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今回は写真無しです。ソニーから「α7RII(あるふぁせぶんあーる(まーく)つー)」が発表されました。8月7日発売、だそうです。 少し前に海外発表されたとのニュースがあり、少し間を置いて満を持して国内発表、という流れのようです。 今回の記事ではこのソニー入魂の新製品について感想を書いてまいります。 ●私にとっては、高い。だけど… 最初に目が行ったのは「価格」です。 私はヨドバシ価格を基準に見る癖がついていますが、そのヨドバシで47万円超。47万円かよ。アルトじゃあるまいし(笑 ここで意思表示しますね。私は買いません。欲しいけど。 最大の理由はもちろん「私にはどうしようもない高価格」ですが、それと同じぐらい重大な理由が「α7IIの存在」です。 α7IIを手に入れてまだ半年ちょっと、操作性に若干の問題がある(特にEVF←→背面液晶の切り替え)以外は不満なし、 ボディ内手ぶれ補正についてもEマウントレンズを使用する場合に限っては良好な結果を得られます。 私の感触だけで申しますと、このまま3~4年は使える、つまりα900ぐらいの位置づけで使っていける、 今や我が家では押しも押されぬメインカメラの地位を確立したのであります。 α7II発表当時、私はその感想を記事に書きまして(α7II、欲しいですね)、そこでこのように触れました。 ~今冬私が機材導入するとしたら、これ一択です。 α7RIIが同時発売されない、ソニーのことですから数カ月後に発売されるのかもしれない、 だとしても当面は実売20万を切ることは無いでしょう。ならば早く手に入れて使い倒す方を選びたい。~ 来るべきα7RIIが(少なくともα7IIよりも)高価になることは、誰でも容易に予想がつくというか、当たり前のことでした。 ですからそれを踏まえて私はより廉価なα7IIを可能な限り早く手に入れて、文字通り使い倒すことを選びました。 α7RIIが「47万円」という価格で市場に出てくることが分かった今、 「私の判断は正しかったのだ!」と勝ち誇るほどではないにせよ、まあ結果オーライだよな、ぐらいの感覚は持っています。 買えない者のやっかみですけどね(笑 やっかみで思い出した。 ネットでちょっと見かけた「α7RIIが40万円オーバー」であることで、ソニーに批判的な意見があるようです。 「高すぎだろ、メーカーの姿勢として云々」みたいな話らしいのですが、私はそれに与しません。 価格づけなんかメーカーの自由でしょ、と思います。ユーザーは選択肢が増えた、ぐらいに思っておくのが良いのではないでしょうか。 私がα7RIIの件でソニーを批判することがあるとしたら、 「実際に自分で手に入れて」且つ「自分で使ってみて」その上で「47万円の価値が無い」と判断した時でしょうね。 まあ、そんな時は来ないだろうと。なぜなら、買えないからです(笑 ●裏面照射CMOSだとお ちょっと意外に感じたのがこの点でした。スペック面で真っ先に目に止まった項目です。 裏面照射型CMOSセンサー、平たく言いますと配線の無い方(つまり従来の構造からしたら「裏面」にあたる)からより効率よく光を取り込もう、 ということで、これによってCMOSセンサーの弱点を克服しようとした、という意欲的な技術であります。 コンパクトデジタルカメラやビデオカメラには搭載されていた技術ですが、今までαには採用されていませんでした。 これ以上の技術的な話やそのメリットなどについては、より詳しい他のサイト様をご覧いただければと。 先日の「αアンバサダー・キックオフミーティング」の際、センサーの解説が終わった後、片付けを始めようかという技術者の方を引き止めて 「裏面照射センサーというのがありますけど、(αには採用されていませんが)どうなったのですか」 と質問しました。 すると、途端に技術者の方の顔が曇って、丁寧ながら険しい顔で「大型センサーではそれほど効果が見込めない」と応答してくれたのです。 タイミング的にイベントも大詰めの時間帯でしたので、開発者の方の表情が曇った理由について私はてっきり 「再集合してイベントをしめるだけの段階で時間をとらせてしまった」 「『これで大役を果たした』と気を抜いたところに私が無理に話しかけた」 だからスタッフの方が気を悪くしてしまったのだろう、と思いました。 私もそういう時に気を使う方なので話の内容はそこそこに退散したのですが、 今このα7RIIの情報を聞いた上で当時の状況を思い返しますと「まあ顔には出るかもね」ぐらいに思いました(笑 ●4200万画素の迫力 項目に挙げておいて何ですけれども、この事自体には特に驚きませんでした。ソニーならこれは実現してくるでしょう。予想の範囲内。 しかし、同時に「ISO感度常用最大25600、拡張50~102400」というのには驚きました。 常用ISO感度を従来から据え置き、拡張で2段上げられる。 私のレベルでは実用上は見分けがつかない程度の差かもしれませんが、間違いなく技術は上がっていますよね。 ●αでもついに実現4K本体録画 ソニーαで最初に4K動画撮影に対応したのはご存知「α7S」であります。 が、当時は「とりあえず載っけてみました」感が強く、メーカーも「フルHDのカメラだと思って使ってください」という趣旨の発言をしていました。 それが証拠に、α7Sは4Kで撮影することはできますが、対応するコンシューマ向け外部レコーダーをソニーは用意しませんでした。 「Atomos SHOGUN」というレコーダーが20万ぐらいでしたか、今なお事実上唯一の選択肢です。 しかしついにα7RIIでその現状を打破することになります。本体録画です。 コンシューマ機ではパナソニック「GH4」が4K本体録画対応機として知られていますが、コンニャク現象がヒドイとの話も聞きます。 α7RIIがどの程度の実力を持っているかは分かりませんが、期待したいところですね。 使うかは分かりませんが。いや、それ以前に買えんっちゅうに ●意外なところでこのカメラを喜ぶ人々 以前の記事でも書きましたが、α7シリーズは「ウェブ用広告動画」撮影の機材として、プロにも徐々に普及し始めています。 (いくつかのルートでこのお話を伺いましたので、局地的な傾向というわけではないと思います) EOSのサブ機として、あるいは小型軽量ボディを見込んでボディのみ取っ替え(レンズは所有するキヤノンなど) 「写真カメラマンが一眼動画を撮る」という場合、その機材はキヤノンであることが多いようですが、 「ビデオカメラマンが一眼動画を撮る」という場合、ソニーを使いたいという意識が働くこともあるらしいのです。 というわけで、ソニーαは意外や意外、動画でのプロユースからブレイクしつつあるのだというお話。 そう考えますと、α7RIIがどこを狙っているカメラなのか、業界与太話として妄想もできますね。 キヤノンを使う広告関係のカメラマンに動画撮影用カメラとして「愛人でもいいからそばにいさせて」と擦り寄りながら、 4200万画素拡張ISO102400、意外に画質もイケルしEFレンズでオートフォーカスも使える、これなら写真もα7RIIでいいのでは? …と、妾扱いから正妻の地位を虎視眈々と狙う、そのような戦略を持っているのではなかろうか。 プロが使い始めますと、ハイアマチュアがそれに影響を受けます(ソニーは中井精也氏に感謝状を出してもいいのでは)。 ハイアマチュアに広まると、口コミや店頭での評判が大きく影響を受けます。 口コミや店頭での評判が変わると、エントリー層が目を向けるようになります。 ソニーが本当にそんな構想を持っているかは分かりませんが、こうやって書くともっともらしく見えるでしょ(笑 α7RIIには、それぐらいの想像をさせるパワーがあります。 もっと言えば、映像カメラマンが本命として待ち続けているのはその後に控えているであろう「α7SII」だと推測します。 色々な話を聞きましたが「α7S」が出た時の騒ぎは尋常ではありませんでした。期待度が違います。 α7SIIが出た暁には「ウェブ界隈の広告動画業界」に今以上の使用メーカーのシフトが起こるのではないでしょうか。 αがブレイクするために必要な本命カメラは、α7S後継機である。 同業の末席に身を連ねる者としても、今はそのように予言しておきます。 ●結局どうするのよ いやあ、欲しいですよ。ですけど今回は買えません。 私はカメラ機材を購入する時は、一貫して現金一括で支払うことを主義としています。ローンは組みません。 現金で50万近い金額をこれから貯めようと思ったら、どう考えても年末までかかりますし、 その頃には上に書いたように密かに本命と見ている「α7SII」が発表されているかもしれません。 もしかしたらα7SIIは裏面照射1600万画素フルサイズセンサーで拡張ISO感度160万ぐらい行くかもしれません(笑 というわけで、当面様子見です、てか泣く泣くスルーです。手に入れる予定の方、実にうらやましい! 私はまだ当分の間α7IIと一緒に過ごすことにいたします。 いや、この書き方はα7IIに悪いな。私はα7IIを気に入っていますから。EVFの切り替え以外は。 次回は別のネタでまいります。 またぜひお立ち寄りください。よろしくお願いします。 m(_ _)m
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