) この画像は 画像編集 が施されています。原本に対してデジタル的な変更が行われました。 編集内容: ' 編集者: Mmxx. File:Forggensee Panorama SK 0001.jpg - Simon Koopmann File:Ahu Ko te Riku.jpg - Rivi File:Emirates A380 2.JPG - G patkar on en.wikipedia File:Erdfunkstelle Raisting 2.jpg - Richard Bartz File:Statue of Liberty, NY.jpg - William Warby File:Cristo Redentor - Rio.jpg - Sean Vivek Crasto File:Kerala backwater 20080218-11.jpg - Haros File:Moraine Lake 17092005.jpg - Gorgo File:Matterhorn Riffelsee 2005-06-11.jpg - Dirk Beyer File:Mont Saint Michel 2009.JPG - Gustavo.motta File:Sydney opera house side view.jpg - Mfield www.photography.mattfield.com File:Chiang Kai-shek memorial amk.jpg - AngMoKio File:PB050006.JPG - Oreos File:The Earth seen from Apollo 17.jpg - NASA File:Broadway tower edit.jpg - Newton2 on en.wikipedia File:Egeskov Slot spejling Edit 2.jpg - Malene Thyssen - See below.. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

ーーーーー引用ここまでーーーーー 何となく似てるような気がしませんか?少なくとも系統的に類似性を感じませんでしょうか。 フォトモンタージュとは、上で挙げましたように、様々な写真を素材と見て、それらを切り貼りして作品を作る、コラージュの一種です。 写真ばかりだけではなく、絵画の一部分やイラストなども取り入れて幅を広げることもあるようです。 ダダイズム、あるいはシュルレアリスムといった、ある意味でアナーキズム的な意識の下で用いられる技法であるにもかかわらず、 虚無感からくる体制批判にとどまらず、体制側にも大いに利用されました。 フォトモンタージュには(絵画よりずっと)意思を込めることが容易だったのでしょうね、盛んに宣伝に用いられました。 特に20世紀初頭には政治的な宣伝に用いられたという記録が多く残っています。いわゆるプロパガンダです。 始祖のひとりとして有名なドイツの写真家ジョン・ハートフィールド。 フォトモンタージュを活用して徹底してナチ批判を行い、イギリスに亡命するところまで追い込まれます。 こういう作風です。そりゃ恨まれますわな(笑 jh.jpg 著作権法に従った引用http://www.johnheartfield.com/ この作品を見て、私は日本の別の作家の作品を思い出しました。 マッド・アマノです。 ma.jpg 著作権法に従った引用http://www.parody-times.com/index.html ジョン・ハートフィールドとマッド・アマノとは作風は似ていますが立ち位置は14万8千光年ほども離れているように、 私個人的には思います。 が、ジョン・ハートフィールドは先行者、マッド・アマノは後追いとはいえフォトモンタージュという技法自体は同じですよね。 話がそれますが、私自身はこのフォトモンタージュという手法をアートだとは思いますが「写真表現」には含めたくありません。 現場の写真をそのまま収める方が、性に合いますね。 必要以上に写真を良く見せるレタッチなどと同様、それは写真には本質的に不要のものなのではないか、という考えです。 まあ、余談です。 このフォトモンタージュ、実は著作者人格権をめちゃくちゃ侵害して作ります(笑 そりゃそうですよね、対象がヒトラー総統だろうが安倍総理だろうが、撮影者が込めた意図を捻じ曲げてパロディに転用するのですから。 これ、著作権の話ですからイデオロギー関係ないですよ。菅元総理でも毛沢東主席でもスターリンでも、同じことです。 上のWikipediaからの引用掲載にも、「この写真から使用しています」というのがずらりと並んでいますね。 16枚あるんですけど、それら全ての写真の著作者人格権を踏みにじる形で、作成されているのです。 著作者人格権を守るという見地からしたら、フォトモンタージュはやらない方がいいです。 マッド・アマノについては裁判にもなっていたはずですが今回はそこは調べませんでした。 Wikipedia曰く欧米、特にアメリカの思想では「表現の自由は著作者人格権に勝る」ということでパロディが正当化されているそうですが、 日本ではそこまでのコンセンサスは得られていない、と。 まあ国民性でしょうね。「表現の自由」と言えばなにをやってもいい、とまでは合意は形成されていないように思います。

 著作者人格権は譲渡不可能

著作権(著作財産権)は譲渡可能である、故に「著作者」とは別に「著作権者」が生まれる場合がある、ということをうえで書きました。 著作物を使用して(言い方は悪いですが)商売する権利、を保証するためのものですので、権利の売買はあり得ます。 一方こちらの著作者人格権は、著作者が著作物に込めた思いを守るためにありますので、譲渡という概念がありません。 著作物が生まれた瞬間から著作者に宿り、ずっとそのままです。 これを法律用語で「一身専属」つまり、権利が他社に移転することがないことを表しています。 ただ、その権利行使を留保せよ、という条件をつけることはあるようで。 具体的には前回の記事に出したユニクロのUTme!です。 サービス開始当初は 「ユーザーは、当社及び当社から権利を承継しまたは許諾された者に対して著作者人格権を行使しないことに同意するものとします。」 とあったそうなのです(当時は私自身でその条文を確認しなかった)。 つまり、ユニクロは「改変するかもしれないけども、お前ら文句言うなよ」と言っていたわけです。 であれば前回書いた「ユニクロにはデザインを搾取する意図は無かったのではないか」という私の推測はハズレですね。 良いデザインがあれば、使う気満々だったということです(笑

●今回はこの辺で。

すみません。「著作権(著作財産権)」と「著作者人格権」だけで終わってしまいました。 めちゃめちゃ長くなってしまっていますね。 まだ「言いたかったこと」にたどり着きません。こんなはずではなかった(笑 まあ今回は「著作権と一口に言っても色々あるのだ」ぐらいのことが伝われば私としては充分です。 続きは次回に回します。 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします m(_ _)m
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2015/09/09 Wed 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●今回は著作権の話

唐突ですが皆さん、この写真の著作権は誰にあると思いますか? DSC02931 前回は「アイデア」について書きました。今回は「著作権」についての話です。 このふたつがセットにならないと私の書きたかったことにたどり着かない(笑 本当ならひとつの記事にまとめるべきところなのですがネタは分割して長持ちさせるのが当ブログの鉄の掟でございます。 今回あらためて著作権法を読みまして、読解しきれない部分については複数の解説を頼りました。 私は法律に詳しくありませんので「解釈上の慣例」などにまで話を広げますと事実誤認も発生してきそうです。 ですので、基本的な部分で、 私達「写真を扱う側」が普段どのようなことに留意すべきなのかという実用性を中心に書き進めてまいります。 なるべく分かりやすい文章になるよう努めます。 また、単純化するために今回も話題は「写真」に特化します。 著作権法と一言で言いましても世界各国でちょっとずつ内容に違いがあったりもしますので、 話のベースにしますのは日本の著作権法ということになります。 著作権法(日本)

●用語をなるべく分かりやすく

今回「著作権法」という法律をじっくり読み返しまして思ったのは「なんでこんなに難しい言葉を使うねん」という事であります。 旧仮名使いなどではありませんので読めないわけではないのですが、頻繁に前後の他項目にジャンプするんですね。 ですので小説や論文のようにザッと通して読むことができない、私の弱い頭ではついて行けなくて大変でした。 ウェブ上の法律専門家や知的財産権に詳しい方の解説を読ませていただき、それらを合わせて理解を深めた、という感じです。 以下、誤解を恐れず(恐れろよ)、平たく書こうと思います。

★著作物

著作物とは、世に存在するあらゆるもののうち「人が思想又は感情を創作的に表現したもの(法律ママ)」の事です。 ですので、写真を含む芸術作品一般はすべて該当します。 ただし、事件や事象、報道に関わる部分については著作物とはみなされない可能性があるようです。 具体的には、火事の様子を撮った写真などは著作物ではない、ということになりますね。 ただし、その火事の写真を「今の私の心情をあらわすものとして構図を工夫して創作的に表現した」などと強弁できなくもないですよね。 ですから「著作物か著作物でないか(=著作権が発生するか、しないか)」という境界線は曖昧だというわけです。 著作権法に違反しないよう振る舞うためには、全ての写真に対して「著作物である」と構えておくほうが、無難でしょうね。

・例として、Twitterに投稿された事件写真の扱い

上の例から話を広げます。 「火事の様子を撮影した写真」は事件写真であり、「思想又は感情を創作的に表現したものではない」つまり「著作物」ではない、 ということになりますから著作権も発生しない、と思えます。 が、ちょっと書きましたように「この火事写真は私の感情を創作的に表現したものである」と言い切ってしまうことは可能で、 ですからやはり私たちは「著作物だと思って扱う」方が無難ですね。 例えば。 このツイートは私が撮った「上野東京ライン開通初日の品川駅9・10番(常磐線列車用)ホームの風景」を載せたものです。 この写真は単にその日の世相をあらわすだけのものでしかありませんが、このシーンを撮ろうという判断は私の感情に基づくものでして、 故にこの写真は「思想又は感情を創作的に表現したもの」すなわち著作物であり、著作権が発生します。 じゃあ世の中の写真は何でも著作物じゃんよ、他所で掲載するときにはイチイチ許可を得なけりゃイカんのか!? …その通りです。ですからマスコミなんかもTwitterで「使わせてくれぇ」とイチイチ確認するわけです。 立場が逆になっても然りでありまして、私達がマスコミの写真を利用する場合にも許可を得なくてはいけません。 法の下、公平平等お互い様、ということになります。

★著作者と著作権者

この2つは似たような言葉ですし、私自身も今までゴッチャにして使ってきましたが、良い機会なのでまとめてみます。 著作者とはいわゆる「作者」、著作権者とは「作者ではないかもしれないけれども著作権を持っている人」です。 著作者とは、その写真を撮った人物のことです。当たり前ですね(笑 日本では著作権は写真が出来上がった瞬間から写真(著作物)に対して発生します。 自分が撮ったんだから当たり前じゃないか、と思えますよね。 が、世界にはそうではない国もあるのです。 アメリカでは「私がこの写真を撮りました」と、著作者であることを登録しなくてはなりません。「著作権庁」というお役所があるほどです。 別に全部登録しなくていいけど著作権侵害の裁判をしたければこの「著作権登録」が必須ですよ、というわけです。 アメリカ(他にはイギリス等)の「登録が必要な仕組み」を、方式主義と言いまして、 日本のような「登録不要で自動的に著作権が発生するという考え方」を、無方式主義と言います。 この辺りの話は「ベルヌ条約」で検索してみてください。 今回は日本の著作権法をベースに話を進めます。 「著作者」とは、その写真を撮った人のことだ、と書きました。 では「著作権者」とは何か。 上で書いたように日本は「無方式主義(撮った瞬間から著作権が発生する)」ですので、最初から著作物・著作者・著作権が確定しています。 が、著作権の一部分については「他人に譲渡」もしくは「最初から他人が持ってる」ということが可能です。 そういった「著作者ではないけれども、著作権を持っている人」を「著作権者」と呼んで、区別しています。

・例として、ユニクロ「UTme!」における著作権の扱い

ユニクロに、スマホアプリでTシャツデザインを行い、そのまま発注するというシステムがあります。 UTme!(http://utme.uniqlo.com/) ユーザーが自分でデザインを「創作」して発注、それをユニクロがTシャツに印刷するというわけですが、 サービス開始直後の2014年春には、利用規約にまつわり話題になり、いや、炎上しました。 「投稿デザインの著作権はユニクロに譲渡」という趣旨の一節があったのです。 ユニクロのTシャツって、皆さんご存知だと思いますが、品物が良いじゃないですか。 他のファストファッションのTシャツが何年も使っているとボロボロになる中で、ユニクロだけ平気、不思議なぐらいです。 ですからその品質で自分デザインのTシャツを作れる!となると、特にクリエーター系の方々を刺激したはずなのです。 しかしこの「デザインの著作権はユニクロに譲渡」の一文で批判殺到、後に「デザイン著作権はユーザー本人のもの」と改められました。 UTme!利用規約(著作権絡みは9条、関連部分はその第3項) ユニクロの肩を持つわけではありませんが、 大企業ほど「何かをする時、それに関わる権利は自社で押さえておきたい」でしょうから、悪意もなく条文を作ったのでしょうね。 個人的には「クリエーターからデザインを搾取して売る」ことまでは考えていなかったんじゃないかな、と思ったのですが。 まあそのユニクロの方はともかく、私がここで書きたかったのは「著作権は譲渡できるんだよ」ということです。 著作者と著作権者は、別々になる可能性がある。 UTme!の場合、デザインの著作者はユーザー、著作権者については「サービス開始当初はユニクロ、現在はユーザー」 ということが言えるわけです。

・例として、サルの自撮り

昨年夏、一部で話題になったこの写真、覚えている方もいらっしゃると思います。 この写真のタイトルは「自撮り(Selfie)」、すなわち、サルがカメラを手にとって自分でシャッターを押したものです。 「この写真の著作権は、誰にあるのか?」という点で、論争が巻き起こりました。

Macaca nigra self-portrait large.jpg
"Macaca nigra self-portrait large" by Self-portrait by the depicted Macaca nigra female. See article. - Wtop.com (archive; cropped and denoised by uploader). Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.

アメリカの写真家がインドネシア滞在中に撮ったものだそうです。正確には「サルに撮らせた」と言うべきか。 ウィキメディア・コモンズという「利用はご自由に」というサイトに掲載され(上の写真も、そこから引用掲載したものです)、 写真家がその削除を求めて裁判を起こした、という経緯です。 何せ「自撮り」ですからシャッターを押したのはサル、結局アメリカの著作権庁は写真家には著作権を認めませんでした。 しかもダメ押しで「サルが撮った写真にも、ゾウが描いた絵にも、著作権庁は登録しない(=著作権は認めない)」と一文を追加したほどです。 アメリカの例はよろしい。もしこれが日本での話だったらどうでしょう。 シャッターを押したのがサルですからサルが著作者…とは、ならないようです。 著作権法第二条で著作者について「著作物を創作する者をいう。」と定義されています。 ではサルが「著作物を創作する者」ではないのか? 日本の法律は権利能力を持つのは「人間のみ」とされていて、それを「者」と呼んでいます。 サルは「著作物を創作する『者』」ではない、すなわち、著作権はサルには発生しない、と。ここまでは法律に疎い私の頭でも理解できます。 では、著作者は誰なのか。 仮に「本来著作者たり得る立場にいるはずの存在が人ではなくサルであるから、著作者は存在しない」ということになりますと、 極めてレアケースながら「パブリックドメイン(著作権が無い創作物、例えば青空文庫)」という扱いになるのでしょうか。 それともアメリカの写真家が主張したように「サルが自撮りする状況を作り上げた自分に著作権がある」のでしょうか。 アメリカでは前者という判断がされましたが、撮り手のはしくれたる私としては後者を支持したいところです。 少なくとも「著作者ではないかもしれないが、著作権者としては認めてもいいのでは」と思うのですがいかがでしょうか。 ただ余談になりますが、著作権の話は置いておくと、この手のアイデアはすぐに廃れる、とは思いますけどね。 この「サルの自撮り」が話題になった&惹きつける魅力があるのは、このサルが魅力的な被写体だったからですから。 個人的には前回の記事を踏まえて申しますと「こんな写真見たことない」の殿堂入りではあるでしょうね。

●今回はこの辺で。

今回も長くなりました。申し訳ありません。 著作権の話をしているのに、著作物・著作者の話で終わってしまった! というわけで次回、肝心の「著作権」について触れることにいたします。 なお、冒頭の東京駅の写真の著作権は当然、撮影者たる私にありますので(笑 決して施設を保有するJR東日本でもなく、設計した辰野金吾でもなく、施工した鹿島建設でもない、ということです。 私がサルでなくて良かったよ(笑 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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