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2014/04/10 Thu 22:42
ソニーα
前回に続き結婚式編なのですが、機材について触れます。 今回はお便りからご紹介します。 少し前に掲載した記事にいただいたコメントからの抜粋です。 > 実は6月に僕も友人の結婚式でカメラマンを頼まれてしまいました・・・ > そこで機材について教えて頂きたいです。 > 現在持っているボディは > α99 > α77 > レンズは > Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8ZA > SONY AF 70-200mm F2.8G > 結婚式中はレンズの交換をしてしまうとシャッターチャンスを逃してしまいそうなのでレンズを決めて式に臨みたいと思っています。 > そこでCarl Zeiss Vario-Sonnar T* 16-35mm F2.8ZAとSONY AF 70-200mm F2.8Gで悩んでますがどちらが良いと思いますか? > また、どちらが多くお使いになられましたか? > 因みにα77に装着予定です。 コメントありがとうございます。一応ことわっておきますが自作自演ではございません(笑) まず、私は久々に出席する結婚式で成り行き上カメラマンをつとめることになっただけでそれまでの経験はゼロ、 プロカメラマンでも人によっては躊躇する結婚式写真という分野そのものについて語る実力も資格もありません。 本気でノウハウを学ばれるのであれば、ブライダル専門のプロカメラマンさんにつくべきだ、と最初に申し上げます。 その上で、自分が経験したことや反省点を踏まえて「私ならこうする」「私はこうした」という提案を、 ささやかにさせていただこうと思います。 ●彼を知り己を知れば百戦殆うからず とにかく情報収集が大切!ということです。 事前には多方面の専門の方に相談し、現地の状況を知る手がかりを探し、 当日には式場スタッフにぶっちゃけ相談して協力を仰ぎ、あらゆる情報を手に入れようとしました。 情報を得られれば、対策を立てることができます。 例えば私は式場のサイトにちょっぴり載っていたチャペルの写真から広さを推測し、持参するレンズを大幅に入れ替えました。 今回のコメント主様はどのような環境での結婚式に参加されるのか、私には詳細が分かりませんので適切な判断ができません。 まずはとにかく情報を仕入れることをオススメします。 ●策士策に溺れる 私と懇意にしてくださっているプロカメラマンさんが自身の結婚式に「お弟子さん」を複数名、撮影に駆り出したそうです。 信用して頼んだはずが、仕上がった写真を見て「ダメだなあ」と思ったそうです。 お弟子さんももちろんプロなのですが、技巧に走り過ぎて欲しいものが得られなかった、と。 そこから「記録写真でいいんだよ」というアドバイスをいただきました。 何が大切なのか、何を求められているのかを考えて適切な機材をチョイスしていく必要があると思います。 例えば私は「オフィシャルなカメラマンではなく一介の新郎友人」でしたので、 親族方にカメラマンとして信頼されるためにあえてフルサイズ+白レンズという機材を持ち込み、ハッタリをきかせたわけです(笑) さて、それらの前提を踏まえて、機材は何が良いか?という話に進みます。 ボディは「α99(フルサイズ機)」「α77(APS-C機)」、 レンズは「24-70mm」に加えて「16-35mm」か「70-200mm」のいずれかを持ち込むつもり、との事です。 コメント主様は「24-70はα99につける。α77にはどちらをつければ良いか?」という趣旨のお話をされていますが、 今回はその前提をあえて無視して(笑)スミマセン 2台のボディと3本のレンズ、合計6パターンの組み合わせについて考察してまいります。 レンズの味とか、写りの差とか、そんなのは全く考慮していません。画角だけで比べています。 1:α99に24-70mm、α77に16-35mm↑この組み合わせは、私なら使いません。 α99がフォローする画角が24-70mm、α77が換算で24-52.5mm。モロかぶりですね。 予備機の意義は認めますが、今は予備機の話をしているわけではないですよね。ですからこれは「無し」で。 2:α99に24-70mm、α77に70-200mm
↑弱点はあるものの、バランスはとれているのではないでしょうか。 α99がフォローする画角が24-70mm、α77が換算で105-300mm。比較的広い会場で活躍できそうな組み合わせです。 70mmから105mmの間がありませんが、その画角であれば自分の足で何とかなるはずです。 3:α99に16-35mm、α77に24-70mm
↑最もバランスがとれているような気がします。私としてはイチオシです。 α99がフォローする画角が16-35mm、α77が換算で36-105mm。狭い会場向けの組み合わせですね。 コメント主様はα99に24-70mmをつけて使いたいご様子ですが、あえて逆らって、これが良いように思えます。 4:α99に16-35mm、α77に70-200mm
↑これは微妙かなあ。私ならこの組み合わせでは使いません。 α99がフォローする画角が16-35mm、α77が換算で105-300mm。 広角~望遠を押さえているように見えますが35mm~105mmが無いのは埋め合わせができない致命的な欠陥となります。 5:α99に70-200mm、α77に16-35mm
↑これも微妙だなあ。私ならこの組み合わせもボツですね。 α99がフォローする画角が70-200mm、α77が換算で24-52.5mm。 50~70mmが使えないですし、類似している上記「2」の方が素直に使いやすいのではないでしょうか。 6:α99に70-200mm、α77に24-70mm
↑これも微妙です。やはりこの組み合わせも私ならボツにします。 α99がフォローする画角が70-200mm、α77が換算で36-105mm。 一見バランスがとれているように見えますが、広角端が36mmなのは不足感があります。 大三元を持ち出すのに広角端が36mm相当!?ないわー というわけで、私としては、 本命・α99に16-35mm、α77に24-70mm。狭い会場向け。 対抗・α99に24-70mm、α77に70-200mm。広い会場向け。 という感じになるかなあ、と思います。参考になりますかどうか。 なお、私はこの3本を持ち込んでとっかえひっかえ使っていたわけですけれども、 使用頻度は全体の80%が24-70、残り10%ずつを16-35と70-200という感じです。 基本的にα99と24-70の組み合わせでこなし、広角ズームと望遠ズームは特殊な状況でだけ使った、というイメージです。 ここまで書いたことを、昨日来世間で話題のホットツール、一般人は誰も知らないパワーポイントでざっくりまとめてみました。 当ブログとしては初の試みとなります。
披露宴に持ち込むαレンズ? from tilandmark私はブライダル素人ですので偉そうなことを書くつもりはありません。 あくまでも画角比較「のみ」で記事を作りましたので、現実と照らし合わせてご覧いただければと思います。 なお、ご意見ご感想はいつも通り大歓迎ですが「単焦点一本で行くべし」みたいな話は今回は話題が違いますのでご勘弁ください。 久しぶりに大三元で話を転がしてみたかった、ということなのであります(笑)。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2014/04/09 Wed 22:00
ソニーα
先日の話ですが、友人の結婚式に出席してきました。 私としては実に20年ぶり?の結婚式出席でした。 20年前の礼服なんてもう入りませんし、何よりしきたり云々まったく覚えてません。ゼロから再スタートです。 私は新郎友人として出席したわけですが、その新郎は私が写真趣味であることを知っていまして、 事前に「撮影よろしく」とは言われていました。 その時は軽い気持ちで「じゃあカメラ持って行くね」と答えたのですが、まさかあんなにプレッシャーがかかるとは。式場はこのホテルでした。 私は山手線の東側を主な活動エリアとしておりまして、この辺りにはあまり行かないので道に迷いました(笑)。 自宅から決して遠い場所ではないはず、なのですが。
結婚式の撮影なんてやったことがありませんでした。やる日が来るとも思っていませんでした。 撮影するのが仕事ではありますが、ブライダルとはジャンル違いで私はまったく縁がありません。 また、直前に知ったのですが今回オフィシャルなプロカメラマンを雇っていない、との事でした。なんとぉ! 私ではブライダルプロの肩代わりはできませんが「やれるだけのことはやる」と心に決めたのでした。 まったく予備知識が無かったので、式場関係の方、披露宴慣れした方、プロカメラマン、さらには本職のブライダルカメラマンさんまで、 直接間接ツイッター等々色々な方法でアドバイスをいただき、当日に備えました。 周囲から「そんなに気合い入れる必要ねえよ気軽に行けよ何をアツくなってんだよ」みたいにも言われましたが、 付き合いの長い友人からの(たとえ軽い気持ちであれ)頼まれたからにはそれなりに後々まで残るものにしたかったですし、 何よりその友人には恩義もありましたので、腕前はともかく結果は気にせず、せめて機材だけでも全力モード!と思いました。 で、持ち出したのは以下の通りです。 ●ボディ α900 α99 ●レンズ Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 16-35mm F2.8ZA Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8ZA SONY AF 70-200mm F2.8G Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA フルサイズ2台プラス大三元に加えてAマウントの神レンズ。 「ひとつひとつのシーンで失敗しないこと、やり直しがきかない」 「奇をてらったり作品性を追求するようなことはしなくていい、記録で充分」 というアドバイスもいただいていましたので、とにかく「負けない戦い」を目指しました。 α7Rもフルサイズではないか、なぜ持ち出さなかった?とお思いかもしれませんね。 今回についてはα7Rはダメだと判断したのでお留守番です。手ぶれが怖かったのです。。 OM-Dを2台体制でも良かったのでは?とお思いかもしれませんね。 こちらも今回はお留守番です。私は今でも「ここぞ」という時にはマイクロフォーサーズではなくαを使うことが多いのです。 ノクチクロンの登場で、その意識も少し変わりつつありますけれども。 さて、とにかく気負いまくって会場入りしました。 無理をお願いしてチャペルの見学等もさせていただきました。 これは事前にやっておいて良かったです。
チャペルでの式はとても緊張しながら撮りました。 皇帝ラインハルトが私を見たら「落ち着け、卿が結婚するわけでもあるまいに」と言ったに違いありません。 控室や披露宴受付等も淡々と撮り続け、合間にワインなどもいただきながら、披露宴突入です。 人物が写っているものはここには掲載しません。今回は料理だけです(笑) お、いきなり斜めのイキリ写真かよ!とか思わないでくれぇ!いや確かにイキリ写真ですけれども。
披露宴の進行次第は手元に無く、早いタイミングでスタッフの方に確認する必要がありました。 今回プロの撮影が入らないことを直前に知ったので多少の準備(900とか99とかね)をしてきた点、 だからタイムテーブルなどを逐一確認させて欲しいという事、 そして、披露宴の進行の邪魔にならない範囲で自由に撮らせて欲しいとお願いしました。 幸い私の席は司会席に最も近い場所であり打ち合わせが容易で(今から思えば、それも新郎の判断だったか?)、 スタッフの方も配慮してくださいました。このホテル良いですね。身近で誰かが結婚するような時には候補に奨めてみよう。 そんな私にパイスープ!私は下品な人間ですのでフチに残ったパイを素手で剥がしてカップに落としたりします(笑)
披露宴はイベントが色々あって撮影ポイントが間断なく訪れます。 私は今回自分で勝手に「全部撮っちゃる!」と気負っていただけだったのですが、それでも食べる時間はほとんどありません。 料理は次々と運ばれてくるのですが、なかなか手を出せない… たまに「しばしご歓談ください」みたいな時間があるのですが、そこで一気に片付けます。 そして気づくのであります。この料理、食べる前に撮るのを忘れた!
料理を必死でかきこむ私に、司会の方が話しかけてくれます。 「良いカメラをお持ちですね。ご趣味なんですか?」とかなんとか。 で私は「趣味ももちろんですが、一応仕事にしています。でも結婚式は初めてですので色々教えて下さい」と返した記憶が。 その会話の少し後、キャンドルサービスの撮影をしていた時に、 「本日の撮影は新郎のご友人のてーあいさまでございます、プロのカメラマンをしておられます」みたいな紹介が。 小っ恥ずかしい思いをしましたが、おかげでその後の撮影がやりやすくなりました。特に親族の方々に対して。 さっきの会話は、さては探りをいれたんだな!?と、抜け目ないものなのですね。 お陰でせっかくのステーキもピントを外したぜ!
思えばマイクロフォーサーズではなくαを持ち出したのは、 「周囲も何となく『こいつに撮られるのはしゃあないか』と思わせることができるのではないか?」と思ったからで、 要するにハッタリ的な要素も大きかったのであります。 その点は大当たりでした。最初は怪訝そうな眼をしていた親族や上司みたいな年配の方もイチコロであります(笑) 今回新郎恩師で乾杯をされた方がカメラ趣味で「メインはD800」なのに当日はニコンV1を持参されていたのですが、 えーD800も持ってきてくださいよ~(笑)みたいな話もさせていただいたりしました。 酔わないように気をつけていたのですが、デザートのあたりになるとさすがにお酒も回ってしまい、 撮影も雑になってきます(笑)このデザート、とても綺麗だったのにもっと撮り方はあったよなあ。 テーブルに並べてもらった、そのままを撮っているのであります。
料理はどれもとても美味しいものでした。 新郎が「料理で選んだ」とまで言っていたのでその点不安は無く、ただゆっくり味わえなかったのが残念でした。 ウェディングケーキも撮っておきました。 料理の写真が縦ばかりなのは何の事はない、横で撮ると両隣の席が入ってしまうからです。 とにかく!とても素敵な結婚式でした。途中ちょっとウルウルしたりしながら撮ってましたとも。
機材の話も少し。 今回はα99に16-35と24-70を、α900に70-200をつけて撮りました。 世代的にα99の方がAFが速いだろうということ、だからα99+2470をメインにしたかったということ、 私の主観ながら、我が家の70-200はα99よりもα900と組み合わせたほうが相性が良いということ(AFが迷いにくい気がする)、 持参したフラッシュが汎用シューのものだったのでα900には取り付けられない→この意味でもα900には70-200を付けるしかない、 とまあ色々理由がありましたが、結果として機材トラブルは無く(!)、その点では無事終了できました。 撮影枚数はカメラ2台で2100枚程度、厳選&ちょっといじって200枚弱を納品しました。ちょっと少なめですかね。 新郎に「感想聞かせてね!」と伝えたのですがそれっきり連絡が取れなくなりましたので、それなりの出来だったのでしょう。 私にとっては楽しくもほろ苦いブライダルデビューとなりました(笑)。 ここでグチグチ反省するようなことはいたしません。せっかくの披露宴に泥を塗るような気がするからです。 幾多の反省点は、心の中と、この事を相談していたプロ師匠の前でひっそりたどっていこうと考えています。 Twitterでさまざまなご意見アドバイスをくださった方、面識もない私に有益なお話をありがとうございました。 とても役立ちました!m(_ _)m 今回はこの辺で。 この次の日は別の友人の結婚記念パーティーだったのですが、そちらは100%人物スナップですので掲載するのは控えます。 そちらもとてもステキな、感動的なイベントでした。結婚式(・∀・)イイネ!! またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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