ソニーα・マイクロフォーサーズのデジタル一眼カメラで撮影した動画や写真、初心者向けや撮影現場で使える撮影術や新製品レビューも豊富。クリスマスイルミネーションなど季節ごとの写真も充実しています。読み物としても充実させることを目指しています。
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2016/09/26 Mon 22:00 スナップ写真 | 写真 | ソニーα
浅草燈籠会


第10回浅草燈籠会(あさくさとうろうえ)

この記事はシリーズの2回目となります。α7IIを使用しています。 9月17日(土)~10月1日(土)の間浅草で開催中のライトアップイベント、「浅草燈籠会」を見に行ってきました。 浅草寺本堂西側のお堂がいっぱい並んでいる庭園を中心に、花やしき方面の通路に灯籠を並べるというイベントです。 ですが、前回の記事ではそこまでたどり着くことができませんでした。 燈籠の風景を扱う記事のはずだったのに普通に寺社のライトアップ写真だけで終わったという(笑 今回は燈籠のシーンを載せていきますよ!たぶん! そして、2回予定だった記事もやはり収まりきらず、次回まで続くのだ!
浅草燈籠会 | したまち灯りのアート
DSC06489

画像処理について

灯籠イベントは浅草寺に限らず、あちこちで行われています。 で、私はどうにも、灯籠イベントの撮影が苦手です。 基本的に一撃離脱のサクサクスナップが身上ということもありまして、 ともすれば油断してしまい、このような写真を量産してしまうのです。 絞り値以外はカメラ任せの「セミフルオート」ですと、こんな感じに撮れてしまいます。 DSC06466j 上の写真は、灯籠以外が真っ暗で、周辺の雰囲気も表現できていないですし、 何より現場の印象を再現したものではありませんので(現場はここまで暗くない)、 評価としては「がんばりましょう」ということになります。 要は「灯籠以外の部分を、少なくとも肉眼で見たときの印象に近い程度に明るく」撮りたかったんですが、 ではどうすればよかったのか。 「灯籠を明るすぎないように・周囲を暗すぎないように」撮れるようにカメラで調整してやれば良い。 具体的にはソニーのカメラであれば「クリエイティブスタイル」をスタンダード、もしくは夜景にして、 コントラストを-3にします。 そうしていたら、多少は暗いところを拾えていたでしょうね。 しかし多分それだけでは足りなかったでしょう、調整が甘い。 オリンパス機・パナソニック機が搭載している「ハイライト&シャドーコントロール」であれば、より効果的に補正できると思います。 まあでも、もっと簡単な方法がありますね。パソコンを使うのです(笑 今回のシリーズではいくつかの写真で「パソコンでの補正」を行なっています。 Photoshopで、暗いところをちょっと持ち上げて、「記憶に近い雰囲気」に仕上げます。 こんな感じだったかな? DSC06466 パソコンを使えば、ある程度のことは自在にできます。 私はそれを承知の上で、このブログに掲載する写真については、現実を尊重するための最低限の活用にとどめたい。 「カメラに搭載された機能~それはメーカーごとに少しずつ異なるかもしれない~を活用して写真にしていく」 ということに軸足を置いていきたいと考えています。

灯籠撮影は難しい

さて、灯籠撮影に話を戻します。 実際にはもっと暗い、足元もおぼつかないぐらいの暗さの中で撮っていました。 ですから現実はこれとはちょっと違うかもしれません。てか、違います。 さっき偉そうに書いてたことは何だったんだよ、現実を尊重するんじゃなかったのかよ(笑 DSC06477 こちらはもう少し現実を尊重した写真かもしれません。そのつもり。 お堂の壁に向かってまっすぐに構える事が苦手、水平を取ることが苦手、 そんな私の弱点が余すこと無く表現された、秀作であります(笑 DSC06486 灯籠にはそれぞれ、絵やメッセージが描かれています。 地元の小学生のものも多かった印象です。浅草周辺で募集していたのでしょうね。 DSC06480

今回はこの辺で

灯籠が並べられている場所はそれほど広範囲なものではありません。 が、数というか密度はなかなかのものでして、見学し甲斐は充分にありました。 来年もタイミングが合うようでしたら見に行きたいなあ。今年は五重塔との組み合わせを撮ることができませんでしたし。 次回はこの後、浅草を離れるまでに撮った写真を掲載する予定です。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m DSC06496-2
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αとマイクロフォーサーズの「中望遠単焦点レンズ」対決シリーズ

我が家の2大「100mm超中望遠単焦点レンズ」を持ち出して撮り比べ、というシリーズです。 採り上げますのは ソニー「Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA」 オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」 の2本です。 今回はシリーズ最終回です。 24592731762_c7860c31e4_c.jpg

スペックの比較はしていないと何度言ったら(略

その前に。 誤解を招かないように、また、読み終わった後で「期待と違った」とか無駄足を踏ませることの無いように、書いておきます。 このシリーズ(に限らず、当ブログ全体)のスタンスは、 理論に基づいた正確なスペック検証ではなく、現場で実際に使用した上で得た体験をベースに感想や意見を書く、というものです。 そもそもキッチリ条件を揃えて撮り比べて等倍比較して「こっちはこうだ、あっちはああだ、だからこっちがこれだけこうなんだ」 というような検証は行うつもりもありません。私の力量も不足していますし、他に優れたサイト様はいくらでもあります。 うちは、主観だ感想だ印象だ運用込みだ現場主義だ、って最初から散々書いてますよね? そういうのが気に入らなければ他所へ行ってください。出口 だったらタイトルに「vs」とか入れるなよ、とかツッコミがあるかもしれませんから蛇足を承知で敢えて書きますが、 AとB、両雄並び立たせることを主眼に置いた作品のタイトルに、対決なんかしてなくても「A 対 B」とつけるのは、 「マジンガーZ対デビルマン」以降の現代日本のお約束事のひとつでございます。 そういった記事中の元ネタや文脈、言葉のチョイスを読んで、波長が合う方にニヤリとしていただくのも主眼であります。 そういうのが気に入らなければ他所へ行ってください。出口 大事なことなので二回言いました! (殺伐としないように、雰囲気を変えていきましょう)

結局何が書きたかったのか

別のところでもちょっと書きましたけれども、この2本、マウントは違えど、その立ち位置は実によく似ています。 片方は135mmでF1.8、もう片方は換算150mm相当でF1.8です。 「マウントや対応するセンサーサイズが全然違うんだから別物だよね」とか、そんな話をしているのではないですよ。 持ち出して実際に使う上では、これらの2本の役割は似ているよね、ってことです。

風景を切り取る

ではその「役割」とは何か。 まずひとつはやはりこれ「一部分を大きく切り取る」ということですね。 街中で見かけた印象的なモノを、大写しにするという。 Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA DSC05205 M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 EM576102 ※写真を2枚並べましたが、比較検証のためではございません。

背景をボカす

役割その2です。やはり「ボケ」を期待しますね。私の場合は。 そりゃ焦点距離もセンサーサイズも違うんですからボケ方も違ってきますよね。当たり前。 同じ所から絞り開放なのを揃えて、カメラをとり替えて撮ったらオリ75の方がボケが硬い。当たり前。 その事を私は「オリ75の方がナーバスに見える」という表現を使いました。 その上で、それぞれをボケの「質の違い」とでも言うべきものを活かせる使い方があるのかもね、という話をしております。 Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA DSC05231 M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 EM576082 ※写真を2枚並べましたが、比較検証のためではございません。

それぞれのマウントで、孤高のレンズ

ゾナーとオリ75。 それぞれマウントは全然違いますし接点もありません。写真として出てくるものも違います。 が、私はそれでも申し上げたい。立ち位置は似ています。両方持ってて使っていてそう思うんだから、しゃーない。 どちらのマウントにも、同じ焦点距離をカバーする優れたレンズが存在します。70-200とか、そういうやつですね。 しかしそれらはいずれも開放F値が2.8とか4とか。ゾナーと焦点距離が同じの「STF」もT値4.5とかですよね。 今回採り上げた2本のレンズは、それらの競合品に比べて「圧倒的に明るい」のが魅力です。 私は「街の夜撮り」が主戦場なのですが、そこへ持ち出すと他のレンズとの差が歴然としてきます。 と同時に、「使用感が似てますなー」と思った、と。 それが今回のシリーズを書こうと思った動機のひとつだったのでした。 P1010611

今回はこの辺で。

「どっちがおすすめなのか」とかは、それこそまったく意味が無いですね。マウントが違います。 ゾナーもオリ75も良いレンズですから、お持ちのマウントに合った方を手に入れれば後悔はしないんじゃないでしょうか。 ただ、目的次第ですよね。かなり用途が制限されるでしょうから、そこにバチッとはまったら「買い」だと思います。 それはそうと、「そんな比較意味ねーよ」という声って、けっこう大きいものなのですね。 ですので次に準備していた「ソニー85プラナー vs ノクチクロン ポートレート対決」は、掲載するのやめます。 プラナーで撮ったらこうだった、ノクチクロンだとこうだった、使っていてこんな違いがあるのだなという感想を持った、 というのを書いても、「絞りもセンサーサイズも違うから比較にならん」とか言われちゃうんでしょうね。 掲載OKの素人モデルさんを紹介してもらうの、苦労したんだけどなあ。まあ人脈が出来ただけでもメリットと考えよう。 というわけで次回は別のネタとなります。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m P1010605
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αとマイクロフォーサーズの「中望遠単焦点レンズ」対決シリーズ

我が家の2大「100mm超中望遠単焦点レンズ」を持ち出して撮り比べ、というシリーズです。 採り上げますのは ソニー「Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA」 オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」 の2本です。 今回はオリンパスのターンです。 オリンパスのターン!?リロール!ドロー!捕獲兵器!クインマンサ!ノリスをセット!アタックします(意味不明 それはともかく。 前回の記事に対して、直接的ではないものの何らかの比較対照ができるような意図で写真を選び、載せていきます。 もっとも、「同じ場所から設定を揃えて撮ってそれを等倍で比較して云々」みたいなアカデミックな手法はとりません。 そういうのを見たい人は他所へ行っ(以下略

オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」

というわけで今回の主役、オリ75ことオリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」です。 換算150mmという、一本勝負で街スナップに出掛けるには少々度胸がいるこのレンズ、 ゾナーに対抗してどのような写真が撮れるのか、レッツ・トライ。 24083649323_a97e71af67_c.jpg

行ったところは浅草です

浅草寺とその近辺で撮り歩いてきました。 前回の記事でもこのあたりで(厳密には違いますが)撮った写真がありましたね。 大きくボカそうとしなければ、似たような写真になるものと思われます。 EM576099

イチョウよりモミジの方が揺れない

前回はイチョウの葉を撮って「風で揺れちゃってダメだこりゃ」という話を書きました。 一方のモミジは、同じ程度の風ならば、イチョウより揺れ幅が少ないような気がしました。 ですからこういった時の「気分転換のちょっと箸休め、的なスナップ」には、撮りやすいぶんだけ向いているようにも思います。 被写体ありき、の写真道においては大きな声では言えないせりふ(笑 レンズについて書きますと、オリ75はソニーのゾナーに比べて撮影条件を合わせた時には被写界深度が深いですから、 その分ピント合わせは多少楽に感じられます。 甘えちゃいかんのでしょうけど、実際そう感じてしまう悲しさであります。 EM576020

溶けきらない程度のボケ

「ソニーのゾナー」では、背景整理のために被写体の向こう側の風景をトロトロに溶かした写真を、それほど苦労なく撮ることができます。 一方のオリ75では、ゾナーと同じ感覚で被写体との間合いをとった場合には、トロトロ感が相対的に少ないかもしれません。 当たり前っちゃあ当たり前なんですけど、それが写真に出ますね。 もちろん悪いことだというわけではありません。「奥に何があるか」適度に判別がつくぐらいがちょうどいい、とも言えます。 EM576077

ちょっとナーバスかな、と思う時もありますね

使っていて日々感じることは、「ゾナーに比べて神経質な写真」というイメージに仕上がるなあ、ということです。 神経質とはどういうことか。ここは比較してみますかね。 こちらが「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」で撮った写真です。 EM576000 こちらが「Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA」で撮った写真です。 DSC05218 ほぼ同じ環境、ほぼ同じ間合いで撮ったものです。 オリ75の方が、細かいというか、ナーバスというか、そういう風に見えませんか?

それぞれの特徴

同じような写真を見比べた時、ゾナーよりオリ75の方がナーバスに見える。私にはね。 その理由は何だろう、と考えてみました。 1:被写界深度。 これは第一には「ゾナーの方がボケやすい」ということがありますよね。 下の写真は、足袋と草履のあたりを見ても、右足と左足でボケ方が違いますよね。 一方で上の写真は、両足ともピントが合っているように見えます。 また、上のオリ75の写真は人物全体にピントが合っているように見えていますよね。 下のゾナーの写真は、袖の奥側などはボケています。 2:解像力。 オリ75の解像力は、触れ込み通り、かなりのものですよね。 倍の値段もするゾナーと同等なのではないでしょうか。着物の網目が潰れないレベルです。 それらを掛けあわせますと、 ゾナーは、ピントが合ったところは布の網目まで解像するも、そこから前後へはゆるゆるとボケていく。 「ボケのグラデーションが楽しめる」という言い方が適切かは分かりませんが、ここではそう言っておきます。 一方のオリ75は、ピントが合っているように見える範囲が広く、かつ、それらの部分の解像力が抜群、 「ピントが合っているように見える部分を充分に確保しつつボケも楽しめる」という一方で、 「ボケがグラデーションになるというよりは、被写体が背景と分離して浮き上がっているように見える」のではないか、と思いました。 主観ですけどね。理論的なフォローは一切ありませんので、フィーリングでございます。 この75mmに限った話ではないのですが、オリンパスのレンズはピントが合っているように見える部分は素晴らしく、ボケも綺麗、 ただしその中間が薄いという気がするのです。これもフィーリングですけどね。 M.ZUIKO DIGITALシリーズは「優等生的な写り」をする、という言葉が似合いそうだなと思っていますが、 そういう見え方も関係あるのかな、と。 こういうのを「味」って言うんでしょうかね。 解像した部分とボケとの間の「中間部分」に味を感じるのは、オリンパスよりもパナソニックの単焦点です。 オリンパスと比べてみますと、若干ソニーに近い作りというか、味付け?になっているような気がします。 これは主観です。何の根拠もありません。 皆さんはどんな印象を持っておられますか。

今回はこの辺で。

私の感覚での話になってしましましたが、ちょっと具体的に見比べてみました。 このシリーズはもうちょっとだけ続きます。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m EM575890
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αとマイクロフォーサーズの「中望遠単焦点レンズ」対決シリーズ

我が家の2大「100mm超中望遠単焦点レンズ」を持ち出して撮り比べ、というシリーズです。 採り上げますのは ソニー「Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA」 オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」 の2本となります。 前回はそのプロローグとして、それぞれのレンズについて大雑把にご紹介しました。 今回から早速実写編とまいります。 対決、と銘打っていますが、スペックや等倍画像を見比べてここがどうとかあそこがどうとか言うわけではありません。 そういうのは他所へ行って見てね(笑 うちはあくまでも「運用込み」、こういう時にこういう使い方ができてこんな写真が撮れました、という話をいたします。 ちょっぴり初心者向けを意識して書いてみます。

ソニー「Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8ZA」

今回の主役はソニーの「135mmゾナー」です。 カールツァイスブランドで登場したAマウントの名品、その実力は文字通りの「折り紙つき」であります。 我が家では2007年に導入、以後「ソニーαの決戦兵器」として、重要な局面に満を持して投入するという、 ラインハルト陣営における黒色槍騎兵のような役割を与えられております。 24684288736_dcb4bebb36_c.jpg

行ったところは浅草です

というわけで毎度のことながら舞台は浅草、浅草寺界隈です。 中望遠のみで乗り込んだわけですので、例えば本堂を端から端まで全部入れて撮る、というようなことは出来ません。 ええい!と割りきって切り取るしかない、と言いますかそれが楽しいんですけれども、 とにかく「部分を印象的に押さえる」という撮り方の繰り返しになります。 DSC05214

ちょっと風に揺れただけで写真が成り立たないピントの薄さ

ゾナーの特徴の一つに、「絞り開放でのキレの良さ」があります。 世間の人は知りませんが私は自他共に認める「開放バカ」です。 何でもかんでも絞り開放で撮る。 開放で撮らんで何のための大口径か!といわんばかりにとにかく開放開放、これだけ開放連呼したら充分か? とにかく真っ昼間からレンズを大口開けて撮っているわけです。 135mmのF1.8ですから、ピントはめちゃうす(アフィリエイト略 ちょっと風で揺れただけで、本来意図したターゲットからピントは外れます。 対策は人それぞれなのでしょうね。連射したり、風が止むのを待ったり。風で揺れている場合は多少絞っても無駄ですもんね。 ですから私の場合、対策は「いったん離脱」です(笑 DSC05216

離れたところを撮れば

これは初心者の方向けの説明になりますが、「ボケの四要素」というのがありまして。 ・接近。…被写体に近づくと、向こう側がよくボケる。 ・望遠。…焦点距離の長いレンズを使うと、被写体の前後がよくボケる。 ・開放。…F値が小さいほうが、ピントが合っているように見える範囲が狭くなり、よくボケる。 ・背景。…被写体と背景との距離は長い方が、背景はよくボケる。 というものです。 逆に言えば、上記のセオリーを外せばボケない、少なくともボケ量の少ない写真になる、ということでもあります。 ですので、開放ブン回しで放っといてもボケるようなこのレンズを使っていても、ちょっと「ボケの四要素」から条件を逸らせば、 ボケていない(ように見える)写真にすることも可能っちゃあ可能です。私はあまりしませんけど。 この写真であれば、「接近」「背景」の条件を外して、ボケないようにしています。 余談ですが、浅草神社です。 DSC05238

背景の整理に最適

ただでさえボカしやすいレンズを、私は更に「絞り開放」で運用することで、さらにボケるように仕向けています。 もちろん私の好みでやっていることですが、他にも理由はありまして。 背景の整理であります。ボケによって「向こう側に何があるか分からないようにする」効果を狙っています。 例えば今回の舞台となっている浅草寺近辺は観光客で年中混雑する場所ですけれども、 このように「真っ昼間でも敢えて開放でボカしに行くことで」被写体の奥がゴチャゴチャしない、 スッキリした写真を撮ることができます。 DSC05203

今回はこの辺で。

うーむ、どうも対決色が薄いなあ。 ゾナーとオリ75を使って撮り比べました、という記事なんですけれども、撮り「比べた」感がないですね。 まあいいや、最後には「どちらの方がどうでした」というような感想に結び付けることができればと思っています。優劣じゃなくてね。 次回はオリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」のターンです。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m DSC05239
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●年明けに、大いなるネタ振りを込めて

前回「うちはこれこれこういうことを考えてやっているブログです」ということを書きました。 そこにひとつだけ書き忘れたことがありまして。 当ブログはコトブキヤ「キューポッシュ」シリーズを応援しています、ということであります。 「キューポッシュ」とは、デフォルメされた美少女フィギュアです。オタクグッズですね。 「関節が可動し、多彩なポージングが可能なこと」 「足の裏に磁石が仕込まれていて、自立が可能なこと」 が魅力です。 2013年に第一弾「アイドルマスター 天海春香さん」が発売されました。 この3年近くで20以上のシリーズ製品が登場、今に至ります。 今年の「明けましておめでとうございます」記事、前回の記事のことですけれども、 本当は使用する写真を過去記事からの使い回しではなく撮り下ろしたかった。 お正月ガチガチの写真を撮りたかったけれども小物を仕入れるのが面倒できなかった、 あとは路線バスの旅が放送されるとか、見直していた半沢直樹がいいところまで進んできたとか、 来週からファミリー劇場の銀河英雄伝説が第三部に突入するとか、いよいよ真田丸が始まるなとか、 そういった火急の用件が重なったこともありお正月写真の撮影は断念したのでした。 代わりと言ってはアレですが、お正月的な装飾は無しで普通に撮ってみます。 で、その過程といいますか、うちではこんな感じでやってまっせ-、ということを記事にしようと思った次第です。 ここまで書き進めてから言うことではありませんが、この記事の対象読者層は「初心者」です。 特に「フィギュア撮りやってみようかな」と一眼カメラを買った、だけどどうすればいいか」という方を想定しています。 玄人の皆さんはスルーして好きにやってください(笑

日常生活の片手間に、特別な機材を使わずにフィギュア撮影

我が家でキューポッシュ撮影をする時、背景や小物にはあまり気を使わず、主役をシンプルにど真ん中、 とにかく明るくクッキリと写す、ということに注力します。 それであれば、特別な設備も不要、ダイニングテーブルでも充分可能であります。 ヨドバシなどの専門売場に並んでいるような専門機材(背景紙とか専用の照明)は不要です。 今回使用するのはカメラと被写体の他に、  1:自宅で普段使っている照明器具  2:市販の電気スタンド  3:市販のトレーシングペーパー  4:市販のコピー用紙など、A4程度の白い紙 と、それだけです。2はぜひ欲しいですが3・4は揃ってなくても何とかなります。特に4があれば何とかなりそう。 また、撮影後の画像データをあれこれ修正することはいたしません。JPEG撮って出しで行きます。

1・主役を立たせて、室内の照明を点灯する

今回の主役は、限定版春香さんです。 限定版春香さんにポーズととってもらい、中央に立ってもらいます。 立たせるために、下に「磁石が吸い付くタイプのホワイトボード」を敷きました。 他にも理由はありますが、それには下の方で言及することになるかな?必須ではないものの意外に重要かもしれません。 P1000773

2・照明をセッティングする

セッティングと言うと偉そうですが、他に言葉が浮かびません(笑 天井の照明を点灯します。と同時に我が家では部屋の隅っこの間接照明を点灯します。 間接照明を点灯した目的は、ここでは「背景を明るくする」以上のものではないですから、無ければ無くてもいいです。 P1000777

3・照明の色は、揃えた方が、ええで(桂三枝調で)

ポイントは「光の色を揃える」ということですね。 生活空間の照明の色は大まかに「蛍光灯色」と「電球色」があると思うのですが、 どちらを選んでもいいですから「どちらか一方」に絞る、私は照明を電球色で統一しています。好みですね。 これを多少意識するだけで室内撮りの写真は向上しますよね。私がそうでした(笑 具体例を出します。電球と蛍光灯が混在した写真です。 蛍光灯が上から降り注ぎ、向かって右から電球の光が当たっているという状況です。 こういう状況では、蛍光灯を切るか電球を切るかして、光をひとつに絞ったほうがいいです。 後からPhotoshopで修正すれば…という話はここではしません。大前提は上で書いたとおりです。 P1000794

4・電気スタンド登場

上で「電球と蛍光灯は混在させるべからず」と書きました。 ここでは私の好みに従って「電球」に統一してみます。 既に点灯されている蛍光灯を切るわけですから、部屋照明の光量は下がりますよね。 それを補う意味も含めて、「電気スタンド」を使用します。 市販の安いもので充分です。ただ、最近の家庭では電気スタンドなんて無いかもしれませんね? 極端な話、置き場所を固定できるなら懐中電灯でもいいですので。 限定版春香さんをよく見て「ここに光が当たってないな」という部分を狙って照らしてあげます。 ポイントは「顔を含めてね」ということです。 人形は顔が命です。顔をいかに美しく撮るかが全てと言っていい、特に着衣フィギュアの場合は。 ただ、そもそも限定版春香さんは小さいから普通に光をてらせば顔にも当たります。 ですのでこの段階ではあまり細かく考えなくてもいいです。 P1000783

5・「光と波動砲は拡散させると弱くなる」の法則

上の写真では「天井から電球色の照明、向かって左側から電気スタンドの光」を当てています。 ご覧のとおり、ちょっと光が強いですね。鼻の影がくっきり出ていますね。俗に「光が硬い」などと言ったりします。 電気スタンドの光を直接当てると、光は往々にして硬くなりがちになります。 おおまかに傾向を言いますと、 硬い光を当てると影がくっきり出ますので「クールに」撮ることができます。 柔らかい光を当てると影が薄くぼやけますので「優しく」撮ることができます。 光の硬さは表現によって選択すべきものですから正解はありません、好きにすりゃあいいところではありますが、 私は春香さんを「優しい雰囲気で」撮りたいですので、ここではこの硬い光を「柔らかく」いたしましょう。 方法としては「拡散させる」、具体的にはここで「トレーシングペーパー」の出番となります。 「向かって左の方向から当たっている強い光」との間に「トレーシングペーパー」を垂らします。光を弱めるイメージ。 トレーシングペーパーなんて常備している家庭はなかなかありませんよね。 そんな時には「自治体指定の半透明ゴミ袋」でもいいかと。コンビニ袋も試しましたが意外に光を通さないのですね、あれ。 それも無い場合には「電気スタンドを遠くに離して置く」のでよろしいかと思います。 するとこんな感じに。「光が柔らかくなった」という表現がしっくり来ますね。 P1000784

6・電気スタンドをオススメする理由

上の写真ではかなり光が柔らかくなりまして、目標とする写真に近くなりました。 が、それでもまだ顔の影が取れていませんよね。それを取り除いていきます。 具体的には「電気スタンドの位置を再検討」です。 ここでは電気スタンドを「写真向かって左斜め方向から」当てていたものを「正面から」当てるように変えてみます。 P1000786 何だよ最初から「正面に電気スタンド」で良かったじゃねえかよ、という話ですよね。 しかし言うまでもなく正面には既に撮影者(この場合は私自身)がいるわけですから、電気スタンドとポジションの奪い合いになります。 光の硬さなどと同時に「電気スタンドの置き場所は本当にここでいいのか」と試行錯誤していくのが良いでしょうね。

7・A4白ボード投入!

上の写真でも鼻の影は完全には取り除けていませんから、ここで秘密兵器「白ボード」を投入します。 A4の白い紙を、写真向かって右手前に立てて、鼻の影を取り除きます。いわゆる「レフ」というやつです。 紙を立てる方法ですか、クリアファイルに入れて、何かに立て掛けるとかいかがでしょうか。 写真に写らない部分なんてみんな「その場にあるものを使って創意工夫」です。 私は数年前の雑誌デジタルキャパ付録「折りたたみ式A3ボード」を使っていますが「ボードを立たせる」意外の機能はA4紙と同じです。 これでようやく「このように撮りたい」という状況を作ることができました。 P1000787

8・カメラの登場です

さてようやくと言いますか、ここでカメラの登場です。 ここまで作り上げた状況をベースに、カメラを設定していきましょう。 今回の記事では「JPEG撮って出し」を目指しますので、この段階でやれることは全てやります。 具体的には「明るさ」「ホワイトバランス」が中心になるでしょう。 明るさについては、上の写真を更に明るくしました。具体的には露出補正を「+」にしました。 ほんのわずかに残っている顔の影を取り除いてしまうのが目的です。 ホワイトバランスについては今回は「オート」のままで行きます。現状で既に私の意図にそっていますので。 無理して「何でも設定をいじる」必要は無い、目的を達成できるなら出た目そのままでもいい、と考えています。 カメラ・レンズは何でもいいです。 「エントリークラスのボディ」と「キットズーム」で充分です。 写真に写り込む部分を綺麗に整頓しておけば、無理にボカして背景を整理する必要もありません。 できれば「広角側」より「望遠側」を使ってください。その方が被写体が歪みません。オススメは換算60~100mmぐらいです。 人それぞれですけれども。 ただ一点、ピントは本気で。これは妥協せずしっかり合わせます。 ピントを合わせる場所は「眼」、特に「撮影者に近い方の眼」です。それ以外にはあり得ません。 で、シャッターを切る、と。 P1000788

・アレンジもしてみるかな

上の写真が今回の目標、完成点です。 ですので今回はおしまい、ではあるのですがせっかくですのでゲストに登場してもらいましょう。 「艦これ」から雷・電コンビです。 試しに撮ってみましたら、うしろの二人に影が(笑 これでまた光の位置を考え直さなくてはなりません。 状況が変わるとその都度光の向け方も変わる、のが本筋ですが、普段私はそこまでやってないですね。 P1000789

・こんな感じでやってます

ちょっと引いて撮ってみました。 写真向かって右側の黒い部分が上で言及した「白いボード」です。向こう側は白いのです。 限定版春香さんの背後、写真向かって左奥の間接照明の光を跳ね返し、限定版春香さんの顔に当てることで鼻の影を消しています。 また、下に敷いているホワイトボードも、天井の照明からの光を跳ね返し、これも限定版春香さんにフラットに当てています。 ただ単に自立させるだけならフィギュア付属のスタンド(金属板)で充分ですが、敢えてホワイトボードにしている理由はそれです。 とにかく、すべての光が限定版春香さんに向かっている、とりわけ顔に向かっている、と。 その上で光が強すぎないように、光源からダイレクトに当たらないようにあの手この手を使っている、と。 それを「どこの家庭にもあるもの」だけを使ってやってみましょう、ということなのでした。 P1000790

・今回はこの辺で。

この記事のポイントは 「専用の機材を使わなくても、どこの家庭にもあるもの、もしくは簡単に入手できるもので今すぐ撮れます」 という点であります。 ですので「使ったこともないカメラ付属ソフト」や「高くて手が出ないレタッチソフト」などを持ち出したのでは意味が無い、 返す返すも、RAWで撮って云々というお話とは根本的に別のジャンルなのだということでご理解ください。 あくまでも記事タイトルにあるように「この記事を読み終わったら直ちに実践できる初心者向けフィギュア撮り」が趣旨ということです。 ご感想などございましたらコメント欄にお願いいたします。 この記事は単発です。 次回はこのカメラについて書くと思います。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m EM536374
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2015/09/20 Sun 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●著作権シリーズ最終回

長いこと続けてきました著作権シリーズも、今回が最終回です。 アイデアの話から始まり、BGM使用許諾の話や肖像権や私有地での撮影マナーなど。 もちろん全部を網羅したなどと自画自賛するつもりは毛頭ございません。 また「このトピックについて書きたい」と思ったら書かせてもらおうと思っています。 なお、今回も「著作権法」と言いますと、日本の著作権法を指すということで進めてまいります。 著作権法 今回も問いかけから始めます。 この写真は紛れも無く私が撮ったもので、著作権は私にあります。 新宿京王プラザホテルのレストラン街紹介のパネルを撮りました。 正面から撮る構図、モノクロで撮るスタイルは現場で咄嗟に浮かんだものです。 さて、今後この場所で私同様の撮り方をする方がいた場合、その方に私は「パクリだ!」と文句を言えるでしょうか。 写真の善し悪しは別として、正解・私の見解はCMの後! EM102845 (CMのつもり) (CMのつもり)

●著作権法はアイデアを守らない

冒頭の写真について。要素で分解していきますと、 「京王プラザホテルのレストラン案内パネル」「正面から撮った構図」「モノクロ」ですよね。 それらの組み合わせは現場での私自身の判断によるものです。 そういう現場判断・咄嗟の構築が撮影の醍醐味なのだ、と私は思っていますがそれは別の話。 上の写真について私は著作権を持っていますがそれはあくまでもこの「EM102845.jpg」という画像についてのものであって、 他の方が同じ趣旨で撮った写真が存在したとして、そちらについて私は著作権を主張することはできません。

・同じ場所で似通った写真を撮っても著作権法には違反しない

著作権法によって守られるのは「著作物とその著作者、そこに発生する著作権」です。 ですので基本的に「同じ場所で同じものを撮り、別の写真とした」場合は著作権法に触れません。 例えば富士山や鉄道写真。 私は富士山写真に詳しくありませんが、「定番の撮影地があり、そこで如何に美しく撮るか」みたいな作品作りなのだとか。 鉄道写真もそうらしいですね。撮影スポットは決まっていて、そこで撮ることに意義があるとかないとか。知らんけど。 良く言えば競争ポイントが明確、悪く言えば画一的とも思えますがここで言いたいことはそういうことではなく、 富士山にせよ鉄道にせよ、パッと見で同じ写真に見えるぐらい似ていても、お互い著作権侵害を主張することはありませんよね。 仕事で「レンタルスタジオで女性撮影」というものに色々な形で携わっていますが、その場合も同じだなと思いました。 ポートレートもまたネタが出尽くしていますから、同じスタジオで撮ったらよほどの独自性が無い限り、写真は似てきます。 しかしそのことをもって「後からそのスタジオを利用して撮った写真が著作権侵害している」とはなりません。 そんなこと言い出したら、レンタルスタジオなんて商売は成り立ちませんものね。 ポートレートの醍醐味は、その上でモデルをいかに撮るかというノウハウ、ですので。単なる技術論だけではないですよね。 そういったあたりは富士山や鉄道にも言えるのかもしれません。撮影場所は一要素に過ぎない、ということです。

・「廃墟写真事件」

写真家丸田祥三氏が写真家小林伸一郎氏を訴えた裁判、ご存じの方も多いことと思います。 写真界隈に相当なトピックを提供したものですから「廃墟写真事件」で検索しますといっぱい記事が出てきます。 この訴訟は、「写真におけるパクリとは何ぞや」という問いかけをもたらしました。 結果は「原告丸田祥三氏敗訴、被告小林伸一郎氏勝訴」で確定しています。 ここでは判例データベースへのリンクを貼っておきます。 裁判の訴状って面白いですよね、訴えの内容を分解していって個別に「争うか、争わないか」を選択していくという。 長くて言葉の使い回しも難しいですが、不謹慎かもしれませんが抜群に面白いので。 一審の判決 控訴審の判決

 裁判の論点

丸田祥三氏が撮って写真集にもおさめた廃墟に、あとから小林伸一郎氏が行って撮り、写真集に収めた、という時系列になります。 丸田氏の主張によると 「廃墟写真というジャンルは被写体選定が最大のポイントである」 「しかも構図も似通っている(実際は構図的には左右反転だったりしますが)」 というわけで、複製権(著作物をコピーする権利)や翻案権(著作物を改変利用する権利)を侵害している、 と、ざっくり申しますとそんな感じです。 結論から申しますと、それらの訴えは全て裁判所で否定され、丸田祥三氏は裁判に負けてしまいました。 小林伸一郎氏の主張である 「廃墟は風景であるからどのように撮ろうが自由である」 「被写体は写真撮影の一要素であり廃墟写真もその点では同じである」 というあたりがすべて認められた形ですが、最大のポイントは 「構図決めはアイデアに過ぎず、著作権法の保護対象外である」 という点であろうかと思います。 「著作権法はアイデアを守らない」 もっと言いますと、著作権法はアイデアの発露であるオリジナリティを守らない。 上で富士山・鉄道写真・スタジオ撮影の例を出しましたが、それと同様ということですね。 これは「複製権・翻案権の侵害」という裁判ですから、結果だけを聞きますと至極真っ当なところに落ち着いたように思えます。 私の感想としては「丸田祥三氏敗訴は妥当」です。小林氏が本当はパクっていたとしても関係ありません。 この訴えが通ってしまうと、今後一切富士山も鉄道もスタジオ撮影も出版できなくなってしまいますので。

 プロの矜持

プロが撮った既存写真に類似したものを、後発でプロが撮って出版しても、著作権法には触れない。 裁判になりますと「法律的にどうなのよ」という話ですから、まあそうなりますよね。 しかし、私個人的には何となく腑に落ちない部分もあります。 小林伸一郎氏はその仕事を、プロとして他人に誇れるのか?という部分です。 確かに法律的には問題ない、と私も思いました。 私は丸田祥三氏・小林伸一郎氏に特別に詳しいわけではありませんから真相は分かりませんが、 どうも色々調べていくと、パクリを疑われても仕方がないなと感じました。 丸田祥三氏の言い様ではありませんが、廃墟の写真はやはり「物件ありき」の要素が強いように思います。 雰囲気のある廃墟なんて数に限りがあるのですから、どこかで「ネタが被る」のは仕方がない。 ですが、写真集にして世に問うなら、独自の切り口を見せてくれてもいいのでは、と思いました。 それこそがプロ写真家の矜持であろう、と。 もっとも、私は丸田祥三氏の「棄景」も小林伸一郎氏の「廃墟遊戯」も見ていません。 それらから「類似した写真」を抜き出して比較した、という意図の解説しか読んでいませんので、 他の部分、写真集の全体的な印象では大きく異なるものなのかもしれません。 ですから私の「小林伸一郎氏にはプロ写真家のプライドはあるのか」という感想はお門違いという可能性はじゅうぶんあります。 その点は差し引いておかないとね。

 オリジナリティとアイデア

ではパクられた側(便宜上)の丸田祥三氏は、どうすればよかったのでしょうか。 苦労して開拓した廃墟、そこで撮った写真をあっさり真似された…のだとしたらその心中お察しします。訴えたくもなりますね。 しかしそもそもその土地も廃墟もいずれ誰かが到達する場所だったはずです。実際旧丸山変電所は今は観光地だそうですし。 丸田祥三氏がオリジナリティを主張できる期間は限られていた、その点は自明であります。 この著作権シリーズのパイロット版として「オリジナリティとアイデア」というタイトルの記事を掲載しました。 写真におけるオリジナリティ(独創性)の出し方には、どのようなものが考えられるか。 そこで私は(とある本をパクりながら)2つの手法を引き合いに出しました。 ひとつめの手法は「その被写体を撮る最初の人間になる」でした。 ただしこの手法には弱点があって、「すぐに後続者が出るから、賞味期限が短い」という点にも触れました。 この廃墟写真事件において、丸田祥三氏は(少なくとも商業的に)その廃墟を撮った最初の人間になった、と。 しかしすぐに他の写真家がそこに到達し(小林伸一郎氏は「パクっていない」と言っているのでここではそれを信じます)、 オリジナリティが生きる状況が短期間で失われてしまいました。 ふたつめの手法「複数の要素を組み合わせる、ここでは『廃墟 + 何か』という写真」を活用する手もありますね。 その場合は「打ち捨てられた廃墟を主役にする」ことはできませんから撮影趣旨が変わってしまいますが。 ただ、オリジナリティを少しでも長く維持したい、という目的に沿うならば、そういう手法も取りうるということです。 実際丸田祥三氏は「廃墟・廃線跡 + 少女」という写真で知られています。知人女性もモデルになっていまして。 これはプロであればなかなか真似できませんよね。明らかにパクリということになりますから(笑

●当ブログの著作権に関わる考え方

最後になりますが、当ブログの内容に関する著作権周りの考え方を書きます。 ブログをやっている他の皆様とは「同じだ」という部分と「そこは違うな」という部分が混在しているものと思います。 当ブログで掲載している写真が素材利用されているのを時々見かけます。お問い合わせをいただくことも増えてきましたね。 基本的には「光栄です、もっとやって+.(´∀`*)。・:*:」という立場ですが、 その上で、幾つかの制約もありますので、それを書き出していこうということで。 まあ所詮はネット辺境の過疎ブログ、写真が利用される頻度は低いのですが、機会がゼロではないですので、 次項で挙げていきます。

・素材利用は大歓迎、その上でガイドライン

写真のウェブサイト等への転載について  「人が写っていないもの、もしくは写っていても風景の一部となっているもの」…素材利用していただいて大丈夫です。  「人が写っていて、かつ、顔も識別できるもの」…肖像権でトラブルになる可能性があるため転載禁止とします。 動画のウェブサイト等への転載について  …一律に転載禁止とします。 写真の商用利用について  …例えばキューポッシュ写真が例として考えられますが、頒布目的の許諾は取っていませんので一律禁止とします。 写真転載時の私への許諾・クレジット表記・改変について  …転載する方の良心に委ねます。媒体との兼ね合いで最善と思われる対応をお願いします。 写真転載時の金銭のやり取りについて  …発生しません。   「利用料」などと言って私がいただくこともありませんし、   「掲載料」などと言って私がお支払いすることもありません。

・ネタの使い回しもアリですわね

当ブログは「写真と文章でコンテンツを作っていく」スタイルです。 ですので記事本文についてもガイドラインを用意しました。 記事テーマの応用・転用について   どのブログにも少なからず独自性があり、それぞれに特徴ある記事を掲載しています。その点では当ブログも同様です。   記事のテーマは上で書いたとおり「アイデアに著作権はない」との立場ですので、私が何かを申すつもりはございません。   例えば私が丸の内のクリスマスイルミネーションの記事を書いたとして、他人にそれをさせないという権利はありませんし(笑 記事本文の転載について   文章をそのまま、もしくは部分的に改変して利用にするのは禁止とします。

・著作権は放棄しません

転載についてはご自由にどうぞ、ただし私以外の肖像権や財産権を侵害するような利用法はお断りします、 ということですがその上で、写真の著作者は私である点は変わらず、著作権も私が持ち続けます。 非営利で転載する場合に限り掲載する権利を開放しますよ、というスタンスは、 例えば「孤独のグルメオリジナル・サウンドトラック」に類似しています。 私が持っている諸権利につきましては放棄しない、ということです。 なお、著作者の権限として「元画像はお渡ししない」という姿勢でおります。当ブログに掲載されているものをお持ちください。 世間的にどんなにダメ写真であっても私はそれぞれに愛着なり思い入れを持っておりますので、 たまたま当ブログに「世間に評価される写真」があったとして、私以外の方がそれを転載の上「自分が撮った」と主張したとき、 その方と揉めることになったとしても、私が勝つためです。

・肖像権侵害には速やかに対応いたします

当ブログに掲載されている写真や動画に肖像権を侵害されている、と思われた方は、 メールフォームまたは非表示コメントでご一報ください。適切に対応いたします。 ただし、ご本人様からのお申し付けに限らせていただきます。

●今回はこの辺で。

最後に余談ですが、ブログやSNSに掲載されている写真には「クレジット表記」が入っている場合が多いです。 このクレジット表記、どういう目的があるのでしょう。 以下の目的で入れられている、という認識が一般的です。 第一に「著作権者を明示するため」ですよね。誰が撮ったか、を見る側に示すためのものです。宣伝にもなるかもしれません。 第二に「無断転載を防ぐため」ですよね。クレジット表記が入っていますと、素材利用しづらいですからね。 第三に「デザイン上の理由」ですよね。ロゴ等に凝って「作り上げていく」という感覚ですね。 クレジット表記がない=著作権放棄されたフリー素材、というわけではありません。 以前の記事で書きましたように「無方式主義」により、写真は撮られた時から届出アピール一切不要で自動的に著作権が発生します。 ですので単純に「この写真は誰かに著作権がありますよ」というアピールとしては、実は意味がないものなのであります。 ただ、パクリ転載が横行している現在のネット状況を鑑みるに、一定の抑止効果はあると思われます。 なお、私は当ブログの写真にクレジット表記を入れていませんが、「面倒」というのが理由です(笑) リサイズのみ撮って出し、というのもコンセプトのひとつですので、あまりいじくり回したくない、ということですね。 というあたりを締めのネタにさせていただきまして、著作権シリーズいったん終了でございます。 次回は違うことを書きます。 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/16 Wed 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●今回は「他人のものを『撮』ったらどうなるか」

相変わらずアクセスだだ下がりの著作権シリーズ、これがまだ続いてしまうのです。 どうしよう、振り上げた拳の下ろしどころを模索している感じかな?(笑 準備号「オリジナリティとアイデア」で、独創性や発想の持ち方について引用紹介いたしました。 第一回「著作物と著作者」で、そもそも著作物・著作者って何よ、ということを書きました。 第二回「著作権と著作者人格権」で、著作権って耳にするけど具体的には何なのか、ということを書きました。 第三回「許諾の必要性」で、著作物、特にBGMの利用にまつわる現状を書きました。 第四回「肖像権と表現の自由」で、他人を撮るという行為について触れました。 というわけでさて皆様、今回も冒頭は問いかけから入りますね。 この写真は横浜ルミネのハンバーガーレストランで撮らせてもらいました。 正真正銘私が撮りました。人間が写っていませんから、肖像権は発生しません。 ただし、ハンバーガーを作ったのはコックさんですし、この写真を撮る時店員さんに許可も求めませんでした。 さてこの写真は、撮っても良いものだったのでしょうか、ダメなものだったのでしょうか? 正解、ではなく、今回は私の見解、CMの後で! EM527307 (CMのつもり) (CMのつもり)

●レストランで承諾なく料理を写真に収めるのは犯罪か?

当ブログでも時々採り上げる撮影テーマとして「レストランでの食事の際の写真」があります。 外食での撮影ですから、周囲に別の利用客もいるでしょうし、店員さんもいるでしょう。 人が写り込むと肖像権が云々、という話になります。前回書いたとおりです。 今回採り上げるのは「人が含まれない場合」ということです。肖像権の話はひとまず置いときます。 人が写り込むような撮り方はしていませんよ、と。 今回のテーマは、そういう撮影が法律的にどうなのか、ということです。

・料理は「著作物」か

レストランの料理を撮る、という行為について触れる前に、料理に著作権があるのか?という議論があるようです。 そもそも「料理は著作物なのか」ということなんですけれども、 料理は「思想や感情を創作的に表現したもの」ではない、つまり著作物ではない、というのが一般的な解釈らしいです。 確かに自宅で作った野菜炒めが「思想や感情を創作的に表現したもの」かと問われると、自分でも大いに疑問です(笑 一方で、盛り付けに配慮した料理とか、独特の形状のスイーツなどは著作物として認めてもいいのでは?とか思いますよね。 そちらもやはり実際には著作物として扱われることは無いっぽいです(全部を調べたわけではないですが)。 むしろ商標権とか特許とかナンチャラ製法とか、そういう別の法律で保護されることが多いようです。 この記事では「料理は著作物ではない(=著作権は発生しない)」とします。 ですので、料理の写真を撮る事は、著作権侵害にはならない、という前提で進めてまいります。

・自分たちのテーブル上の料理を撮ること

フードポルノ、という言葉がありますよね。 「うちの店の料理を撮ってなにしようってんだ?どこかに載せるのか?」って、あれです。 お店側からしたら「シャッター音が店の雰囲気を壊す」「盛り付けが他店に盗まれる」「何となく気分が悪い」などなど、 事情は色々あると思います。 お店が「料理の写真を撮る」ことをさせたくない場合、どのようなロジックをとることができるか。 「著作権」では無理、ということを上で書きました。料理ですから「肖像権」もありません。 では「所有権」はどうでしょう。レストランで提供される料理の所有権はレストランのものだ、と。 レストランの料理の所有権はどこにあるか。イチイチそんなことに言及する法律があるわけもなく(笑 ここでも必然的にいろんな法律の合わせ技で解釈していくことになるのですが、 私は法律に疎いですので、こういう場合の判断はまったくチンプンカンプンです。 今回は法律相談やら弁護士ドットコムみたいなサイトを、目を皿のようにして見てみました。そしたら意外にも判断が割れてます(笑) 私は「客に所有権があるのが当然」だと思いましたが「レストランに所有権がある」という意見もある。 仮にレストランに所有権がある場合、出される料理は食べてはいけないのではないか、とか、 仮に客に所有権がある場合、バイキングの料理を全部タッパーに詰めて持ち帰るのだってOKだろ、とか、 面白いんですけど、わけが分かりません(笑 ですので、所有権についてはここではお手上げ、放棄します。

・施設管理権という別ルート

レストラン側からしたら、料理の撮影をさせないための理由付け、 客側からしたら、料理の撮影をさせてもらえない理由付け、 そんなものがあるかというと、私としてはもう、これしか思い浮かびません。 施設管理権というのは、その施設の管理者(ここではレストランの従業員)が持つ権限で、 施設を運営したり、備品設備を設置したり、施設の治安維持などについて、権限があるそうです。 要するに「その施設の持ち主(雇われ管理者も含めて)が好きにしていい、ということで、 民法188条:占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する。 民法206条:所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。 がその根拠となるそうです。財産権ですね。 郷に入らば郷に従え、施設の持ち主には好きにする権利がありますから、従わなくてはなりませんよ、というわけです。 ただこれには「法令の制限内において」という条件がついてきます。 オーナーシェフがスマホ撮影を気に入らないからといって「スマホで料理を撮ったら死刑」とかいうルールはナシですよ、ということです。 お店やレストランで「撮影禁止」とある場合は「人は写っていないから」とか「金を払ったんだから好きに撮らせろ」とかはアウト、と。 ここまでは民法で罰則も無く、違反しても逮捕→犯罪者、とはなりません。損害賠償請求はあるかもしれませんが。 ですが、調子に乗るのはよした方がいいです。 ゴネ方の度が過ぎる場合、お店側には「出て行け」という権限もあります。 お店側から退出を促されて、それでも出て行かない場合は「不退去罪」という罪になってしまいます。 刑法130条(抜粋):要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。 こうなると犯罪の一歩手前です。 撮影禁止のお店で写真を撮った ↓ お店の人が「禁止です、やめてください」と言ってきた(施設管理権に基づく要求) ↓ 「そんなケチくさいこと言うなよ」と開き直った(施設所有者の財産権を侵害) ↓ お店の人が「もう出て行ってください」と言ってきた(施設管理権に基づく要求) ↓ 「うるせーよハゲ」と無視した(不退去罪の成立) ↓ おまわりさん登場 ↓ (゚д゚)ウマー 不退去罪は「滞在する正当な理由がある場合は適用されない」ようですが、この場合どうでしょう。 「事前に『撮影禁止と知らされていなかった』だから継続してサービスを受ける権利がある」みたいなことは主張できるのかな? お店側は、本気で店内で撮影をされたくない時には、よく見える場所に「撮影禁止」と明記しておくと後々有利なのかもしれません。 これでお店まるごと、もちろん料理も含めて、撮影できないことになりますし。

・施設管理権に配慮しながら撮影する方法とは

施設の所有者に気を使うのは当然として、撮影をするにはどういう姿勢で臨むのが良いのでしょうか。 取材や業務用撮影でなく、「個人で楽しむ範囲」での撮影を念頭に置いて考えてみます。 まず思い浮かぶのが「直接口頭でお願いし、許可を取る」ということです。王道の対処ですね。コミュニケーション最強。 業務撮影では当然に許可を得ることになりますが、個人的な撮影でもその考え方を踏襲しようということです。 しかしそれも状況によりけりです。 人手不足の中で忙しそうに動き回っている従業員をわざわざ呼び止めて「撮影させてね」ってのは微妙ですよね。 店員さんからしたら「忙しいんだからそんなことイチイチ聞いてくるなよめんどくせぇ~な」、みたいな、「空気読めよ」と。 また、「面と向かって聞かれたらダメって言うしかないに決まってるじゃないか」という事もあります。 私は今の仕事に携わった初期の頃、撮影場所を探して近隣のラブホテルに「撮影で利用してもいいか」と問い合わせまくったことがあります。 その時の回答は軒並み「ダメ」、たまに親切な方が応対してくれて、 「そういうの、聞かずにやった方がいいですよ、どのみち部屋の中での事には干渉できないんですから」とアドバイスをくれたり。 まあ私がアホだったんですけど(笑)今は慣れまして、万事そういう藪蛇なことはしなくなりました。 つまり、黙認状況が雰囲気的に明白な場合は、敢えて聞かずにさりげなく撮らせてもらう、というのも選択肢、なのです! 問題は「黙認状況が雰囲気的に明白な場合とはどんな場合か」なんですけど、そこはもう人間力で見極めるしかありません。 そこを読みきれないなら、やはり「口頭で許可をとる」というのが最善でしょうね。そこから生まれる人間関係もありますし。 合わせて大切なのはその後の振る舞い、撮らせてもらう時の態度かと思います。 許可をもらって撮らせてもらうにせよ、空気を読んで自主的に撮らせてもらうにせよ、デカイ態度でバシャバシャやるのではなく、 周囲に気を使い、そっとさりげなく撮らせてもらう、みたいな。 まるで盗撮だな!という話ですが、逆に「俺はオーナーから許可もらってんだ」とばかりにデカイ顔して撮るのもダメですもんね。 結論としては「どういう形であれ、周囲に迷惑かけずに上手く立ち回るべし」というところかと思います。 DSC02576

●ヨドバシカメラの「英断」

施設管理権と言えばここからは余談になりますが、 この記事を書いている途中、ネットでこんな記事を見ました。 ヨドバシ・ドット・コム ヨドバシカメラ全店で 無料インターネット接続Wi-Fiスポット「ヨドバシ フリーWi-Fi」サービスを開始します http://www.yodobashi.com/ec/support/news/150915351917/index.html ふたつの大きなサービス開始をアナウンスするもので、 ひとつ目は記事タイトルにもある通り「店内無料Wi-Fi開始」です。従来はFREESPOTがありましたが利用可能場所は限定的でした。 そちらは今回は置きます。注目点はふたつ目の内容で、 ヨドバシカメラ店内ではスマートフォンを自由にご使用頂けます。 店舗内でのディスプレイ・商品・イベント等の撮影およびSNS、ブログ等への投稿、 他社との価格比較や商品情報の確認、ユーザーレビューの閲覧など商品の比較・検討にお使いください。 ショッピングアプリ「ヨドバシ」なら店舗ごとの価格や 在庫状況、取り寄せに必要な時間まで表示されます。 (記事からの引用) というものでした。 私個人的には、このサービス開始は画期的であり、ヨドバシカメラの「英断」だと思っています。 以下に感想を書きます。 (CMのつもり) (間違えた、こっち)

・従来「店内撮影禁止」だった理由

みんな大好きヨドバシカメラ、皆さんもよくご存知だと思いますが、従来は「撮影禁止」でした。 店内の各所で「カメラマークにバッテン印」を見かけたものです。 が、その規制が取っ払われました。 従来は何故撮影禁止だったのでしょう。私は業界人ではないから分かりませんが、 「他の客が写り込んでトラブルの原因になることを防ぐ」 「同業者の偵察を防ぐ」 「ポスター(に載っている芸能人)が写ることによる肖像権侵害の可能性を防ぐ」 というのを思い付きました。 大手企業ですから危ない橋は渡りたくない、一律禁止がいちばん楽、だったのだろうとは思います。

・「店内撮影解禁」に踏み切った理由

上で(私が勝手に想像した)禁止理由は、それなりに正当性のあるものですし、 施設管理権の考え方からしても、外野がとやかく言う筋合いのものではありませんでした。 が、それが一転して「写真撮影OK」となった。どういう事情があるのでしょうね。これも部外者の身として想像してみます。 「同業他社より『ルールがゆるい』という印象を持たせ、集客につながる」 「店内の写真がSNSで拡散することにより、宣伝になる」 「商品バーコードの読み込みは従来も許可していたが写真撮影との(見かけ上の)線引きが曖昧だったので、この際全部OKにした」 「偵察やショールーミングのリスクや影響が低いと判断した」 「ヨドバシ・ドット・コムを使わせて在庫確認を客自身に行わせることにより、従業員の負担を減らす」 …色々思い付きますが、一言でまとめると「デメリットよりメリットのほうが大きいと判断した」ということなのでしょう。 店内撮影解禁の前提としましては、最後に挙げた「ヨドバシ・ドット・コムとの連携強化方針」が後押ししたように見えます。 従来ならば、店内で商品を撮影をされることによって(他店と比較される等の事情で)取りこぼしていたものを、 今後はある程度防ぐことが出来るだろう、という見通しが立ったのか、 あるいはヨドバシカメラのお店を「ヨドバシ・ドット・コムのショールーム化」しようということなのか。 いずれにせよ実店舗を持たないアマゾンには出来ないアプローチです。 私も注目しつつ、活用させていただこうと思っています。 EM102879

●今回はこの辺で。

またダラダラ長くなってしまいました。 次回も著作権のお話です。たぶん最終回です。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/14 Mon 23:44 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●今回のテーマは「他人を『撮』ったらどうなるか」

当サイトとしては異色の連載となっております著作権シリーズ、もうちょっとだけ続きます。 準備号「オリジナリティとアイデア」で、独創性や発想の持ち方について引用紹介いたしました。 第一回「著作物と著作者」で、そもそも著作物・著作者って何よ、ということを書きました。 第二回「著作権と著作者人格権」で、著作権って耳にするけど具体的には何なのか、ということを書きました。 第三回と「許諾の必要性」で、著作物、特にBGMの利用にまつわる現状を書きました。 今回は、「他人を撮る」という行為について触れていきます。 というわけで、さて皆様、 この写真の著作権は撮影した私にあります。では、肖像権の所在はどこにあるでしょうか? 被写体を所有している私でしょうか? 被写体を政策発売しているコトブキヤでしょうか? 元キャラの版権を所有する(と思われる)バンダイナムコでしょうか? 正解はCMの後! EM123243 (CMのつもり) (CMのつもり) ※真面目な話、これらの動画に「著作権者からの申し立て」は無い(から公開されている)わけですし、今後もきっと無いものと思われます。  こういう歴史に残る映像素材はYouTubeに限らず、このように人の目に触れる形でどんどんアーカイブされていけばいいなと思いますね。  まあ今回はこの話はいいです。本編に進みます。

●街で承諾なく他人を写真に収めるのは犯罪か?

私の、と言うか当ブログの主な撮影テーマは「街撮り」です。 街撮りですから、どうしても通行人は写り込みますし、撮る側である私としてもその事を多少でも計算に入れます。 それはつまり「通行人が写真に入ることを前提として撮っている」ということを意味します。 今回のテーマのひとつは、そういう撮影が法律的にどうなのか、ということです。 P9990546

・肖像権とは何ぞや

「肖像権」とは、「他人が自分の姿を記録し、または公表し、または利用すること」を拒絶する権利のことです。 その特徴から、ほぼ「写真・映像」にまつわると考えて間違いありません。 ですので、当ブログのこの一連のシリーズで言及することも必然と言えるでしょう。 例によって肖像権にも「人格権」と「財産権」という考え方があります。 人格権というのはプライバシー権とも言いますかね、プライバシーを他人に暴かれない権利です。 財産権というのはパブリシティ権とも言いますかね、その人物が写った写真で商売をする権利です。 財産権の方は、例えばアイドルのブロマイドの海賊版がどうのこうの、みたいな話です。 それはアウトですよね。比較的明白だと思います。 今回は主に人格権の方、プライバシー絡みの話に絞って進めていきます。

・キューポッシュ星井美希の「肖像権」

さて、冒頭のキューポッシュ星井美希の写真ですけれども。 この写真では「肖像権の侵害」は発生しません。 理由は簡単、肖像権を持つ人物が、写っていないからです。 「肖像権は、プライバシー権の一種であり、人間にぶら下がる」というような判例があるそうですよ。 キューポッシュは人間ではありませんので、肖像権は発生しない、ということになります。 まあ、キューポッシュは妖精ですし(笑 余談ですが、キューポッシュの写真を撮ったとしても、それは著作権も侵害しません。 特に「複製権(著作物を複製する権利)」の侵害にはあたりません。 フィギュアの複製とは、あくまでもフィギュアのことを指すのであります。 もっと言えばフィギュアは著作物ですらないらしいのですがその話はいずれまた。

・犯罪になるのかい?

私達が街撮りをして、他人を写真に収めてしまった。往々にしてあることです。 ではそれが即「犯罪行為」なのか? 実はそうではないらしいです。 肖像権という言葉は、実は日本の法律で規定されていません。 ただ、プライバシーを守る権利というのは当然にあるわけで、現代になってはその重要性がどんどん増してきている。 ですから、「肖像権という言葉は無いけれども、複数の法律やら何やらを組み合わせて、合わせ技で判例つけて保証しよう」 というような流れになっているようです。知らんけど。 日本国憲法第13条の「幸福追求権」という考え方が根拠となっているようですが、刑法には規定がありません。 といわけで、「肖像権侵害」という単体では、刑法によって罰せられません。 「犯罪者=刑法で罰せられた者」という定義から考えましても、肖像権侵害だけでは犯罪にはなり得ません。 肖像権を侵害するために不法なことを行なった、としたら、肖像権侵害ではなく不法行為が根拠で捕まるはずです。 ですから、単なる肖像権侵害(ブログの写真を取り下げてくれ云々)は基本的に民事となります。 なお、写真に人が写っていた=ただちに肖像権侵害を意味するものではありません。 具体的には、個人が特定できるような写真を撮られてしまった、その事に対して、撮られた人物が申し立てする権利、 という言い方ができる、かな。 ですので、例えば私のブログの写真にAさんの姿が写り込んでいたとして、 それについて訴えることが出来るのはAさん自身のみ、ということになります。 周囲の「善意の第三者」は、Aさんに「あんたブログに載せられてるよ」と教えてあげることぐらいしかできない、 ということになります。

・表現の自由

じゃあ「肖像権法」とかって法律を作って罰則規定も設けてキッチリやればいいんじゃないの? と思いますよね。しかし日本では、いや、多くの国ではそれが出来ないのです。 民主主義国家においては肖像権より上位に位置する価値観「表現の自由」が立ちはだかっているのであります。 上で書きました憲法第13条でも、 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、 公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 と、あります。 幸福追求権(≒肖像権)は「公共の福祉に反しない限り」という条件がつけられているのです。 この「公共の福祉」というのが曲者で、私のような法律を読み慣れない者にとっては難解極まります。 人権、つまり個人の権利は無限ではなく、公(おおやけ)との兼ね合いで定められる。 その兼ね合いがつまり「公共の福祉」ということになる、と私は今回色々読んでいて、解釈いたしました。 個人の権利と対立するような概念ですね。言葉だけは知っていましたが、そんなシビアな存在だとは思わなかったな。 「表現の自由は民主主義国家存立の絶対条件であるから、公共の福祉に含まれる」 →「表現の自由(≒公共の福祉) > 肖像権(≒幸福追求権)」としてもおかしくない。 だから肖像権法という法律が出来ないのだろう、と私は解釈いたしました。 法律に詳しい方、特に専門家の方だと嬉しいな、大切なところなのでツッコミあればぜひ!

・迷惑防止条例?

上で書きましたように、「肖像権侵害」自体は罰則を定めて裁くことが、民主主義国家では難しいらしいです。 その代わりですかね、悪質な盗撮等の行為に対しては地方自治体ごとに「迷惑防止条例」で取り締まっている、という現状があります。 条例とは「地方自治体が定める自主的な法律」のことであり、 その存在は国によって保証されていますが、国の法律を越えるような思い罰則を定めることが許されていません。 ですから法律に無いのに「盗撮したら死刑」という迷惑防止条例は、作ることができないということです。 根拠というのかベースというのか、そういう存在は軽犯罪法のようですが、それ以上は法律音痴な私には読解できませんでした。

・犯罪ではないのなら好きに撮っていいのか?

盗撮のような露骨なものは迷惑防止条例で引っ張られるけれども、 街撮りをしていてたまたま写り込むような場合での肖像権侵害自体は犯罪ではない、 という趣旨で、ここまで書いてきました。 伝わり方としても「肖像権侵害はそんなに悪いことではない」という感じになっているかもしれません。 しかし私は、表現の自由を第一にしつつも、それを盾にして権利ばかり主張したいわけではありません。 「肖像権侵害は犯罪にならない、ならどんな撮り方をしてもいいのか?」と、いつでも拡大解釈したがる人はいるもので(笑 私はその立場に与しません。何をやってもいい、とまでは思わない。 肖像権を侵害しないように、というのはもちろん意識しています。限界はあっても。 次項で私個人が意識している具体的な対処方法を挙げます。

・肖像権に配慮しながら撮影する方法とは

上の方で書いたことをまとめますと、 「肖像権侵害というのは、撮られた人間が『プライバシー権を侵害された』と感じた時に発生するものだ」 ということです。 ですから、基本的に(基本的に、ですよ)特定の人物を大写しにするような撮り方をする場合、 その人物がプライバシーを侵害されたと思うことが無いように、なるべく顔を写さないようにしています。 当ブログの写真で「後ろ姿」が多いのは、それが理由です。別にプリケツを撮りたいからではないのですよ!たぶん! もちろん顔が入ってしまうことがゼロではありません。これはもう、私の写欲が暴走したのだとしか言えません、申し訳ない。 ただ、それを「掲載するかしないか」という場合には、周辺状況を大いに勘案します。 例えば「鶯谷を撮り歩いていて、たまたまホテルから出てきたアベックの顔が写ってしまった」なんて写真は、当然ボツです。 また仮に「住宅街で下着を干しているお姉さんが写ってしまった」なんて写真があっても、私ならボツにします。 え?許可を得ればいいじゃん、だって?そんな写真に許可出す人が、そもそも、いますかね?? ですから私は、人のプライバシーが色濃く出る状況の場所では、あまり写真を撮らないようになりました。 私の写真が「清潔な繁華街」や「観光地」のものが多いのは、その結果です。 「銀座や浅草で写真に写り込んでしまう」ってのは、お互い様でしょ?そういう場所でしか、ここしばらく撮っていません。 だからお前の写真はつまんねーんだよ、というご意見もあるでしょう。ですが、私はこれでいいです。 おおっ、言いたいことをひとつ言ってしまったぞ(笑

●今回はこの辺で。

余談になりますがキューポッシュ星井美希の写真の話。 この写真を撮ること自体は著作権の侵害にも肖像権の侵害にも該当しません。シロです。 しかし、その写真を写真集に仕上げて販売する、となると話が変わってきます。 べつの概念「商標権」の侵害となりますから、商標法という法律に従って罰則を喰らいます。 つまり、犯罪者になってしまいますから、気をつけましょうねっ!(ウインクAA略 というわけでまだまだ続きそうです。長いな本当に(笑 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/12 Sat 23:50 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●今回のテーマは「著作権との向き合い方」

最初に書いておきます、今回は音楽の話になります。 「ユーザーであり、また、クリエイターでもある立場として、私達がどのように著作権を尊重するか」 という話のひとつとしてご覧いただけると嬉しいです。 写真の話は今回はちょっと少なめかなあ。

●BGMの使用許諾

写真の話、と言って始めたはずの著作権シリーズなのにこの内容はどうなのよ、とは思いましたが、 当ブログ的にはきわめて重要な課題ですので、書くことをお許しいただきたい。 私も含めて、何らかの形で動画を制作し、YouTube等の共有サイトにアップロードしている方は意外に多いことと思います。 もちろん「撮影したもの撮って出しをそのまま掲載」する場合も多いのですが、一方で、 「動画編集ソフトを使用して映像素材を切り貼りしてテロップやBGMを足して(これを『編集』と言います)動画を作り上げ、掲載する」 という方も多いのではないでしょうか。 私は目的に応じて両方の手法を活用しています。活用というほどではないですね。マイナーなアカウントですので。 当ブログのYouTubeアカウント 今回は「撮って出し、そのまま掲載」の方は置いときます。 編集の過程で行われる作業のひとつ「BGMの選択」について、実例を挙げて触れてまいります。

・「孤独のグルメ オリジナル・サウンドトラック」は著作権フリー?

みんな大好きドラマ「孤独のグルメ」。今秋新シリーズが始まるそうですね。 私も楽しみに見ているクチですけれども、ドラマの内容と同時に、私の興味は別の事にも向いていました。 「BGMが、著作権フリーだって、まじか」ということであります。 動画に使用するBGMについて慢性的に飢餓状態である私は、一も二もなく飛びつきまして購入したのであります。 EP502857

 一般には珍しい「JASRAC非登録」という存在

「孤独のグルメサントラが著作権フリー!?」発売当時、このことは大きく話題になりました。 原作者でBGMも担当している久住昌之氏がTwitterでこのようにつぶやいたのが引き金になったそうです。 ですが、この事についてはレコード会社が明確に「否定」しました。 地底レコードオフィシャルサイト「著作権問題」 発端となった原作者久住昌之氏の「著作権フリー」という言葉の選び方が違っていた、ということです。 後に本人も訂正をしています。 「著作権フリー」ならぬ「JASRACフリー」ということなのですが、 では「JASRACフリー曲」と「JASRAC登録曲」とでは、何が異なるのでしょうか。

 実はあまり違いはない、のか?

「孤独のグルメ オリジナル・サウンドトラック(以下『孤独のグルメOST』)」の著作権は「ザ・スクリーントーンズ」にあり、 販売している「地底レコード」というレコード会社が「著作隣接権」を持っていることになります(著作隣接権の話はひとまず置きます)。 この点は前々回の記事で触れたとおり「著作権は無方式主義により自動的に発生する」ため、自明です。 ですので、「孤独のグルメOST」の楽曲をBGMとして使用させてもらおうと思ったら、著作者に許可をとらなくてはなりません。 その点ではJASRAC楽曲と、メカニズムは同じです。 じゃあ「孤独のグルメOST」の楽曲利用は結局「手続き」が必要なのか?話が違うな! …その通りです。「無許可で無制限に利用できる」わけではない、ということなのです。たとえCDを購入したとしても。 ただ、その「手続き」は、簡便そのものです。書類の提出が必要なわけではありません。 久住氏や地底レコード者のTwitteerアカウントにメッセージ、でも構わないようです。 また、「非営利」「非アダルト」であれば許可はもらえるらしい(重要、後述)ですので、看板に偽りがあるわけではありません。 一方のJASRAC楽曲。こちらは大変ですね。 楽曲の元音源を使用したければJASRACに対してではなく、「音源製作者(レコード会社等)に許可を取ってくれ」ということだそうです。 Screenshot (4) 著作権法で認められる範囲内での引用 JASRAC 動画投稿(共有)サイトでの音楽利用 さて、例えば私が自分の動画でサザンオールスターズの歌をBGMとして利用したい、と思ったとします。 どこに許可を取ればいいのでしょうね。上にある通りJASRACではないらしいですから、ビクターでしょうかね。 仮にビクターだとして、どこが窓口なんでしょうね。どのように申しこめばいいのでしょうね。 ちょっと検索してみましたら、手順が記載されたページがありました。 …ん?ちょっと待て?よく見たらこの方法でもダメですね。  個人運営のホームページ、ブログへの音源、アーティスト写真、ジャケット写真、映像のご使用に関しましては  すべてお断りいたしております。  また、YouTube等の動画投稿・共有サイトにおける個人のご使用につきましても、同様にお断りいたしております。 との文言がありました。こりゃ残念。 楽曲の元音源の使用についてはJASRACは「レコード会社に許可取ってくれ」というスタンスで、 肝心のレコード会社は使用を認めない、ということですから、これは「詰み」ということになります。 一方で「孤独のグルメOST」については、そのような事態にならない、極めて簡便な方法で使用許可を得ることができる、 というわけです。 じゃあJASRACは何のために存在するのか? ここで書いているような「個人的な用途の楽曲使用」のためにあるのではなく、 日々多数の楽曲を扱い多くの著作権者に許可をとらなくてはならない、具体的には映像制作や放送の会社の手続き簡略化のために、 「うち(JASRAC)が間に入ってやるから、とりあえずうちに年間定額制でお金払っておいて、あとは好きに使いなよ」 と斡旋する役割なのですね(これを「包括契約」と呼ぶそうです)。 ですからそういった会社にとっては逆に「孤独のグルメOST」のようなJASRAC未登録の楽曲を使用するためには、 久住氏や地底レコードに個別に許可を取りにいくしかなくなる、という不便な状況になるようです。

・「BGMを使わせてもらう」別の方法

JASRAC登録曲の音源をそのままBGMにすることは、個人で行う場合は事実上不可能である、というのが結論になります。 では「孤独のグルメOST」以外の曲を使いたい場合はどうすればいいんだ?映像に合った曲がどこかに無いのか? という疑問も出てきます。 もちろん存在します。しかも多数。私も実際、それらの楽曲を使用させていただいています。 ここでは大きく2つの方法を提示します。 「世間のユーチューバーが既に散々行っている手法」であり、私の独創ではございません。

 編集ソフトウェアに付属の音源を使用させてもらう

動画の編集には主に、パソコンのソフトウェアを使用します。 たいていのソフトには「ご自由にお使いください」という音楽が用意されています。それを使用する方法です。 ソフトウェアに収められている楽曲はそのソフトメーカーが権利を持っていて、その上でユーザーに使用を開放しています。 ですのでそのソフトウェアを自分で持っているならば、そのソフト上で自由に使っていい、ということになります。 ここでは1曲例示します。アップル「iMovie」収録の「Buddy」です。 (メーカー公式が見つかりませんでしたので「演奏してみた」から引用掲載。) 曲自体も洒落てますし、曲リストを表示させた時にこの曲は頭文字が「B」ですから上の方に出てくる、という点も大きいのでしょうね。 YouTubeのガジェット系動画を中心にめちゃめちゃ使用頻度が高く、マックユーザーでない私でもよく知っています。 「この動画はiMovieで作りました」ということをアピールしたいのか、ぐらいよく耳にします。 私も「この曲をBGMにしたいから」という理由だけで、一時Macbookの購入を検討したほどです(笑 なお、YouTubeにも現在同様の趣旨でBGMが大量に用意されていますが、そちらはまだ私が使いこなせていないこともあり、 ここでの言及は差し控えます。 現時点での感想は「ちょっと使いづらいね」というものです。 使用頻度が高い曲だけまとめてすぐに呼び出せる、とかあればいいんですけどね。

 無料音楽素材サイトの音源を使用させてもらう

もう一つの方法は「音楽素材サイト」の楽曲を使用させていただくというものです。私は現在これをBGM作業の主流にしています。 著作権はもちろん作曲者さんにあるんですけれども、使用する権利を開放してくれていて、柔軟に使わせてもらえます。 作曲者の方によっては用途を限定したりすることもあるようですが、「無料&目的自由」のところが多いです。 著作者人格権の問題もありますから極端な改変は控えるべきですが、尺の調整のために途中でカット、ぐらいは許可されています。 ここでは私もお世話になっている音楽ダウンロードサイトをご紹介します。 DOVA-SYNDROME http://dova-s.jp/ フリー音楽素材MusMus http://musmus.main.jp/ 甘茶の音楽工房 http://amachamusic.chagasi.com/ 著作権フリーの音楽配信「デコリオン」http://www.troisvoix.com/decorion.html 私がBGMを探す場合には、現在はこちらの4サイト様をあたらせていただいています。 いずれもクオリティが高く、私の好みの曲が見つかるもので、重宝しています。 これをご覧の方、他に良いサイトさんがあれば教えて下さい。「JAZZ・BOSSA系が充実」しているところが嬉しいです。

●今回はこの辺で。

写真の話どころか、全部音楽の話で終わってしまいました。 本当は今回で全部書ききるつもりだったのですが。 記事内の「JASRAC楽曲の使用」というのは、全部、元の音源の話ですので。 歌ってみた、とか、演奏してみた、というのとはまったく別の話ですので、その点だけご承知いただければと思います。 自分でBGMを作れる!という方は、そうすればいいさ!羨ましい! 次回はこの続きとなります。たぶん写真の話になると思います。 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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2015/09/10 Thu 17:04 ブログ | ブログ | 日記・時事・業界

●著作権の話、続編です

前々回で「オリジナリティとアイデア」という話を書き、その流れとして前回から著作権の話を書いています。 今回と、たぶん次回まで続くと思いますが、実はこのシリーズになってアクセス数はダダ下がり、 もともとうちのブログはカメラの話題と写真、特に被写体たる場所の歴史などを扱うサイトですから、 検索などで来訪される方のニーズと違ったんだと思いますが、それでも続けます。 運営側としましては写真ブログを標榜している以上避けて通れない、いつかは触れなくてはならない話題だとは思っておりました。 このシリーズで著作権について勉強し、整理し、再確認し、それを記録に残しておく、なのです! EM163055

●というわけでまたまた用語ごとに書いていきます

毎度ながら前提について書いておきます。 日本の著作権法をベースにしています。また、写真に絞って話を進めます。 著作権法(日本) なお、ここまでに書いてきた用語について、あらためてそれぞれ一言で説明しますと、 著作物…人が思想又は感情を創作的に表現したもの。 著作者…著作物を創作した人。 著作権者…著作者ではないかもしれないけれども著作権持つ人。 アイデア…発想。頭の中などにあって、まだ創作されていない段階のもの。 オリジナリティ…著作物が持つ独創性という要素。 となります。 この記事ではちょこちょこ出てくることになると思います。

★著作権

著作権と一言で申しますが、じつは「著作物に関わる様々な権利の総称」です。 大きく「財産権」と「人格権」に分けられます。もうこの時点で意味が分かりません(笑 ですがめげずに続けます。 著作権(著作財産権)~著作者人格権、の順番で書いていきますね。 一言で申しますと 著作権(著作財産権)…「著作権者の利益」を守るためのもの 著作者人格権…「著作者の思想と名誉」を守るためのもの となります。

・著作権(著作財産権)

私のような法律素人が「著作権」と言う時、こちらを指すことが多いです。 著作物から得られる実利の部分を守るために「著作権者(必ずしも『著作者』とは限らない)」が有するとされる権利ということです。 著作権法によると、以下のように細分化されています。挙げていきます。 写真に関係ある項目は斜字にしています。

 21条 複製権

:著作物の複製(写真で言うと焼き増し、写真集、CD-R化)を行う権利です。

 22条 上演権・演奏権

:コンサートの上演や、そこで演奏する権利です。

 23条 上映権

:映画演劇を上映する権利です。

 24条 口述権

:言葉で出来た著作物を読み上げる権利です。

 25条 展示権

:著作物を展示(写真で言うと、写真展)する権利です。

 26条 頒布権・譲渡権・貸与権

:著作物を広く売っていく(写真で言うと、写真そのものや写真集、デジタルデータを販売する)権利です。

 27条 翻案権

:「楽曲のアレンジ」「小説の映画化」などが念頭に置かれているようですが、 写真の場合でも「広告で使用する際のロゴ追加、モノクロ化、などの改変」が該当しそうです。

 28条二次的著作物に関わる原著作者の権利

:例えばドラゴンボールが実写映画化されても、外国語に翻訳されても、 原著作者の鳥山明の権利が保証されている、ということです。

 譲渡可能

さて、これらの権利なんですけれども、一括なりバラバラなり、譲渡することが可能です。 もしくは契約段階で著作権は(撮影者ではなく)他人のもの、とすることも可能です。 具体的には「企業に雇われたカメラマンが、撮影後納品する場合」ですね。 私は両方の立場を経験したことがありますが、まあ写真は「著作権者」が好き放題する実態があります(笑 これはもう仕方がない、資本主義の歪みであります。変えたければ共産主義革命を起こすしかないですね。

・著作者人格権

これを理解するのに、私はすごく時間がかかりました。 著作者は自身が創作した著作物に対して何らかの思想や感情を込めます。当たり前ですね。 それを尊重しよう、というのが「著作者人格権」なんですけれども、ぶっちゃけ言葉が悪い(笑 言葉の通りだと「著作者の人格の権利」と読めますが、 要するに「著作者の、作品を通じて表されている人格を守る権利」という風に、言葉を解釈してください。 著作権法によると、以下のように分類されています。 すべての権利が写真と関係ありますので、すべて斜字で載せますね。

 18条 公表権

:未公表の著作物(ここでは写真)を、いつ、どのような形で公表(公開、発表)するかを決める権利です。

 19条 氏名表示権

:著作物の公開に際し、著作者名をどのような方法で記載するか自由に決めていい権利です。

 20条 同一性保持権

:著作物に込めた思いを捻じ曲げられることがないよう、著作者自身以外に改変を認めない権利です。

 113条 名誉声望保持権

:このような言葉では著作権法に記載はありませんが、解説サイトに倣って便宜的に併記します。   第6項にて「著作者の名誉又は声望を害する方法によりその著作物を利用する行為は、その著作者人格権を侵害する行為とみなす。」   とあります。   悪意で改変しよう、という意思には毅然とした対応をしていいですよ、ということです。 トータルで見ますと、その意図が伝わってきます。 著作物は著作者の分身も同然、それを赤の他人が好き放題に意図を捻じ曲げて、改変して使うようなことは許さんよ、というわけですね。

 例えば、替え歌

とは言っても、「著作者人格権」という言葉を初めて聞く方には、やはりピンと来ないことと思います。私もそうでした。 ここでJASRACのサイトを採り上げてみます。写真の話からは離れますが、ニュアンスは伝わると思います。 JASRAC 著作者人格権 ここで例示されいるのが「替え歌」です。 もともとの楽曲、その歌詞に込められた思いを無視して、語呂だけで歌詞を書き換えてしまう。 私も含めて日常ちょくちょく行うことですけれども、これは厳密には著作者人格権の侵害、ということになります。

 例えば、フォトモンタージュ

もうひとつだけ、例えを出します。 「ダダイズム」とか「シュルレアリスム」という言葉をご存知の方は多いと思います。 1900年初頭、第一次大戦後あたりかな?ヨーロッパで起こった芸術運動です。 主に詩・絵画で知られていますが、写真分野でもその概念を作品化する技法がありました。 それがフォトモンタージュです。 サルバドール・ダリ、有名なアーチストですね。 その代表作に「記憶の固執」という作品があります。 sd.jpg ニューヨーク近代美術館 記憶の固執 作品解説を色々見ましたが私はどれも納得できるようなできないような、有名なのに掴みどころのない作品です。 一方こちらがWikipediaの「フォトモンタージュの項目」で例示されている作品です。 ーーーーー以下引用ーーーーー

Photomontage (Forggensee Panorama) -2.jpg
"Photomontage (Forggensee Panorama) -2" by Photomontage by: Mmxx (talk / email) この画像は 画像編集 が施されています。原本に対してデジタル的な変更が行われました。 編集内容: ' 編集者: Mmxx. File:Forggensee Panorama SK 0001.jpg - Simon Koopmann File:Ahu Ko te Riku.jpg - Rivi File:Emirates A380 2.JPG - G patkar on en.wikipedia File:Erdfunkstelle Raisting 2.jpg - Richard Bartz File:Statue of Liberty, NY.jpg - William Warby File:Cristo Redentor - Rio.jpg - Sean Vivek Crasto File:Kerala backwater 20080218-11.jpg - Haros File:Moraine Lake 17092005.jpg - Gorgo File:Matterhorn Riffelsee 2005-06-11.jpg - Dirk Beyer File:Mont Saint Michel 2009.JPG - Gustavo.motta File:Sydney opera house side view.jpg - Mfield www.photography.mattfield.com File:Chiang Kai-shek memorial amk.jpg - AngMoKio File:PB050006.JPG - Oreos File:The Earth seen from Apollo 17.jpg - NASA File:Broadway tower edit.jpg - Newton2 on en.wikipedia File:Egeskov Slot spejling Edit 2.jpg - Malene Thyssen - See below.. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

ーーーーー引用ここまでーーーーー 何となく似てるような気がしませんか?少なくとも系統的に類似性を感じませんでしょうか。 フォトモンタージュとは、上で挙げましたように、様々な写真を素材と見て、それらを切り貼りして作品を作る、コラージュの一種です。 写真ばかりだけではなく、絵画の一部分やイラストなども取り入れて幅を広げることもあるようです。 ダダイズム、あるいはシュルレアリスムといった、ある意味でアナーキズム的な意識の下で用いられる技法であるにもかかわらず、 虚無感からくる体制批判にとどまらず、体制側にも大いに利用されました。 フォトモンタージュには(絵画よりずっと)意思を込めることが容易だったのでしょうね、盛んに宣伝に用いられました。 特に20世紀初頭には政治的な宣伝に用いられたという記録が多く残っています。いわゆるプロパガンダです。 始祖のひとりとして有名なドイツの写真家ジョン・ハートフィールド。 フォトモンタージュを活用して徹底してナチ批判を行い、イギリスに亡命するところまで追い込まれます。 こういう作風です。そりゃ恨まれますわな(笑 jh.jpg 著作権法に従った引用http://www.johnheartfield.com/ この作品を見て、私は日本の別の作家の作品を思い出しました。 マッド・アマノです。 ma.jpg 著作権法に従った引用http://www.parody-times.com/index.html ジョン・ハートフィールドとマッド・アマノとは作風は似ていますが立ち位置は14万8千光年ほども離れているように、 私個人的には思います。 が、ジョン・ハートフィールドは先行者、マッド・アマノは後追いとはいえフォトモンタージュという技法自体は同じですよね。 話がそれますが、私自身はこのフォトモンタージュという手法をアートだとは思いますが「写真表現」には含めたくありません。 現場の写真をそのまま収める方が、性に合いますね。 必要以上に写真を良く見せるレタッチなどと同様、それは写真には本質的に不要のものなのではないか、という考えです。 まあ、余談です。 このフォトモンタージュ、実は著作者人格権をめちゃくちゃ侵害して作ります(笑 そりゃそうですよね、対象がヒトラー総統だろうが安倍総理だろうが、撮影者が込めた意図を捻じ曲げてパロディに転用するのですから。 これ、著作権の話ですからイデオロギー関係ないですよ。菅元総理でも毛沢東主席でもスターリンでも、同じことです。 上のWikipediaからの引用掲載にも、「この写真から使用しています」というのがずらりと並んでいますね。 16枚あるんですけど、それら全ての写真の著作者人格権を踏みにじる形で、作成されているのです。 著作者人格権を守るという見地からしたら、フォトモンタージュはやらない方がいいです。 マッド・アマノについては裁判にもなっていたはずですが今回はそこは調べませんでした。 Wikipedia曰く欧米、特にアメリカの思想では「表現の自由は著作者人格権に勝る」ということでパロディが正当化されているそうですが、 日本ではそこまでのコンセンサスは得られていない、と。 まあ国民性でしょうね。「表現の自由」と言えばなにをやってもいい、とまでは合意は形成されていないように思います。

 著作者人格権は譲渡不可能

著作権(著作財産権)は譲渡可能である、故に「著作者」とは別に「著作権者」が生まれる場合がある、ということをうえで書きました。 著作物を使用して(言い方は悪いですが)商売する権利、を保証するためのものですので、権利の売買はあり得ます。 一方こちらの著作者人格権は、著作者が著作物に込めた思いを守るためにありますので、譲渡という概念がありません。 著作物が生まれた瞬間から著作者に宿り、ずっとそのままです。 これを法律用語で「一身専属」つまり、権利が他社に移転することがないことを表しています。 ただ、その権利行使を留保せよ、という条件をつけることはあるようで。 具体的には前回の記事に出したユニクロのUTme!です。 サービス開始当初は 「ユーザーは、当社及び当社から権利を承継しまたは許諾された者に対して著作者人格権を行使しないことに同意するものとします。」 とあったそうなのです(当時は私自身でその条文を確認しなかった)。 つまり、ユニクロは「改変するかもしれないけども、お前ら文句言うなよ」と言っていたわけです。 であれば前回書いた「ユニクロにはデザインを搾取する意図は無かったのではないか」という私の推測はハズレですね。 良いデザインがあれば、使う気満々だったということです(笑

●今回はこの辺で。

すみません。「著作権(著作財産権)」と「著作者人格権」だけで終わってしまいました。 めちゃめちゃ長くなってしまっていますね。 まだ「言いたかったこと」にたどり着きません。こんなはずではなかった(笑 まあ今回は「著作権と一口に言っても色々あるのだ」ぐらいのことが伝われば私としては充分です。 続きは次回に回します。 また是非お立ち寄りください。よろしくお願いします m(_ _)m
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